佐久間和夫の心の東京革命            東京の民話・昔話集

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清掃大臣

清掃大臣

2004.10.21
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カテゴリ: カテゴリ未分類
日本の昔話にはキツネやタヌキが登場する。このお話は当時の若者にタヌキの
名にかりて、働くこと、「勤労」の大切さ、誰でも、「楽をしたい」働くものはおれたちの敵だ、仲間はずれにしている、江戸時代の風潮を戒めに作られてお話でしよう。
小中学校でも「シカト」といって「いじめ」があるのは残念ですね。出る杭は打たれるでない社会にしたいですね。


teratanu
府中市の写真

 「弟子入りしたいという若い男が来ています」
 小坊主の取り次ぎで住職の等海師が訪ねて来た若い男に会った。
 「ご高名をしたって、はるばる筑紫国 (福岡県)  から訪ねて来ました。どうか、
私を弟子にして下さい」と、その男はふかぶかと頭をたれた。
 「修行は厳しく大変な苦行を積まねばならぬ。そんな大望を抱くより、国元で親
に孝行したほうがよい。どうしても僧になりたいなら、生国にも高憎がいるはず
だ。そこで弟子入りしたらどうかな」と、住職は一応断わったが、しばらく話し
ているうちに、なかなかしっかりした若者で、決意のほどもわかったので、まず
寺男として使ってみることにした。およそ六百年もむかしのことである。
 若い男は、ほかの寺男や小坊主より朝早く起きて、骨身を惜しまずよく働き、
読み書きもじょうずだった。これは将来ものになる、と住職は秘かに期待してい
た。 三年目を迎えた夏の夕方、仕事も一通り終り、一息入れたくなったのか、若者
は誰も見ていないのを幸いに本堂で昼寝をしていた。すると「おいおい」 と、ゆ
すり起こす者がいる。若者は、不覚にも熟睡してしまったことをはじながら、目
をこすり、よく見ると、目の前にいるのは住職だった。若者ははね起き、座り直
した。
 「お前は、わしに百姓のせがれだなどと、うそをいっていたな」
 「うそではありません。百姓の生まれです。本堂に寝そべって申し訳ございま
せん」
 「そんなことを聞いているのではない。お前のしっぽはなんだ」
 若者の表情はー瞬ひきつり、青ざめた。そしてたちまちタヌキの姿にかわっ
た。
 「おっしやる通り、私は人間ではありません。実は古ダヌキです」といって身
上話をはじめた。
 「私はタヌキとしてこの世に生を受け、山の中で大きくなりました。もの心がつ
いて、働きものの人間にくらべ、タヌキはなまけものだとわかりました。そればかりか、人間が汗水流して作った食べ物を盗み食いする。それでは人間に申し訳ないと思って
仲間たちが集まったところでタヌキもこれからは一生懸命に働こうではないかと提案
が誰一人として賛成してくれません。ついには
仲間からつまはじきされました。それからは、人間に化て下男に住み込んだ
り、百姓の手伝いをしてきました。その後、人間に負けない修行を積もうと思っ
て寺を転々と渡ってきました。
 そのうち高僧の名を聞いたので、筑紫の百姓のせがれに化けて住み込みまし
た。とうとう、高僧に見破られてしまいました。「これからは山に帰って、静かに
寿命がつきるのを待ちます」といって泣き崩れた。住職はあわれに思って「よ
く話してくれた。お前の心がけは見上げたものだ。人間にもまさる」とほめた後
「タヌキだということは、わしのほか、誰も知らない。わしは黙っているから、
いままで通り働いてくれぬか」 といった。しかし、タヌキは
 「いままで多少なりとも人間に恩返しができたのは何よりでした。これ以上人
間に化けることが罪のように思えます」といって、住職の申し出た好意をどうし
ても受けなかった。住職は仕方なくタヌキに暇をやることにした。
 その夜、タヌキが住職の部屋にいとまごいに来た。「三年間の恩返しに、天竺
 (インド) でお釈迦様の説法を聞いたときのメモ帳を差し上げます。それからお
世話になった村人のために、お釈迦様が天竺で説法しているところを、わたしが
お目にかけます。その時、お釈迦様の姿を見て合掌したり声を出したりしないで
下さい」といった。住職は、このタヌキの申し出を心よく受けることにした。
その翌日の昼、村人たちが大勢、お寺の近くの浅間山に集まって固唾をのんで
待つていた。やがてゴーンゴーンと鳴る鐘の音と共に、急にあたりが暗くなり、
草木がおい茂っていた浅間山が、みるみるうちに峨賀たる岩山に変った。その岩
の上に白髪の老人が長い杖をついて立っている。あまりの変りように驚いて村人
たちは、注意事項のあったことも忘れて、思わず合掌して拝んでしまった。次の
瞬間、老人の姿は消え、村人の前には、いつもと変らず浅間山が元通り立ってい
た。タヌキはそれ以来、再び姿を見せなかったという。
                                    ―
 タヌキの寺男がいたのは、府中市矢崎町の 安養寺 だと伝えられている。タヌキが等海師に渡したと伝えられる「メモ帳」なるものは、明治維新の時、神仏分離のため視察に来た役人が持ち去って以来、その行方はわからないという。

参考

化狸ものがたり

これは安養寺に伝わる伝説で、正体をかくし高僧に仕えていた狸が、ある日居眠りをしているときに尻尾が出てしまい、正体が知られてしまったという話です。
知られた狸は全てを打ち明け、「人間に化けて以来三千年・・・、ご恩返しに二千年前お釈迦様に教えを受けたことを実現しますので人見が原にきてください」といとま乞いをしました。翌日、高僧は弟子を連れて赴くと、浅間山のあたりに周囲を七宝瑠璃で飾られたお釈迦様の座った多宝塔が四方に輝きあらわれました。高僧たちは、この仏の世界に歓喜し、「どんなことがあっても合掌しない」という狸との約束を忘れ、思わず合掌し経文を唱えると眼前の仏の世界はたちまち消えてしまったということです。






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Last updated  2004.10.22 08:31:38


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ずーこ@ 金額パネェwwwwwww 移動するのが面倒だけど、着いた後は寝て…
ヴォヴォ@ なんという・・!!! ウホっ! なんか意味わからんうちに女ん…
れでぃー@ 精 液ぬらあああぁぁwww ぴゃー!!! お口ん中にたっぷり出して…
臭い人@ ふぇじょふぁふぇじぇwwww 前ここに書いてたカキコ見て例のサイトや…
ぺいん@ イッテーーー!!! マ-ンコの締まりが良すぎるのも問題だと…

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