マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2007.08.28
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<地獄で仏>

 次のASは18km先の立山駅。私はかつて妻とバスツアーで通ったことがあるが、バスの車中から見えた感じではさほど勾配はきついとも思えなかった。だが実際に自分の足で走って見ると全く厳しさが違う。常願寺川の谷も次第に深くなって来た。川の右岸は立山町、そして左岸は富山市と橋を渡るたびに住居表示が違うのが印象的。

 坂の途中でペットボトルの飲み物が切れ、自販機でスポーツドリンクを買う。そしてその中に塩とヴァーム粉末を混入。アスリートソルトは既に使い果たしている。これは大切に飲まねば。近くの私設ASに寄るとM仙人が居るのにはビックリ。私が自販機で買っている間に抜いたのだとか。だがH多夫人の姿はなかった。

 M仙人に先行して出発。暫く走った後、とあるランナーと話す。香川県のM野さん62歳だった。香川のウルトラランナー数人の名前を挙げるが知らないと言う。地元のレースにはほとんど出ないのだとか。逆に私のユニフォームを見てM仙人の名前を出された。どうも知り合いのようだ。ゴール後M仙人に聞いたら、彼はスパルタスロンに何度も出てる人で、最近胃の手術を終えたばかりとか。その体で近々ヒマラヤでの140kmのレースに出る予定らしい。とてもそんな感じはしなかったのだが。

 女性ランナーとも出会った。愛知のH川さんだ。初参加だった昨年は歩かずにずっと走ったが、そのペースより今回は遅いと言ってスピードを緩める気配はない。だが、コースを知らない私は関門に引っ掛かる恐れがあると言う実感がないのだ。離されては追い着き、追い着いてはまた離されているうち、いつしか「E子ちゃん」と名前で呼ぶようになった。

 坂を登り切ると立山大橋が架かっている。川底まで80mもあるだろうか。眼前には山が迫る。いよいよ立山の入口だ。ほどなく高度400mほどの立山駅ASが見え出す。だがコースは駅の方角ではなく、谷の方に向かうのが不思議。ここでパン、梨、レモンをいただき、喉を潤して直ちに出発。次のASは8km先の称名滝レストハウス前。高度は900mにもなるのだが、この時は全く意識していない。

 川沿いの道は勾配がさらにきつくなる。それ以上にきついのは太陽の光。もう30度は遥かに超えているだろう。頭上から容赦なく照りつける太陽に負けないよう、ポシェットからサングラスを取り出す。これで幾分でも涼しく感じるはずだ。山から湧き出す冷たい水にタオルハンカチを濡らし、帽子の下に入れる。首に巻いた特殊ペーパーもビショビショに。これも体温を下げてくれるはず。

 E子ちゃんはもうずっと先へ行き、姿は見えなくなった。彼女も気が急いているのだろう。途中の店で仲間がアイスクリームを食べていたようだが私は先を急いだ。坂道で歩き出すランナーが増え出した。ついに私も走るのを諦め、トボトボ歩き出す。と、目の前にトンネル。中はヒンヤリとして涼しい。これは嬉しい。さらに一つトンネルを抜けるとASのあるレストハウスが見え出した。これがまさに「地獄で仏」か。

 ソーメン3人前分をお碗に移し、さらにその中にお握りを入れる。食べられる時に食べておかないと体が持たない。「つゆ」のしょっぱさが美味しい。さらにお汁粉を2杯とバナナとレモンの輪切りをいただき、水を2杯飲む。我ながら凄い食欲。だが付近に冷たい湧き水があったことには気づかなかった。それだけ無我夢中だったのだろう。

 川に架かる橋を渡って対岸へ。そこが「称名滝」の取っ付きで「八郎坂」の始まりなのだが、その厳しさをやがて思い知ることになる。





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Last updated  2007.08.28 04:34:34
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