地を這う虫

2022/12/12
XML
カテゴリ: スポーツ
日経新聞の2022/12/11(日)朝刊24面の「至言直言」の中村憲剛氏の文章が明快で秀逸です。タイトルは「クロアチアという深い森」

Web版の日経新聞の

クロアチアという深い森(中村憲剛)

に全文載っていますが[有料会員限定]とあるので、全文転載するのは控えます。


------------------ 引用開始 -------------------

ブラジルは準々決勝でまたも敗退した。彼ら自身、なぜ負けたのかわからずにいるのかもしれない。前回のロシア大会から延長戦とPK戦を制し続けるクロアチアの不思議な磁力、ブラジルさえ押さえこむ引力には理屈を超えたものを感じる。

(中略)

とりわけ、モドリッチの立ち位置は名人芸。時にライン間をただよい、時に最終ラインまで下りてきて、寄せ手が一歩届かない場所でボールを受けてブラジルの攻勢を鎮めてしまう。戦況を膠着させる。その「間」がそのまま、延長戦まで味方の足を長持ちさせる小休止の時間になっていた。

(中略)

日本もブラジルもクロアチア戦のスコアは1-1だった。PK戦で敗れたのも同じだが、中身には大きな開きがあった。延長戦に精密きわまる壁パスを2度連ね、クロアチアという深い森を踏破したネイマールの得点はすばらしかった。日本はどうか。クロアチアの攻撃に対応することが先に立ち、ブラジルのようにイメージを共有できる攻撃はなかなかできなかった。

森の中で何が待っていたかはわからない。攻めこめば、カウンターで2点目を奪われていたかもしれない。だがどんな結末であれ、それはドイツ戦やスペイン戦の勝利と等しく日本の大きな財産になっただろう。そう思うと、あのとき森の奥へ踏み分けていけなかったことが、クロアチア戦に敗れたことと同じくらい残念でならない。


------------------ 引用終了 -------------------

先日書いた

FIFA WC 決勝トーナメント 日本vsクロアチア 惜敗

でのalex99さんのコメントへのレスに書いた私の文章の後半部分を以下に再掲します。

>昨日のクロアチアvsブラジル戦でのクロアチアの魂のこもった戦い、10番モドリッチ選手の無尽蔵のスタミナと決して折れない精神力と卓越した技術、リーダーシップ、決定的なパス出しetc、PK戦等でのGKのリヴァコビッチ選手の「神がかり的セーブ」(ここは対日本戦で彼がPKを3本止めたことがブラジル選手に強いプレッシャを与えた面もあると思いますけど)等を観戦すると、日本はクロアチア相手に120分で負けなかったことについては自信を持っていい、誇りに思っていい、と思います。

ベスト8という未だ見たことがない風景を日本代表が見るためには、中村氏が書くように

森の中で何が待っているかわからないが、それでも森の奥に踏み分けて入っていこうとするメンタル、フィジカル、技術、経験etcが必要不可欠なんでしょうね。

「ドーハの悲劇」(1994年FIFAワールドカップ アジア地区最終予選 日本 2-2 イラク)の日は東京出張中で埼玉県か東京都新宿区の学生時代の友人宅で観た記憶があります。記憶が曖昧ですが友人とどこかで飲んだ後、彼宅に泊めてもらった際の出来事で、試合後半くらいから観たような気がします。

あん時から既に30年近く経過しています。日本代表は確実に強くなってきてると思いますが、ベスト8は「深い森に立ち入る勇気がない者」には見ることが出来ない風景なんですね。深い言葉ですな。。。


クロアチアの10番 モドリッチ選手↓
生年月日 1985年9月9日(37歳)
出身地 ユーゴスラビア ザダル
身長  172cm
体重  66.2kg
 ※ Wikipedia記載のデータを引用








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022/12/12 02:26:06 PM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: