マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2007.08.29
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<これは熱中症?>

 後半戦の山道に備えて、私は称名滝ASに荷物を預けるなどの対策を考えていた。まず不要なものは置いて行く。懐中電灯にサングラス、首に巻いた特殊ペーパーは用済み。そしてランニングシューズからトレイル用のシューズに履き替える。トレイル用は重い上に舗装した道は走りにくいのだが、底が堅くグリップ力が強いから岩が多い山道には有効だろう。

 次にランニングシャツの下に半袖Tシャツを着る。本当はTシャツ1枚で十分なのだが、ナンバーカードを付け替える時間を節約するためだ。そして軽めのウインドブレーカーを腰に巻きつけ、手には軍手。これらは寒さと怪我に対する備えだ。ガス欠対策としては草餅をポシェットに入れ、これまで手に持っていたペットボトルも斜めにして小さめのポシェットに無理やりねじ込んだ。

 さすがに山道は木が多くて涼しい。だが大きな岩だらけの厳しい登りになり、もう走ることは出来ない。軍手を填めた手で岩を掴み、全身の力で坂を登る。苔が生えた足元が滑りやすく片側は深い谷だ。落ちれば大怪我は間違いない。気を抜かず一心不乱に前に進む。

 その気迫に押されたのか、2本のストックを手にしたランナーが道を譲ってくれた。朝、私に山の名を教えてくれた人だ。2人連れの若者も抜かす。どうやら登山の経験はなさそうだ。私は40年ほど前に約2年間ほど集中して山登りをしたことがあった。勿論こんな厳しい山道ではなかったが、その時の経験がまだ生きているようだ。

 必死に登るため荒くなる息。それでも若いランナーがへたばって休んでいるのを尻目に先を急ぐ。いやはや長い山道だ。ポシェットからペットボトルを抜いて水を飲むこと2回。最初は下から仰いだ滝が、やがて目の高さになった。スタッフの老人が山道の途中に居た。ここがコースで一番厳しいのか訊ねたら、雄山への登りに次いで2番目に厳しいとのこと。これ以上厳しい道が果たしてあるのかと驚く。

 やがて、さしもの滝が眼下に見えるようになった。どうやら間もなく八郎坂を登り切るようだ。称名滝の落差は350mで日本一らしい。そしてその滝を見ながら登る八郎坂の高低差は500m。それだけ登って進む距離はたったの2kmだと知ったのはゴール後のことだった。

 どれだけ時間を費やしたか測れなかったが、ようやく立山有料道路に出る。太陽が眩しく、しかも暑い。50km地点の弘法ASに到達。水を飲み、良く冷えたゼリーを貪るようにいただき、直ちにスタート。スタッフの人が道路を横切ると木道になると教えてくれた。確かに有料道路の脇に切り込みが入った木道が待っていた。不思議な足の裏の感触を暫く楽しんでいたのだが、そのうちに頭がフラフラし出す。

 木が生い茂っていた八郎坂と異なり、ここは日を遮るものが全く無い。これは熱中症に罹ったかと不安が胸に過ぎった。小さな沼地が厳しい夏の日を浴びて、カラカラに乾いている。お~い、どこまで続くの。この木道は。両手を見るとパンパンに腫れ上がっていた。高度はもう2000m近いはず。





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Last updated  2007.08.29 17:09:23
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