2006/06/28
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 2005年の1月8日から1月19日の間に

 フリーページにおいてUPしたものを

 再度ブログでUPしているだけです。




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 夏に始まった

 2人の関係も秋を過ぎ

 冬を迎えようとしていた








 最初で最後の・・・・


 2人の冬を迎えいた












 その頃の俺達は

 俺のバイトが終わる頃に

 真知子がバイト先に電話をしてくる

 それが日々の日課となっていた




 当時の俺は学生で

 学費と生活費を稼ぎながらの生活

 親から仕送りなんか貰っていなかった

 貰うつもりも無かったし

 唯一親に出してもらったのは

 東京に出て来る為の引越し費用だけ

 だから

 当然の如く電話なんか部屋には付けていなかった







 「kuzooちゃんお疲れさま♪」


 「はい、お疲れですー」


 「疲れた?」


 「仕事だからね、普通に疲れるよ (笑 」


 「じゃ~今夜は・・・?」


 「はい?」


 「今夜~♪」


 「はい?」


 「だから~今夜♪」


 「はい?」








 この頃になると真知子は

 毎晩のように店に飲みに来るよう言ってきていた

 銀座の店じゃ無いとは言え

 それなりの金は掛かる

 もちろん貧乏学生の俺に金は無い

 全部真知子の支払いであった ゴチ







 「だから~今夜♪」






 「アホか?毎日俺の飲み代出してたら

           働いてる意味ないべよ?」






 「それは大丈夫だから♪」  





 「なにが大丈夫なんだよ?」






 「kuzooちゃん特別価格だから♪」







 「なにが?」








 「kuzooちゃんは私の彼だから

        店長に言って特別価格なの♪」










 「言ってって・・お前店長脅してるだろ?」





 「なにが?」






 「特別価格にしないと”辞める”とか言ってんべ?」





 「なんで知ってるの?」





 「この前店長が泣いてたから (笑 」


 「しかも店長に俺頼まれたし・・」







 「なにを?」







 「kuzooちゃんからも言っておいて!

      店辞めないでって・・・頼まれたよ (笑 」








 「そーなの?」


 「そうだよ」







 その頃の真知子は

 店での地位も高くなり

 当然NO1となっていた

 やはり腐っても元銀座の女って事なのかな?






 「で?どうなの?来るんでしょ?」


 「はい?」






 「来いっっ!!!!」






 「・・・はい・・。」





 「よろしい♪」



 「それじゃ・・また後で」



 「あっ!kuzooちゃん!」


 「なに?」


 「今日もバイクで来てね♪」


 「はぁ~? もう寒いだろ?」


 「いいのっ!!」








 真知子に聞いたことがある

 なんでバイクが好きなのか?

 と、

 どう真知子を見ても

 バイクに乗るイメージじゃなかった

 イメージ的には【高級車の助手席に座る】

 そんなイメージの女だったから

 実際、真知子も俺と付き合うまでは

 バイクになんか乗った事も無かったし

 乗るつもりも無かったらしい

 だから聞いてみた

 なんでバイクがイイの?かと、



 真知子の答えは、いたって単純だった









 「バイクだとkuzooちゃんに抱きついていられるから」










 聞いた俺が恥ずかしくなるような理由だった











 「今夜もバイクだよ~?」


 「はい、はい、バイクね」


 「待ってるね♪」


 「また後でー」










 12時過ぎに店に入る

 店内はまだお客さんがかなり居る

 ほぼ毎日のように通っていたから

 店員さんや店の女の子とも顔馴染みであったら

 もちろん俺と真知子の関係も皆知っていたし

 オジサンと俺、真知子との関係も知っていた





 「お疲れさんkuzooくん♪」



 その頃になると店長は

 「いらっしゃいませ」では無く

 「お疲れさん」と出迎えてくれてた 




 うながされるまま

 カウンターの端えと腰をおろす

 そこがいつもの俺の席

 そこには俺の減らないボトルと 

 俺用のグラスがすでに用意されている 

 真知子は忙しそうに

 各テーブルをまわっていた

 それを眺めながら一杯目のロックに口をつける







 「kuzooちゃん元気ー?」



 「元気ですよー」





 里香ちゃんが声を掛けてくれる

 俺が店に入っても

 真知子が俺に付くことは無く

 稀に真知子の客が居ない時に

 付くことがあるくらいで

 そんな事は、ほとんど無かった

 だから

 俺が一人で飲むか

 主に里香ちゃんが付くか

 他に手の空いてる女の子が

 俺に付いてくれていた

 だから他の客からしたら

 俺が里香ちゃん狙いで来てると思っていただろう






 まぁ 他にも真知子が付かない理由はあるのだけど・・・ 







 ただ俺は結構真知子が楽しく

 お客と飲んでる姿を見るのが好きだった







 そんな俺に当時の友達が




 「自分の女が他の男と楽しく

         飲んでる姿なんか見たらキレないか?!」





 なんて言われていたが

 俺的には

 「はぁ?」ってな感じでとらえていた



 だって仕事でしょ?

 そんなんで俺はキレないよ

 元々ヤキモチやかないタイプだし俺は

 好きになった女が、

 たまたまそんな仕事をしていただけの話だし

 仮に好きになった女が風俗嬢だとしても

 それもひっくるめて好きになればイイこと

 それだけの事なんだ









 ただ逆に真知子がヤキモチやきではあった









 「今日は、かな~り里香と盛り上がってたね!」


 「あぁ? お前よく見てるね? (笑 」







 「見てるとまずいのー?!」


 「なに話してたのー?」










 「これからの世界平和について (笑 」










 2人で部屋に帰ると

 よくこんな会話で盛り上がっていた 








 2人で帰れたらの話なんだけど








 そう、2人で帰れない日も幾度かあった

 あのオジサンが来た日は

 2人で帰れないのである

 オジサンが来ると

 真知子はオジサンの隣に座り

 他のテーブルへも行かなくなる

 座りっぱなしである

 すると里香ちゃんが意識的に

 俺に付いてくれるのだ

 ある意味、偽装工作なのかな? 



 その頃になると

 お互い俺とオジサンは常連同士 

 挨拶くらいは交わす間柄になっていた

 ただ真知子が付いたら

 2人の世界であった

 不思議とそんな2人を見ているのも

 俺は好きだった

 ヤキモチなんて焼かなかった








 俺から見ても、



 その2人は

 お似合いであったから

 まさにダンディーな男と奇麗な女のカップル

 映画のワンシーンを見ているような

 そんな気にさえなっていた





 俺は男として

 そのオジサンを憧れをもって見ていたのかもしれない






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 心温まる私書メールありがとうございます。







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Last updated  2006/06/28 05:27:15 AM
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