片桐早希 おむすびころりん

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FLOWER GARDEN 2 小山千鶴さん
2009.04.10
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 よく考えてみれば僕から理生を飲みに誘ったのは初めてのことだった。あの夜、理生は

僕の誘いを喜んだが、結局その夜は飲みにいくことはできなかった。

 そして、その翌日から研究室での作業が猛烈に忙しくなり、僕は理生とゆっくり話もできな

い日が続いた。


 あっという間に四月も十日になっていた。

 僕はやっと理生を僕のお気に入りの店に案内することができた。

 その店は海沿いの目立たない場所にあったが、出される料理はどれも新鮮で、盛り付けも

工夫があり、美しい。

「花音」というこの店を僕に教えてくれたのは、母親だ。

 いつもの友人と食事に出かけた母は、とても素敵なお店を見つけた、と言って僕にこの店

のことを教えてくれたのだった。


 調理人さんたちがそりゃあきりりとしていてね、感動したわ・・・・。どこかの誰かさんの

ようにぼんやりした顔はしてないわよ。ほんとに、あなたもいつになったらしゃきっとして

くれるのやら・・・・・。


 母はいつも余計なことを付け加えるのだが、それでもこの店を教えてくれたことは感謝して

いる。

 僕達がその店を訪れたのは金曜日の夜だったので、店内は満席だったが、落ち着いた雰囲気

は変わることはなかった。

 理生は僕が注文する料理を黙々と食べ、飲んだ。特に梅酒が気に入ったようで、飲む

度に、う~ん、満足、と呟いた。

 そして、二人で満腹になるまで食べた頃、理生が僕に言った。

「尚人は蜃気楼を見たことある?」





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Last updated  2009.04.10 20:47:31
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