政治、現代史、進化生物学、人類学・考古学、旅行、映画、メディアなどのブログ

政治、現代史、進化生物学、人類学・考古学、旅行、映画、メディアなどのブログ

PR

×

Profile

自費出版のリブパブリ2010

自費出版のリブパブリ2010

Keyword Search

▼キーワード検索

Freepage List

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

farr@ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
くーる31 @ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
背番号のないエース0829 @ 婿入り 現在井上ひさし「吉里吉里人」を読書中な…
自費出版のリブパブリ2010 @ ありがとうございました。 京都ヒストリカ国際映画祭事務局さん …
2026.05.06
XML
カテゴリ: 生物学
 環境省のレッドリストで準絶滅危惧のチョウであるクロツバメシジミ( 写真 )は、幼虫の時に外来植物を食べて育つと翅の色が変わることを、大阪公立大学などのグループが発見した。翅の色が変わったメスは交尾の相手としてオスの興味を引きにくくなることも確かめられ、外来植物がチョウの繁殖に間接的に悪影響を及ぼしている可能性があるとしている。絶滅の恐れのある昆虫類の保全対策に役立つと期待される。



◎先に羽化したオスが飛び回ってメスを見つけて交尾
 クロツバメシジミはシジミの貝殻を合わせたような形のチョウで、翅の表側が黒っぽい。新潟県から鹿児島県にかけて河川敷や岩場などに生息している。環境省のレッドリストでは「現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては絶滅危惧に移行する恐れがある」として準絶滅危惧と評価されている。
 チョウの多くがそうであるように、オスが少し先に羽化して飛び回りながらメスを探し、羽化したてのメスを見つけたら近づいて何回か接触して交尾をする。チョウの繁殖行動で重要なシグナルになる翅の色について、クロツバメシジミの場合、幼虫の時期にどんな植物を食べるのかによって違ってくるのではないか、と考えられている。

◎翅の色が外来植物と在来植物を食べて育った個体と異なる
 大阪公立大学大学院農学研究科の平井規央教授、大学院生の久井花恋らが、室内や野外で実験で調べた。
 久井さんがクロツバメシジミの幼虫を在来植物のツメレンゲを食べさせる群と外来植物のツルマンネングサを食べさせる群に分けて飼育したところ、幼虫でいる期間やさなぎの重さについて両群で違いはなかった( 写真 =左からクロツバメシジミの成虫、幼虫が食べる在来植物のツメレンゲ、外来植物のツルマンネングサ)。



 しかし、成虫の翅の裏の写真を撮ったところ、通常の可視光写真では在来植物群が黄色みを帯びていたのに対し、外来植物群は灰色がかっていた。昆虫が見ている紫外線を撮影した写真では在来植物群の方が暗く写り、外来植物群より紫外線を多く吸収していることが分かった( 写真 =クロツバメシジミ成虫の可視光写真(左)と紫外線写真。いずれの写真も左2匹が在来植物、右2匹が外来植物で育った。上2匹はともにオス、下はメス)。光を当てて反射スペクトルを調べると、同様の傾向があったという。



◎在来植物で育った個体の方が繁殖行動で有利の結果
 こうした翅の色の違いが野外での繁殖行動にどう影響するのかを調べるため、オスが飛び交う生息地に在来植物で育てたメスと外来植物で育てたメスをひもでつなぎ、オスがどちらの個体を選ぶかを観察した。
 すると、飛びながらオスがメスに接触する配偶行動が、在来植物で育てたチョウの方がより頻繁に観察できた( =在来植物を食べたクロツバメシジミのオスとメスに対する野外で飛んでいるオスの接触回数と、外来植物を食べたオスとメスとへの接触回数を調べたグラフ)。フェロモンの影響が少ない標本を使った実験でも同様の傾向が見られた。



 実験をしたクロツバメシジミの生息地では、在来のツメレンゲが生えている場所に外来のツルマンネングサも育っているという。平井教授は「外来植物で育ったメスの成虫がオスと交尾ができずに死ぬと、繁殖に不利な影響を受けていることになる。外来植物の侵入が、クロツバメシジミの個体数の減少につながるかもしれない」と話す。

◎期待される絶滅の恐れのある昆虫の保全への寄与
 翅の色が幼虫期の食性によって変わることについては、植物の色素フラボノイドの組成の違いが翅の紫外線の吸収に関わっているという先行研究もある。久井さんは「翅の色が変化する仕組みについて生理学的に研究を進めるとともに、クロツバメシジミのほかにも同様な事例がないか調べたい」としている。
 絶滅の恐れがある昆虫の保全や、外来種の問題の解決に役立つことが期待される。
 研究は東京大学総合研究博物館と共同で実施し、成果は3月10日に国際学術誌『Basic and Applied Ecology』電子版に掲載された。

昨年の今日の日記 :「豊田自動織機が株式非公開化だって?! 潰えるか、サンリオに続くテンバガーの夢」https://plaza.rakuten.co.jp/libpubli2/diary/202505060000/





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2026.05.06 05:03:00


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: