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2003年08月07日
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「されどわれらが日々」で芥川賞を取った柴田翔の作品だが、今では絶版になっている。

「贈る言葉」を初めて読んだのは10代の終わり。友達を待つための時間つぶしにと思って読み始めたのだが、時間つぶしどころか、友達が現れても読み続け、その日は友達との会話よりもその小説から受けたインパクトの方に心が奪われてしまった。自分が吐いたのと同じようなセリフを主人公が、主人公の恋人(という呼び方はふさわしくないのではあるが)が、幾度となく口にしていたからである。こうあらねばならない、こうすべきだという理想主義的な観念に囚われがんじがらめになっていた自分を見つめなおすことができた。「贈る言葉」を読んだことで私の中の何かが変わったように記憶している。若かったころの私がもっとも好きだった小説のひとつ。

こうしなければいけないと、理性ですべてを語ろうとし、行動し、亀裂が生じる。理解しようとしているのではなく、すべてを論理的に説明しようとしているだけ。私って、今もそうじゃん・・・。進歩していないなぁ。。。

読み返すことで、自分自身の青春の何気ないひとこまをひとこまを強く思い出した。友達とよく行った甘党の店、そこで交わした女の子らしい会話、それとは全く違った男の子たちやクラブの後輩との議論、理想に忠実であろうと好意を寄せてくる男の子たちを厳しく突き放していたこと、服装に気を使わず化粧をしないことで自分のアイデンティティを主張しようとしていたことなどなど。幼かったのね。

潔癖といえるほど理想を追求しようとするのは、若い日にありがちなことであるが、果たして今の若者もそうなのだろうか? 次男は到底そのようなタイプではないので、長男にホイッと渡してみた。「読む気はする」と言いながら、本を持って自室に。なんと言ってくるか楽しみである。





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最終更新日  2003年08月07日 01時24分02秒
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