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2024.11.03
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カテゴリ: 作家



あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。大学は東京のM大学である。その間、小平由樹枝と良いお付き合いをした。大学2年になりとあるコンパで飲み過ぎて矢代美恵子と深い関係となる。小平由樹枝を愛していたが、愛想をつかされ振られてしまった。その後、美恵子とは変則的な付き合いを行い、1年先輩の美恵子は就職して大学もアパートも去った。悠介は大学4年になり就職活動も終わり、希望の会社に就職も決まった。そして友人高橋の結婚披露宴も無事終了。その後新婦の友人の唐橋由美子と親しくなったが、別れたいが別れさせてくれない。一方、美枝子は玉の輿と言える結婚する事になった。3月末、悠介は就職したが、実習中に由美子が自殺未遂をしたと言う連絡を受けて真っ青になった。由美子の父親に会い、慰謝料も支払い問題は解決した。悠介は希望の鹿沼工場に配属され社会人生活が始まったが、女性問題がありタイのシラチャへの出張が決まった。



写真はネットより借用

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「さぁ、食べましょう。もう煮えたわ。」
タレは、二皿持って来た。味が分からないから試しである。豚肉をタレに付けて食べた。ほんの少し辛いが良い味である。
「良いねー、タイスキ。日本の鍋と変わらないよ。タレがちょっと違うだけだ。」
「そうなの? 日本食はあんまり食べた事がない。」
「じゃー、シラチャで食べに行こう。日本食屋さん、沢山あるじゃーないの?」
「うん、あるけどね。タイ料理に比べると少し高いし行き難い。」
「そうか、心配するな。俺が出すからさ。」
二人でいる所を会社の上司や同僚に見られたら困るな、と思いつつ悠介は言った。しかし悠介のシラチャでの生活にお金はほとんどかからなかった。宿泊は全て会社持ち、会社への往復も会社の車、朝は会社施設で食べるが安い。昼も会社の弁当で安い。夜は高級な店に行けば高いが、そんなお店には誘われなければ行かない。なので、お金は食費以外ほとんどかからない。日本の給料はそのまま貯金であり、現地分は出張費が余るのである。多少の贅沢をしても何ら問題ない。

悠介はビールを飲んで気持ち良くなって来た。肉や野菜なども食べて腹もくちくなって来た。しかしまだ飲みたい。ビールをもう一本頼んだ。あんまり飲んで今晩出来なくなったら困るなとは思ったが、ビールの1本や2本でそうならない事は経験から分かっている。意識を失うのはビールでなくウィスキーなど濃いのを飲んだ時である。気を付けているので、意識を失うと言う事はなくなった。ビールならば気持ち良く飲める。ハンサも飲む。結構強いようだ。
「そうそう、新年おめでとう!」
悠介はすっかり元旦であるのを忘れていた。今頃になって新年の挨拶である。
「そうね、今日は1月1日、暦では新年ね。タイの正月は4月なのよ。でもいいや、新年おめでとう。今年もよろしくお願いします。」
ハンサが殊勝に言葉を改めて挨拶した。
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
悠介も態度を改めて挨拶した。悠介はハンサのお陰でシラチャの生活が充実してきている事に感謝している。

「あのさー、会社は明後日、3日まで休みじゃない? 明日帰るのは勿体ない。もう1泊しない? 3日に帰れば4日の出勤に間に合うでしょう?」
悠介は、もう一度、ラン島でシュノーケリングをしたくなった。
「うん、良いよ。宿に帰ったら家に電話する。」
ハンサはあっさり延泊を了承した。悠介は嬉しくなった。明日シラチャに帰るので明日には出発だと思っていたのである。もう2泊ハンサと一緒にいられる。そしてあの海の中をもう一度見られる。人生楽しいなー、と悠介は思った。仕事も頑張らねばと思った。本当は3日には、宿で日本へ送る月報の仕上げを行うはずであった。しかし予定変更である。月報は提出を求められている訳ではない。悠介が自発的に送付しようと思って日記を付け、それを月報にまとめているものであった。1日、2日予定より遅れても何ら差支えはない。気がかりは、2月に帰国せねばならない事である。悠介は建設が完了し、製品が出るまでシラチャに滞在したいと強く願っている。それを月報に書いているが、もう一度、見直しを行いたい。

宿に帰り、当然の如く愛し合い、朝起きても愛し合い、ラン島でのシュノーケリングも楽しみ、悠介とハンサのパタヤ3泊4日の楽しい旅は終わった。悠介はシラチャに帰った夜、書類を取り出した。月報を見直して完成させる為である。工場完成後の全ての備品のリスト作成に関して作成中である事、現地での生活状況も詳細に記した。そして最後の考察の欄で希望を書き述べた。まだ新入社員にも関わらず、海外の大プロジェクトに参画させて貰った感謝の言葉を述べ、現地で仕事をして見て、3ヶ月で帰るのは中途半端である。工場が完成し製品が出荷されるまでの一連の作業を行いたい。そのような経験は必ず会社の役に立つはずであり、そうして頂ければ、懸命に業務に取り組みプロジェクトに役に立ちたい。と言う内容の事を書いてある。あまり修正する事もないな、と明日、日本へ発送する事にしたのである。

「新年おめでとうございます。」
「おめでとう!」
悠介は会社に出勤して上司や先輩に挨拶した。気候もそんなに変わらず、オフィスも正月らしい雰囲気は何もないが、出勤して気分は一新し新年を迎えた気分になった。
「寺本君、休みはどうだった?」
「はい、パタヤに行って来て、素晴らしい体験をして来ました。」
「そうかパタヤに行って来たの?」
総務課の先輩である大森が声を掛けて来た。悠介は初めて海の中を見たシュノーケリングの素晴らしさを熱心に大森や上司の山下総務課長に説明した。そしてスキューバダイビングのライセンスも取りたい、一緒に取りませんか? と誘った。
「スキューバダイビングか。興味はあるけどなー。」
大森がいい感触の言葉を漏らした。3泊4日でライセンスを取得出来る事、学科もある事など悠介は説明した。
「しかし、3泊4日となると休めないなー。」
「4月のソンクランの休みなら良いのじゃーないの?」
山下課長が話に入って来た。
「4月は連休があるのですか?」
「そう、タイの正月だからね。」

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Last updated  2024.11.03 14:16:31
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