マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2008.02.02
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 名も知らぬ遠き島より 流れ寄る椰子の実一つ
 故郷の岸を離れて 汝はそも波に幾月

 島崎藤村作詞のこの「椰子の実」の歌は、少し年輩の人なら誰でも知ってる歌だろう。これはネットの走友「走るナース」さんのブログに出ていた話だが、ナースさんが住んでいる村と愛知県田原市とは友好都市なのだそうだ。田原市は渥美半島の突端、伊良湖岬を有する市で、「椰子の実」の歌詞が、ここへ流れ着いた椰子の実の話に着想を得て作られたのは有名な話だ。

 田原市はこの話に共鳴して「椰子の実の会」を発会させたのだとか。遥か沖縄県石垣島の沖合いから実際に椰子の実を放流するのが会の趣旨のようだ。ナースさんはこの夢に賭け、会費2千円を払って会員になった由。ところが伊良湖まで着いた椰子の実は1年間で1個もなかったとか。それにもめげず、ナースさんは今回も2千円を払って再び会員になったようだ。果たしてナースさんの夢が叶うのは何時だろうか。気の短い私などは、いっそのこと椰子の実ジュースを飲んだ方が良いのでは、などと夢の無いことを考えるのだが。

 ところが夢が叶った話を先日聞いた。一つ目は魚が届けてくれた手紙の話。15年ほど前、多分関東地方の小学校だと思うのだが、子供達が風船に手紙を結んで空に放った。手紙には「この手紙を拾われた方は、○○小学校まで連絡してください」とか書かれていたようだ。その手紙を届けてくれたのが何と、「サメガレイ」と言う名の魚だった。

 サメガレイは深さ千メートルもの深海に棲むカレイの仲間。でも何故そのカレイが手紙を届けてくれたのだろう。実はサメガレイの全身には身を守るための粘液が付着しているのだとか。その粘液のお陰で、手紙が体に張り付いたまま網に掛かって漁船に引き上げられたのだ。

 手紙を飛ばした小学生は現在女子大生になっていた。15年ほど前に校庭から飛ばした風船がやがて海の上で破裂し、手紙はヒラヒラと海底に舞い降りた。そして偶然のろまなサメガレイの体にぴたりと引っ付いたのだ。でも何故海水に滲まなかったのかが不思議だ。手紙と一緒に、風船の残骸もカレイには引っ付いていたとか。女子大生のとても驚いたような、それでいて知的な表情が印象的だった。

 二つ目の話は新聞で知った。こちらは鳥取大学の付属中学校が海流の調査をするために、海上保安庁の船に依頼し、手紙を入れたガラスの小瓶を日本海から大量に放ったのだとか。もう29年前のことらしい。小瓶の数は数万本。数年の間はどこどこに流れ着いたと言う報告が、日本海の沿岸から届いていたようだ。だが全体の20%しか回収できず、ここ20年間は拾ったと言う報告もなかったのだとか。

 その小瓶が29年ぶりに発見された。場所は青森県の東通村。太平洋の沿岸にある寒村だ。ここへ漂着したと言うことは、流れの速い津軽海峡を通過したのだろう。それにしても鳥取沖から29年間もかかって1400kmを旅した小瓶は、その間に一体どんな風景を眺めて来たのだろうか。





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Last updated  2008.02.02 18:09:44
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