メートル・ド・テル徒然草

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エルネスト1969

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Feb 1, 2014
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 私の先輩諸兄を含め、長年サービスに携わった方々には人を見抜く眼が養われるようです。

 ひと目見て、また、二言三言話を交わしただけで、お客様の好みだとか、今日レストランにいらっしゃった目的、ワインが好きな方か否か、社会的地位が高い方なのか、、、

「君はどんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人であるかを言いあててみせよう。」
とはフランス革命期の美食の大家、ブリア=サヴァランの言葉ですが、人を見抜くテクニックや、「ピンとくる」「勘がはたらく」といった要素はそもそも生まれてから身に付けた「知識」の一部であることが知られて来ました。

 「知識」というものを、分類すると、言葉やヴィジュアルに置き換えて他の人に伝える事の出来る「形式知」と頭で分かっていると言うより、首から下、身に着けた、と例えられる「暗黙知」があります。

 「暗黙知」私はちょっとこの字面がダークな感じがして気に入らないので、タイトルには「あんもくち」と書き換えました。

 「暗黙知」は総括した知識という概念の中では、大きな割合を占めています。
 ちょうど海に浮かぶ氷山が、見えている部分よりもはるかに大きな氷の塊を水面下に沈めているように、人が備えている知識とは、形式知よりも暗黙知がはるかに多いのです。

 形式知には伝える力があり、暗黙知には産み出す力があります。

 ジャパン・ミラクルと世界から呼ばれた当時の日本企業には、個々が持つ「コツ」や「勘」などの「暗黙知」が組織内で代々受け継がれていく企業風土・企業文化を有していました。そうした暗黙知の共有・継承が日本企業の「強み」でもあったのです。
 しかし経営環境は著しく変化していく中で、労働環境の変化により「同一の企業文化の中で育ったほぼ均等な能力を持つ職員が継承していく」といった前提は崩れてしまいました。

このため現場任せで自然継承を待つだけでなく「形式知」化していくことが必要とされる。

 私が京都で勤めているからという事もあるのでしょうが、「おもてなし」という言葉をよく耳にします。
 つい最近では、次回東京オリンピックを誘致するにあたり、プレゼンテーションで、

「お・も・て・な・し おもてなし」

のフレーズが、使われ「おもてなし」だけに何かウラがあったんじゃないかと勘ぐってしまいましたが、この「おもてなし」こそが、暗黙知のそのものでは無いかと感じるようになりました。

 「おもてなし」は日本人なら誰もが知っているような言葉に見えて、誰もがその実態を知らない不思議な言葉です。

 例えば、ある会社の社長が、
「今日からわが社も、マニュアルにおもてなしの心を取り入れるぞ!」
と張り切って宣言したとします。
 おもてなしをマニュアルにする。形式知に落とし込む作業ということになるのでしょうが、いかんせん「おもてなし」の極意は「一期一会」、100人のお客様がいれば100通りの手法があるということです。

 100通りくらいならば、マニュアル化することは可能でしょう。実際、ディズニーランドのマニュアルは不測の事態にも対応できるよう、1000通りの対応が想定されているそうです。

 一期一会は、1000通りのみならず、10000人、1億人の客人に対しても「一期一会」の心持で臨む事こそ「おもてなし」であると唱えているのです。
 これではマニュアル化は非常に困難です。おもてなしは学問ではないのです。

 暗黙知を形式知に転化していこうとする試み、ナレッジ・マネジメントと呼ばれたりしますが、いわゆる学問「~学」です。

 おもてなしは日本人が古来より培ってきた、剣道王、茶道、華道に見られる「武道・芸道」と同様な「おもてなし道」といえるでしょう。

 「道」とは何か。「道」を求めるのに最も必要とされるのが「残心」です。
 残心とは日本における美学や禅に関連する概念ですが、平たく言えば

「すきこそ ものの じょうずなれ」

といったところでしょうか。

つづく、、、DSC_0798-2.jpg























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Last updated  Feb 2, 2014 02:24:43 AM
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背番号のないエースG @ チョコレート 「風の子サッちゃん」 ~ Tiny Poem ~…
坂東太郎G @ 「辛味調味料」そして考察(01/16) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
エルネスト1969@ Re[1]:ホスピタリティは「人」ありき(10/04) はな。さんへ コメントありがとうございま…

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