理系一筋夕子のブログ

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2018.04.06
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カテゴリ: 日常会話
「ビブラートが出る声に」

村松「あれをご覧と、指さすかたにー・・・、あっと、いけねえ。お前の前でヘタな歌聴かせると、おこごと食うからな」
夕子「ねえ、今の歌、もう一度同じとこでいいから歌って ? 」
村松「ええッ ? あの、えーと、♪ あれをご覧と、指さすかたにー」
夕子「ちょっと待って ! 」
村松「ほらね。もう歌わないよ」

夕子「違うわよぉ ! あなた、歌じょうずになったよ ! 」
村松「それはそれは、ありがたいことで」
夕子「んもお、まじめに話してるの ! ね。ほかの歌、歌ってみてよ ! 」
村松「何んか、気味が悪いなぁ。ほかのって、俺は音域の狭いタイプの音痴らしいからね。えーと、じゃあ、達者でナにするか。
♪ わらにまみれてよおー、育てた栗毛―」

夕子「あなた、ビブラート、意識して出してる ? 」
村松「ビブラートはまず無理だよ。・・あれ ? 俺、ビブラート出てる ? 」
夕子「あのね、細かいこと言うと、また頭が疲れるかも知れないから、ウィキペディアにあるような専門的なことは無視して、とにかく歌に一区切りついたあと、音を伸ばすと自然に発声が規則的にふるえるのをビブラートと呼ぶことにするよ。あなた、大利根月夜は、田端義夫さんの、こぶしもやや出ているんじゃない ? 今度は少し意識して、ワンコーラス歌ってみて ? 」

村松「♪ あれをご覧と、指さすかたにー、利根の流れを流れ月、昔笑うてながめた月もー、きょうはー、きょうは涙のー、顔で見―るー。ふうー、歌のテスト受けてる緊張感だ」
夕子「あなた、気づいてないうちに、体得してるわよ。何んか、聴きほれちゃった」
村松「それ、俺へのサービス精神じゃないの ? 」

夕子「いい加減にしてよ。あたし、これでも陸上と合唱二つ入ってたんだからね。うーん、ああそうだ ! 同じ歌で、三番歌ってみて ? 」
村松「はい、わかりました」
夕子「やだあー ! もっと気楽に歌ってよ。あんまり意識すると、ダメになるかも知れないから」

村松「何んか。緊張して来た。ちょっと何んか手ぬぐいでいいからない ? 」
夕子「あたしの前で固くなるなんてねェ。はい、タオル」
村松「ふうー・・・」
夕子「ほら、リラックスして ! 」
村松「それ、恐いよぉ」

夕子「んもお。よっぽど昔のことがトラウマになってるのね。さあ、気楽に」
村松「そうだよ。タイガー&ホース」
夕子「えッ ! ? なんだ、バカっ。さあ、ほら ! 」
村松「はい。何んとかやります。では。♪ もとを正せば、侍育ち、腕は自慢の、千葉仕込み、何が不足で、大利根暮らし、故郷(くに)じゃ、故郷(くに)じゃ妹が、待つものを」
夕子「今のとこのね、妹がってところ、少し前から勢いつけていいから、ゆっくり歌ってみて ? 」
村松「もう完全に歌のレッスンだよ。あ、はい。では。♪ 故郷(くに)じゃ、故郷(くに)じゃ妹がー。これでいい ? 」

夕子「ホントに、うっとりするような歌唱力になったわね。意識してなかった ? 」
村松「そう言われてみると、歌ってて、前より心地よい感じはしてたけど、気づかなかった」
夕子「ねえ。あなた、差し支えなければ、このことブログのネタにしてみない ? 」
村松「何を ? あ、声がふるえたことか」
夕子「ビブラートでいいのよ。元合唱部かけもちのあたしが言うからいいの ! 」

村松「あのさ。夕子が陸上部と合唱部かけもちしてた話、ブログに書くの、初めてだよ。いきなりだけど、構わない ? 」
夕子「あ、そうか。エレクトーン弾く趣味は書いたけど、そうかァ・・・ま、いいや。え ? ・・・・リクエスト ? チョイ待ち」
村松「ん ? 」
夕子「何かたくらんでる ? 」
村松「たくらんでないもん」

夕子「ま、いいか」
村松「『冬の星座』。去りゆく冬を惜しんで。この冬は北陸などで亡くなった人もいて、調子に乗ってはいけないけどね。俺がお袋の特養から帰ると、バイク止めて見上げた夜空に、オリオン座がきれいだった」
夕子「歌うわ。え ? 」
村松「エレクトーンで」
夕子「ええ ! ? 弾き語りいッ ? 何んか、やぶ蛇みたい。そうか、それが狙いかァ。ま、いいか」
・・・・・エレクトーンによる弾き語り歌唱「冬の星座」・・・・・





村松「(拍手)。うまいなあ・・・ありがとさん」
夕子「ついでにサービスして上げようか」
村松「ええッ ! ? 気持ちはありがたいけど、そんな宵の口から・・」
夕子「こら ! すぐそっちへ行っちゃう ! このどバカっ ! 聖子ちゃんのRock’n Rougeって言うつもりだったの ! 」
村松「うひょッ ! これ、脚色っぽいな。何んで知ってるの ? 」

夕子「大学終わりの頃だったのよ、あのCM。口紅買ったんだから」
村松「ひょっとして、その一曲シングル・・」
夕子「残念でした。歌番組で覚えちゃった」
・・・・・これはスゴい ! 歌唱は異なるが、イントロがそのまま・・・・・
村松「アンコールっ ! 盛り上がりの『ピュア、ピュア、リップス』の前くらいから」
夕子「リズムが簡単じゃないから、初めからね」

村松「ううー、シビレるーっ ! 聖子ちゃんの顔が浮かんで来た」
夕子「♪ 肩にまわした手がすーこしー、そろそろ一緒に。つねったらー。ちょっとブルーに目を伏せたー、はいッ ! 」
村松「ピュアピュア、リップス」
このあとの伴奏の和音もいい。歌を知らない向きには退屈だろうが。
やがて一区切り。

村松「だけど、ほめてもらってありがたいけど・・・音域が狭いのはある種の音痴なんだって」
夕子「でも、調子っぱずれじゃあないんだからさぁ。歌えるキーで楽しめばいいじゃない」
村松「まあね」
夕子「せっかく盛り上げたのに・・・何んか、落ち込んだみたい」
おしまい。​





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最終更新日  2018.04.06 15:36:25
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