マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2019.04.21
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カテゴリ: 俳句
~日々是危機~



   清明や魂洗ふごとき雨
   清明の雨は魂洗ふごと
   蝶舞ひて天地返しの日和かな

   あめつちに一人ゐませる仏生会   *ぶっしょうえ
   あめつちに光あふれて仏生会
   捨てられし名ぞシッタルダ誕生会  *たんじょうえ
   仏生会酒呑童子の大いびき     *しゅてんどうじ
   大いびき酒呑童子の仏生会

 清明の句が2句、天地返しが1句、花まつり(仏生会、誕生会)の句が5句。合計8句。恥ずかしながらこれらがこの一月に私が詠んだ俳句のすべて。言い訳はしない。そのうち冒頭の句を4月の俳句教室に出した。



 教室に入ると隣のKさんが私に言った。「花が好きなようなので、今日は上げようと思って持って来た」と。これにはたまげた。私は逆に「歳時記」を彼に上げた。勉強熱心な彼がそれを持ってないことを知っていたのだ。私はコンパクト版があれば十分。彼の研究熱心さは、いつも隣に座って感じている。思わぬ物々交換になったが、それもまた縁。



 ところが教室の様子がおかしい。彼は素早く言った。「前年度の女性が7名辞めた」と。名前も顔も良く覚えている彼は、新年度の名簿チェックも既に済ませていた。新規加入は男性1名、女性2名。合計で18名。去年のスタート時に比べたら火の消えたような寂しさだ。そこで私は言った。「人数が減った分、勉強が出来て良いかもよ」と。どうやらその言葉を講師が聞いていたようだ。



 新年度の開講式のため、講師はいつもより早く着いていた。きっと7人も減って落胆したはずだ。新人がいるので、俳句論からの開始。その後、一人ずつ提出句を読む。句のレベルは去年よりかなり上がったが、講師の手加減なしの指摘は変わりなし。ある人の作品が変だと気づく。以前「プレバト」の句を丸写しした人。今回の作品も本人の技量とは似ても似つかぬ内容で、彼がそれに気づいているかどうか。



 私の名前がいつまで経っても呼ばれない。そのうちに気分が悪くなり出した。頭が爆発しそうな予感。これはヤバイ。脳出血の前触れか。体調異変と不安に耐える。最後に名前が呼ばれ、私は何とか作品を読み上げた。講師曰く。「言葉の裏に何が隠れているのか」と。私は答えた。「一人者の後期高齢者が何とか冬を越して春を迎えた心境を素直に詠んだだけです」と。



 前月の提出作品には、彼が知らなかった言葉があったのだろう。元ジャーナリストの彼はそれに驚き、今回はつい私の意図を探ったようだ。背景が分かったためか、作品を以下の通り添削。

     清明や魂洗ふごとき雨 ⇒ 菜の花や御霊を洗うごとき雨

 季語の「清明」と「洗ふ」のイメージがダブるため、全く雰囲気の異なる別の季語を入れ、自分の魂ではなく先祖の御霊とすれば地方紙の俳句欄に掲載されるだろうと宣う。ストーリー性を持たせ文学化する。すると「切れ」が良くなる由。講師は以前、そこに気づくまで30年近くかかったと話していた。



 家についてビニール袋を開けると、kさんがくれた植木鉢がめちゃくちゃ状態。花の芽が吹っ飛んでいた。袋の中で倒れたせいだ。土を退けて観察するとまだ根付いておらず、植え直して如雨露で水やり。いかにも頼りない花芽だが、買えば1万円はする「エノモトチドリ」と言うランの一種とか。くわばらくわばら。不器用な爺が果たして無事に育てられるかどうか。しょんぼり



 野菜苗への水やり、布団と洗濯物の取り込みと整理、台所に置きっ放しだった食器洗い。一通り作業を終えてようやく血圧を測る。頭痛も発作感もないのに、上が160、下が110と明らかな高血圧状態。明日は何を置いても病院へ行こう。そしてドクターに事情を話そう。後期高齢者用の保険証を初めて使う記念日。症状が軽いものであることを願う。そして「プレバト」を観よう。さて今夜はどうかな。ウィンク





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Last updated  2019.04.21 06:00:50
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