日々のあぶく?

日々のあぶく?

June 24, 2007
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Gift Pflanzen Mischer

QEDシリーズのスピンオフをシリーズ(講談社)とは別の幻冬舎にて発行。
本当に最近こういう企画多いなぁ。

変人度ではタタルに本当に引けを取らない、熊野から上京した毒草師・御名形史紋が活躍。
QEDシリーズでは脇でありながら余りある濃いキャラっぷりだったので、さもありなん。
一つの題材をベースに事件を読み解くのはQEDシリーズと一緒。
今回は「伊勢物語」、在原業平。

一つ目山羊を殺し、その呪いを受けたと怯える鬼田山俊春。
それ以後、その家では一つ目の子を死産したり、
離れに籠った家人が消えたり(死体が見つかったのが一件、あとは失踪)する事件が勃発。
鬼田山家の主治医である一ノ関医師と親交が深い医療系雑誌「ファーマ・メディカ」の編集者・西田真規はこの事件を調べるはめになる。
協力してくれるのはフリー編集者・篠原朝美。
そして、助言になるようなならぬようなことを嘯くのは最近隣に越してきた変人の御名形史紋。

離れの部屋を使った屋敷のトリックは王道、か?

*在原業平
~天皇の血筋でありながら、藤原氏に追いやられてしまった男。プレーボーイとしても有名。
 今回は高子の段「鬼一口」(駆け落ち?したが、雨をしのぐ為に入った小屋で高子は消える)
 この話にも目に見えぬもの(身分が低く、記録にも残らぬ者)が怪異に関わっていた事が明かされる
 御名形は業平の最期は藤原氏によって毒殺されたのでは?と推理。

*伊勢物語
~当時、伊勢は不吉とされている名称だった=この話はなかったことにして欲しいと言う意味が?
 業平の「鎮魂」の為に編纂されたものだった?

*古今和歌集などでの「よみ人知らず」もほとんどは"官位が六位以下の人間の作った歌=低い身分なので、この作者には名前など知らない。あったとしても私は知らない"ということらしい。

*キュクロプス
~英名・サイクロプス。ギリシア神話に登場する、額の中央に一つだけ目を持つ巨人。鍛冶神。
 その姿の醜さから幽閉され、解放された後に協力した神に恨みを持つモノから報復され、殺される

 または、旅人を食らう残酷で粗暴な怪物だったが、酒を飲み、眠ったところを殺される。

*一つ目の神(タタラ関係の神)は今回も出てくる。

―ネタバレメモ―

"居たのにいないと認識"が前当主失踪(前妻の犯行。娘協力)のトリックの真相。
鬼田山家の前当主の前妻の子(姉妹)が後妻に恨みを持ち、復讐の為に屋敷トリックを使って殺害。
その後も一人は家政婦として潜入し続け、
もう一人は家の情報が入ってきやすい出版社に(=篠原朝美)。
西田は朝美に殺されかけるが、御名形によって一命を取り留める。

鬼田山家の親族・八雲居葉月はこれからも出てくるような雰囲気がするのだが、どうだろう?
いや、これはシリーズ化しないのかな?

QEDシリーズ  東照宮の怨 式の密室 竹取物語 龍馬暗殺 ~ventus~鎌倉の闇 鬼の城伝説 ~ventus~熊野の残照 神器封殺 ~ventus~御霊将門 メモ 河童伝説





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Last updated  June 24, 2007 09:08:18 PM


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