マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2011.09.15
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カテゴリ: 人生論
昨夜の9時過ぎ、書留が届いた。前日留守中に郵便屋さんが来、再配達を依頼していたものだ。妻は何が届いたのだろうと期待していたようだが、中から出て来たのは10月から有効の2人分の新しい保険証だった。

「私はあと20年は生きるよ」と妻。「ええっ?」と内心驚く。あと20年と言えば彼女は85歳。「へえ~っ、85歳まで生きる気でいるんだ」と感心しきり。確かに朝は30分以上も体操をしているし、ゆっくりだが時々走ってもいる。栄養には人一倍気づかい、適当な運動もしている。

それに彼女は健康に敏感で、市で行っている健康診断の色んな検査も受けている。それでも飽き足らず、生命保険会社のポイントを使って近く人間ドックを受ける予定だ。彼女が待っていた郵便物は、その生保からの資料だったのだ。妻の健康に対する意識は、87歳まで生きた父親譲りのように思う。義父も早朝から体操を欠かさない人だった。

だが、彼女の母親は67歳で人生を全うした。今の私と同じ年齢だ。リウマチを患いながら、無理して65歳まで働き、最後は糖尿病が悪化して亡くなった。タバコが好きな人でもあった。偶然だが、私の上司2人も67歳で亡くなっている。2人とも2つ目の職場の上司で、とてもお世話になった人。彼らはタバコと酒が好きで、そのうち1人はコーヒーにも目がなかった。

上司2人の死因は喉頭がん。放射線治療も受けたようだが、がん細胞が死滅するまでには至らなかったようだ。こうしてみるとタバコがいかに健康を害するかが分かる。私はタバコを止めて既に25年になるが、あの悪弊から逃れられたことがとても嬉しい。自分の健康だけでなく、他人に迷惑をかけずに済んだからだ。

九州の弟から葉書が届いた。少しにやけた弟と傍に寄りそう新妻が写っている葉書には、「9月に入籍しました。2人だと何かと安心です」と書かれている。弟が彼女を連れ立って仙台へ来たのは、8月の暑い盛りだった。前妻を亡くして5年。この度その改葬を終えて、ようやく入籍することにしたようだ。住所も新しいマンションに変わっていた。

悪口を言うようだが、亡くなった前の妻は自分の考えを変えない人で、ある種の偏見を持っていた。義兄の私に対して快く思っていないことが、電話を通じても強く感じられた。弟の新しい嫁は2人の子の母親だが、前夫亡き後一念発起して看護師になった人。8月に我が家に寄った時も、車のリアウインドーからいつまでも手を振っている可愛い人だった。

妻に葉書を見せると、「美人だねえ」と一言。彼女はまだ40代で、弟とは16歳が離れている。前妻をがんで亡くした夫と、まだ若いころ前夫を亡くした妻。この義妹と生きて会えるのはせいぜい1度か2度くらいだと思うが、暖かい九州の地で、第2の人生を共に健康で過ごして欲しい。

さて、平成22年度の熟年離婚は6700組以上になるそうだ。35年以上夫婦であった人の離婚が6700組以上と言う数が多いのか少ないのかは分からない。財産の分割、年金の分割、子供達への影響、老後の生活と不安。解決すべき「負のエネルギー」は大変なものだと思うが、それでも離婚に踏み切るにはよくよくの事情があったのだろう。熟年離婚は「夫婦道」とは何か、人生とは何かを考えさせられる問題だ。





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Last updated  2011.09.15 15:49:02
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