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1章.知識編
概要
鼎式太極拳、鼎派楊式太極拳は、 2020 年現在、古村一寿( 1964 年〜)を一代宗師として 2000 年に始まりました。
古村宗師は、陳発科老師、洪均生老師、余鳳翔老師系の陳式太極拳を伝人伝承まで修めましたが、思うところあり辞退、楊式太極拳を始め太極拳五派は元より、中国武術の発展史から日本武道、ボクシングも研究したところ、陳式太極拳の研究のために練習をしていた楊式太極拳の中に、布が包むように無駄のない動き、つまり紬糸勁に求めていた武術の神髄を見たので、楊式太極拳を以降の人生の武術として選択し、 2000 年に鼎(てい)という言葉に思いを込めて武林(流派)を立ち上げました。
鼎について
鼎は、古代中国の神事に使われた 3 本脚の青銅の器で、転じて「王位、王を支える大臣。鼎臣」「 3 つのものが並び立つこと。鼎立、鼎談」という意味、言葉が派生しました。私たちの太極拳は、目的に合うように 3 つの要素を設定し、目的到達を加速します。
鼎派楊式太極拳には、養生功と武功の 2 つの流れがあります。
養生功は万人に向けた気功術で、「心」「技」「体」を鼎とし、武功は武術としての太極拳を極めたい修行者向けで、「勁」「気」「意」を鼎とします。「勁」「気」「意」を学ぶに値すると判断された人は達人と呼ばれ、鼎派楊式太極拳の伝人となります。
要素の3つが共に発展して行くことを、中国拳法では功と呼びます。「心」「技」「体」の鼎が成れば養生、つまり健康という目的に向かいます。「勁」「気」「意」の鼎が成れば、もはや他人と争う事がない空という武術の究極の境地に達します。
太極拳は新しい拳法
1840 年頃、楊露禅が北京に太極拳を広め、楊無敵と言われた頃が太極拳の始まりです。太極拳と言う名称は、楊露禅の幼馴染の武禹㐮(武式太極拳の開祖)の兄武秋澟が発見した王宗岳の「太極拳経」から採られたもので、武禹㐮の勧めにより名乗り始めました。
北京以前の楊露禅の拳法は太極拳ではなく「綿拳」と言われていました。更にその前は少林拳の「二郎拳」と武禹㐮も共に練習した「洪拳」で、多くの実戦をこなしたと言われており。北京以前から、すでに楊無敵でした。
「二郎拳」「洪拳」と、「綿拳」のミッシングリンクを繋ぐものは、楊家に伝わる気功体操だと思われます。これは古村宗師の師匠である余鳳翔老師により伝えられたことです。
楊家には、秘伝の気功体操があったと言われていますが、秘中の秘は「用架」と言われ、楊家本家筋以外には出ることがありませんでした。
また、他人に教える時の型は「行架」と呼ばれており、どうやらこれが綿拳(=長拳系の武術を気功体操風にアレンジした 太極拳)の元になったものと推測されます。
「行架」は武術的動きへの効果が絶大であったことから、当然楊家の太極拳である楊式太極拳、陳式太極拳の「砲捶・炮捶」の一路、楊露禅の幼馴染みの武禹㐮の武式、楊露禅の弟子の全佑とその養子呉鑑泉が確立した呉式、閉鎖的だった武式を世に広めた郝為真(武式)から形意拳と八卦掌の達人である孫禄堂へ伝わり出来た孫式太極拳の5派になっていきました。
楊家の気功体操は、もしかすると全真教のもので張三峰伝説の時代まで遡るかもしれませんが、太極拳自体が武術として始まったのが 1840 年代、そして 1900 年頃から広がりを見せました。
繰り返せば、楊露禅が楊家に伝わる気功術を、武術的に変化させたものが楊式太極拳です。
武式、呉式、孫式はそれが伝わる段階でそれぞれの開祖が理解するか、また得意の範囲で発展をしていったもので、中国 4000 年の歴史はありません。
現在はやっと否定説が出ましたが、太極拳の源流と言われる陳式はどうなのかと言えば、実践してみれば分かる通り、陳式の纏絲勁と楊式の紬絲勁は別物です。
武功練習者しか必要ありませんので詳細は省きますが、陳式実戦名人陳発科老師が 1928 年から北京に出て表演したときにも、あまりの激しさに「それは太極拳ではない」と言われたのに対し、陳発科老師も「私も家伝の砲捶という套路をやっただけだ」と答えました。
陳式太極拳は太極拳源流説があるにも拘らず、この時期はまだ太極拳を名乗っていませんでした。呉式太極拳馬長勲老師の言うところでは、源流説も含めて揉めていた陳楊を、戦後中国共産党が国策により陳式太極拳と認め、国民体育振興、そして観光振興に寄与させたとのことです。陳楊間に熾烈な争いが無かったことを鑑みれば、政治が絡んでいれば納得ができます。知らないところで血を流していたかもしれませんが。
因みに古村宗師は、陳発科老師の弟子である洪均生老師から続く余鳳翔老師を中国武術の師匠としています。
鼎式太極拳「養生編」5 付録 五行気功 2025/08/20
鼎式太極拳「養生編」3 実践編 2025/08/20
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