マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2022.01.10
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カテゴリ: 生活雑記
~まずは一歩から~



 ある日の午後、思い切って外へ出た。近所の坂道を歩こうと思ったのだ。自信はあったし、前夜の「腰痛体操」でも調子良かった。だが歩き始めてすぐ、腰に痛みが走った。坂道の傾斜で背骨に負担がかかったのだろう。そして西風がきつい。午前中はポカポカ陽気だったのに、夕方近くなると急に気温が下がる。奥羽山脈を越えて来る西風のなんと冷たいこと。歩けたのは2kmほど。これが私の現実だ。



 歩こうとしたのには理由があった。兄嫁が3千歩歩いたと先日電話で話していた。それでも少ないそうだ。ある人からの年賀状に「腰を傷めて全く歩けなくなった」と、最後の年賀状になるとも書かれていた。登山が好きで元気だった人がねえ。私も腰痛持ちで他人ごとではない。独り住まいの私が歩けなくなれば、暮らしが成り立たなくなる。今後のためにも何とか歩いてみよう。そう思ったのだ。

  雪だるまのニンジンの小さな手

 翌日も歩いて郵便局へ行った。前日同様すぐに腰痛発生。だが我慢して歩を進めた。可愛い雪だるま発見。日が当たる顔は融け、小さなニンジンが見えた。これは手だろうか。なんと可愛い作品。近所の子供が作ったようだ。日蔭にまだ雪が残る裏道。転ばないように慎重に歩く。おっかなびっくりのへっぴり腰。恰好悪くてもこれは自分のため。何も恥じることはない。



 広場でゲートボールに興じるお年寄りたち。そういう自分も立派な後期高齢者。元気だった頃はあんなゲームが運動になるかと馬鹿にしていた。練習で80kmも走れたからで、自分を「鉄人」だと信じていた。それが今ではヨロヨロのヨタヨタ。寒い中でゲートボールを楽しめる彼らの方がずっと健康。人間一寸先は不明。かつては500kmレースを完走した人の腰が曲がっている姿を、昨年遠くから見かけた。



 郵便局へ行ったのは「寒中見舞い」用の私製ハガキを買うため。年末にはまだ残っていたが、既に品切れ。仕方なく「官製はがき」を買い、生活資金を少しだけ下して帰途に就いた。ゲートボール場は氷が融けて水浸し。お年寄りたちの姿は消えていた。あんな泥んこ状態じゃゲームは無理。往きよりも帰りの方がずっと楽に歩けた。冬休み中の小学校は雪があるだけで、子供の姿が見えない静かな校庭。



 夕方が迫った。帰路に見つけた雪だるまは形が崩れて泥んこ。スノーマンのなんとも儚い命。苦しんだ散歩だが、少しは運動になっただろうか。翌日から「寒中見舞い」を少しづつ書こうと、官製はがきと届いた年賀状とをテーブルにセット。「その気」が起きるようにと準備の積もり。でも食事は決して疎かにしない。それは命を繋ぐために不可欠の「儀式」。毎回美味しいと感じられるのが嬉しい。



 翌日は「資源ごみ」回収日に備えて、古新聞、古雑誌、段ボール毎に紐で縛った。この日手を付けた「寒中見舞い」は数枚。なにせ住所から文章まで全部手書きのため、時間がかかるのだ。いつもパソコンのキーを叩けば「自動変換」されるため、すっかり字を忘れている。漢字は正確な字を思い出せない。そこれに目が良く見えない。何とか胡麻化して仕上げる。自作の俳句を添えたのが2枚。



 金曜日。半月ぶりに灯油を購入。料金は3千数百円。1個のポリタンクに残量があったため、中途半端な値段になったのだ。5日、北朝鮮が新型弾道ミサイルを発射。700km先の目標物に命中したそうだ。日本のEEZ外ではあったが迷惑な話。さて宮城県内でもオミクロン株による感染者が発生。そしてついに「第六波」襲来が宣告された。東京都内で10cmの積雪。翌朝も凍結で事故が多発した。





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Last updated  2022.01.10 00:00:15
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