マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2017.09.23
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カテゴリ: 健康
<手術室から個室へ>



 そうそう。書き忘れていたが、この朝8時に心電図と胸部のレントゲン写真を撮っていた。さて手術室内には現代的な音楽が流れていた。手術の体制は3人。執刀医がMドクター。それに付き添いの女性看護師が2名と言う小規模なもの。ベッドから手術台の上に移動し、麻酔薬を服用した気がする。

 左腕の点滴口からは睡眠剤が投与されたようだ。ドクターが看護師を叱っている。患者の頭のどちら側を手術するか、彼女らが確認してなかったためだ。「もし僕が間違ったらどうするの」。優しいドクターの厳しい指導。私はますますドクターが好きになった。




 ドクターがバリカンで頭髪を切った。後で見たら左の額に「剃り込み」を入れた感じ。胸が圧迫されて来た。ドクターにそれを訴えると、麻酔が効いた証拠らしい。暫くして「剃り込み」を入れた部分をメスで切られた。痛みは軽かったが、その後のことは覚えていない。睡眠剤による作用だ。頭蓋骨に直径1.5cmの穴を開け、ドレン(管)を差し込んで終了。準備30分、手術30分。合計1時間の手術室滞在だった。




 手術前の4人部屋から、ナースステーション前の個室に寝ながら移動。頭にはビニールの管が差し込まれている。ベッドでは枕は使わず、そのままの状態。横の装置には透明な袋がぶら下がっている。頭の中から流れ出る血液を収容するためのもの。毛細管現象と落差を利用した方法だ。頭蓋内の出血は200ccと計算されており、それが全て除去されたら終了。何と単純明快な処置なのだろう。




 ただし排尿などはすべてベッドに寝たまま。起き上がればそれだけ落差が大きくなり、急激に出血量が増える危険性が高まるためだ。担当は男性の看護師になった。彼なら下半身を曝しても平気だ。意識は完全に戻って、彼とは色んなことを話した。担当の看護師以外にも通りかかった看護師は、ことあるごとに私のベッドにやって来た。多分救急病棟で手術後の患者への手厚い看護方針なのだろう。




 さて「慢性硬膜下血腫」についておさらいしよう。軽微な頭部外傷後2週間から1~3か月経って頭蓋骨の内側にある「硬膜」と「くも膜」との間に血液が貯留する病気で、男性高齢者に比較的多い。外傷以外の要因としてはアルコール多飲、脳圧の低下、動脈硬化などがある。血腫は吸収されず、ゆっくり増大する傾向にある。この結果、意識障害、知能障害、頭痛、吐き気、失語などの症状が出現し、放置すると死に至ることもある由。(病院がくれた資料から)




 私の場合は、頭痛、失語、激しい意欲減退、それらから来る不安などがあった。当時の私はてっきり1か月以上続いた不安定な気候のせいだとばかり思っていたのだ。そんな体調でも家事とブログは毎日こなした。何とか別な言葉を探して文章を書き、ふらつきながらも買い物へ行った。同時にやたらとSOSを発し続けた。その信号すら結局誰にも受け止めてはもらえなかったのだが。<続く>





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Last updated  2017.09.23 08:26:50
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