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2004年10月21日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
台風23号が接近する、昨日(20日夜)、
宮古ふるさと料理「ラッキー」に冬瓜の煮物を食べに行く。

冬瓜・すぶい

冬瓜(すぶい)というと、
風人は「水滴」目取真俊さんの一節を思い出す。

流石、台風接近中のため大雨で、お客さんは常連さんのみ。
オバアの煮込んだ冬瓜(すぶい)料理がまた、うまいなー!

冬瓜(すぶい)の煮物1

常連さんばかり9名で、打ち解けた雰囲気が流れています。


オバアと多良間出身の若い唄者・砂川美香さんの話に、
花を咲かせる。
Kさんと11月宮古旅行の詰めの話しと、
24日の上野水上音楽堂「アララガマフェスタ」の、
場所確認。
なみなるーさん、ママさん達との打ち合わせ。

沖縄・東京間の物流に支障が出ていて、
沖縄産野菜・果物も今手に入りにくく、
高騰しているらしい。

台風は直接の被害以外にも、
色々な影響が拡大しているようだ。

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「豚の報い」は作品より前に、
映画の「豚の報い」崔洋一を鑑賞しています。

「風音」も映画が先で、
小説作品が後からでした。
「風音」でもそうでしたが、
「豚の報い」も小説作品の方が、
出来が良いような?
感じを個人的に受けています。


「木登り豚」の作品の終わりの文章が、

<正子は通りに出た。誰もいなかった。星明りが落ち、自分の影がぼんやりと横たわっていた。手に豚の足の感触が残っている。短く、思ったより太くなく、妙にかわいらしい足。しかし、タオルの下から熱やザラザラとした硬い毛や、ブヨッとした肉の固まりが生々しく正子をつきさした>

作品の終わりの文章が、”此れで終わるはずがない”
気配の余韻をのこして切れていた。

「木登り豚」には、続編があって、
それが「豚の報い」だったようです。




世俗を象徴する場所・スナック「月の浜」と、
3人のネーネー(ミヨ、暢子、和歌子)達。
常連お客の大学生の正吉。

世俗と神の世界を繋ぐ「豚」が、
突如、スナック「月の浜」に乱入してくる。
和歌子ネーネーが豚に襲われて魂(マブイ)を落とす。

”せーふぁうたき”から久高島を望む

正吉は故郷、神の島・真謝島(モデルは久高島)に、
3人のネーネー達を連れて、島の御嶽への御願を兼ねた、
里帰りをする羽目になる!

真謝島食堂・民宿で
「ほんとうの話だけをしようよ」と暢子が言った。少し舌がもつれている。「お店ではほんとうも嘘もあるけど、ママ、ほんとうの話だけをここではしようよ、じゃないと、私みじめになるよ、ママ」
「ほんとうの話をしましょう」とミヨが言った。
顔色は変わらないが、目がとろりとしている。
「せめて、三人だけでもね、世界中の人が嘘をついてもね。あ、正吉がいる。四人ね、訂正、四人だけはほんとうの話をするのよ」「そうよ、悲しみも、悩みも、いい、悪いに関係なくよ」
和歌子は箸を置き、グラスをかかげた。
「私、誓うわ」・・・・・・・・・・・・・・・
「正直になろう」正吉は言った。「じゃあ、みなさん、乾杯」和歌子の声にあわせ、乾杯をした。


ネーネー達と正吉とが織りなす、
男1対女3の”性的ネットリ感”であったり、
”打ち明け話”であったり。
正吉と亡き父との思い入れだったり。
聖と俗が絡み合う!

豚が仲介する世俗騒動が続いていく。

3人のネーネーたちの世俗的な生き様が、
生き生きと描き出されている反面、
リトマス試験紙のよな正吉は、
世俗と神の世界とに振り回されて、彷徨し続ける。

とんだ豚肉料理で清められたはずの3ネーネーであったが、
御嶽に御願に行く途中でも、

「あんたが飲んだら、どうするの?正吉さんとがんばる?」
「正吉さんは私達のものじゃないわ。神様のもんよ」「私、と言ってよ。たち、じゃないよ」
「じゃ、暢子姉さんは神様と勝負するの?正吉さんを奪い合うの?」・・・・・

3人ネーネーは最後まで徹底的に世俗的だから、
生き生きしているし、
豚の世俗への橋渡し役も生き生きしている。

又吉栄喜は「木登り豚」から「豚の報い」への展開で、
豚を描ききった安堵感が、
真謝島の海に続く一本道に漂っていた。













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最終更新日  2004年10月21日 17時05分59秒


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