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「あ~疲れました」
明日も仕事です。仕事をしたくない気分が沸々と沸き起ります。身体が元気ならやる気も出ますが近頃、疲れがとれない。仕事を終えて帰宅すれば我が家のねこちゃんがお出迎え。
珍しい。(ホンマ)いつもはお留守か、私が帰ってからお戻りになるのに。
疲れて帰宅した時に、お出迎えがあれば気持がほぐれます。
(=^ ・ ^=) ニャ~ン
「ほう、珍しいね」
相手がいれば、それなりに元気になれるものです。
帰宅した時にポツンと一人じゃ、つまらない。
汚れた身体を洗い流し、風呂上がりの一杯に活力を得て猫を相手に今日の出来事を事細かく話しかけながらの休息が私の生き甲斐です。
疲れた身体は酒と猫の癒やしを受けて、にこやかに気持ちが回復します。
独り身だから風呂上がりに酒の段取りをあれやこれやすると、深夜になるから手っ取り早いインスタントの肴と食事を取り夜の時間をのんびりします。
わが家は一軒家。
周りは田んぼばかりでお隣さんは遠くの先にポツンと。外灯も無い。
わが家の灯りだけが闇夜に浮かび上がっています。この辺りは深夜になると不気味なくらい静かになる。
昼間、騒がしかった生き物達も眠りに入る。
野生の生き物達は眠りに入り夜行性動物が徘徊するが、そやつらは気配を消し去っています。人間の能力では気づかないにしても、猫は敏感に反応します。
裏戸などは開け放しの状態です。縁側と部屋の間に網戸があるものの、我が家の猫は器用に開ける事が出来ます。
ただし閉めがない。今迄、寝そべっていた猫が何かを感じたらしく瞬時に動き、網戸を開けて庭先に出る。
何事かと、呆気にとられていると野生の生き物の鳴き声とわが家の猫の恫喝する唸り声が混在し入り乱れての物音が響き、その物音が次第に遠ざかって行く。庭先が静かになり闇の中から我家の猫の姿がボンヤリと浮かびあがり、こちらにやって来る。猫は夜行性動物でした。
我家の猫は、少し太り気味だけど野生の性格を備えているようです。
呑むのをやめて成り行きを見ていたら、我家の猫は何事も無かったような仕草で戻り、いつものパターンでわたしの側にゴロンと寝そべって可愛らしい眼を向ける。
こやつはやはり番犬じゃなく番猫だ。
俺より優れている。
私が仕事で家を空ける場合、裏戸は鍵を掛けていないのでタヌキなどがそれなりの知恵で入ってくる、らしい。でも、近頃はイタチの姿を多く見る。先程の出来事は、それらのたぐいの生き物との駆け引きだと思われます。
わが家の猫は凶状持ちだから。
飼い主の私もかなわない。
深夜にのんびりと呑む。
お相手は我が家の猫さん。酒の肴をチョイと千切って「ハイ、食べなはれ」私の傍に居るのもそれが目的だったりして。
でも、お互い一人ぽっちじゃさびしいよね。
「あんたが居るから、俺も、こうして呑んでいられるんだからね」
「一人ぽっちじゃ、嫌だもんね」
寝るのが勿体無いほど気持が潤っています。
そして、深酒は今日の嫌なことをすべて忘れさせてくれるのです。
そばに、あんたが居ればそれだけでいい。 (* ´▽` *)