マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2020.08.27
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カテゴリ: 旅、温泉
~大橋川界隈を歩く~



 旅の最終日。私は松江市駅前のシティーホテルで、朝早く目覚めた。食事は7時からと決めていた。「出雲縁結び空港」発の仙台行きに搭乗するためには、8時35分の松江駅発の空港行き連絡バスに乗る必要があった。その前に朝食を摂ろうと、少々緊張気味だったのだろう。だが朝食には早過ぎた。そうだ散歩に行こう。松江に来たら川か湖は見たい。ホテルの裏側が川であることは前もって確認済み。



 川の名前は大橋川。中国山地から流れ出た斐伊川が宍道湖に注ぎ、大橋川を流れ下って中の海に到り、河口の境港港からは海水が遡っている。つまり中の海も宍道湖も真水と海水が混じり合う汽水湖なのだ。だから宍道湖はシジミの名産地。朝一番でシジミ漁の小舟が宍道湖に向かっている。それを「くにびき大橋」の上から暫し眺めた。舟の行き先は西の方角だ。



 左の写真は中州を経て宍道湖方面を見ている。右はくにびき大橋の東側で、中の海方向に当たる。間もなく朝日が昇る頃だ。



 これは大橋川の対岸から、JR松江駅の北口方面を見ている。松江城付近の濠はもっと繊細だが、この辺りは大河の趣がある。この川の中でもシジミが獲れるはずだ。冬の寒いさ中も、湖に入って専門の「籠」のような道具を使って、シジミを獲る風景を何度も見た。今回の旅では、玉造温泉で朝夕2回、松江の朝食で1回、シジミの味噌汁を食べた。ごく小ぶりの上品な貝だった。



 大橋川の北岸に係留された舟は、すべてシジミを獲るためのものだろう。まだ誰もいないが、出漁時間になると、三々五々漁民が集まって来るはずだ。



 「新大橋」の標識(左)と新大橋からの風景。宍道湖方面(西側)を見ている。



 新大橋から中の海方面(東)を見ている。中国地方はこの日、梅雨が明けたはずだ。



     また一艘、シジミ漁の小舟が宍道湖方面に向かう。内海には波も立たない。



 今回の旅では、「松江市立玉作資料館」と「島根県立古代出雲歴史博物館」を観ただけだったが、全く不満はない。松江は40年前に仕事で訪れたついでに松江城と堀端界隈を歩き、ラフカディオハーン(小泉八雲)が愛した「城山稲荷」や堀端の柳を愛でながら散策し、明治期の松江の雰囲気を味わった。もうあれで十分ではないかハーンと夫人の節が一時期を過ごした松江。再びここに来れて嬉しい。



 大橋川に梅雨明けの太陽が映える。きっと古代の出雲族たちも、こんな風景を眺めて来たのだろう。全部で3度訪れた出雲の地。特に今回は古代出雲の謎に幾分迫ることが出来たのではないか。いつも思うのだが、疑問を抱き続けていると、何かの拍子にその謎が解けることがある。だからこそ、探求心を失ってはいけない。さて、次に歴史の旅が出来るのは一体どの地だろうか。楽しみだ。<続く>



       小公園越しに臨む大橋川と朝日





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Last updated  2020.08.27 12:09:43
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