マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2012.02.15
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カテゴリ: 健康
 眠れない夜、そして手術へ 

電話の帰りに売店に寄った。夕食の量では足らないためパンでも買おうと思ったのだが、既に閉まって誰もいない。仕方なく部屋に戻って読書。夜勤看護師のSさんが血圧測定に来る。1度目は上が144、下が113で脈拍は82。まだ興奮が治まってないようだ。2度目の測定では、上が132で下が107、脈拍は93だった。

同室者のいびきは相変わらず凄い。血圧測定後は本格的な睡眠に入ったようだ。椅子に座って司馬遼太郎の「ある運命について」を読む。短編小説や評論みたいな文章もあるが、これは基本的にエッセイ集なのだろう。司馬の人間に対する洞察は鋭くて的確。相当人物への関心が深いみたいだ。その時代に生きた人の特性や風土の違いにも観察が及ぶ。この本は10日間ほどかかったが、とうとう読了した。

20時45分に疲労を感じて就寝するも、23時45分には目が覚めた。入院第2日目の2月8日(水)0時10分、S看護師が点滴液の交換に来た。いびきがうるさくて眠れないことを訴える。日中私が恐れていたのはこのことだった。本来なら手術に備えて十分な睡眠が必要なのに、眠れない苦痛。点滴の器具を引きづりながらトイレに向かう。

眠れないまま、今回の入院記をどう書くか考える。そのうちに再び眠り、3時03分に目覚めてトイレへ。4時頃3度目のまどろみに入り、5時58分館内放送で目覚めた。合わせて5時間ほどのきわめて浅い眠りだった。体重は66.6kg。血圧は1回目が158/109/脈拍数65。2回目が151/109/脈拍数75。依然として高いのは睡眠不足のせいもあるだろう。

一方、同室者はこの後も眠り続け、結局日中と合わせて10時間は眠ったと思う。「う~む、寝る子は育つ」か。トイレから戻ると、窓の外には小雪が舞っていた。S看護師による体温測定では36.1度。8時半から検査があるためこれ以降は水を飲まないよう注意された。経食道心エコー検査時に、誤嚥の原因になるためのようだ。もちろん朝食はない。

8時40分検査室へ移動。検査に先立ち、ゼリー状の麻酔液を飲む。ドロリとした喉の感触が気持ち悪く、味も良くない。それを小分けにして4度ほど飲み下す。これは管を飲み込む際に、喉の異物感を和らげるのだろう。続いて麻酔スプレーをが口内に噴射される。頃合いを見て、O医師が少しずつ食道に管を挿入し始めた。

最後に「ゴックン」することを促され、それ以降は吐き気を我慢。ちょうど良い位置に管が止まり、検査の始まり。至近距離から心臓の様子を探るこの検査が終了したのは9時10分。途中に聞こえた「きれいだね」の声は、心臓内に血栓がなかったことを意味するのだろう。「予定通り手術しましょう」。O医師が私に告げた。いよいよ「まな板」に乗るのだが、順番は私が一番最後だ。

1人目の「いびき男」が手術から帰ったのが10時30分。2度目の手術のせいか、意外に早かった。心電図の波形がきれいだったと言うことは、手術が成功して不整脈が消えたことを意味する。2人目の「怖がり男」も既に検査室に入っている。日勤の看護師がHさんに変わっていた。下着を全て脱いでT字帯(ふんどし)をつけ、手術着に着替える。いよいよ本番が近付いた。<続く>






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Last updated  2012.02.15 19:32:01
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