マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2022.05.09
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~威嚇するあの人と国家~

                      ハナズオウ  

 5月8日日曜日は母の日。大相撲夏場所も始まった。そんな平和な日なのに、ウクライナでは激しい戦争が続いている。今日5月9日にはロシア各地で「戦勝記念日」のパレードがあるようだ。さてマリウポリの製鉄所からは500人近い市民が脱出出来たようなのが嬉しい。2月24日のロシアによる侵攻以来70日が過ぎた。多くの人が地下のシェルターに逃げ込んだ製鉄所は、当初3日で壊滅すると危惧されていたが、あの悪条件の中で良く耐え、生き延びたと思う。あの地区を完全に制圧するため、ロシアにとっては邪魔な人だったのだろう。でも外へ出るのが怖くてまだ潜んでいる市民がいるとも言われる。そして驚くことに。2千名の兵士が立て籠もっていると言う。

  オデーサ港埠頭

 国連の関連機関であるWFP(世界食糧計画)が、ロシア軍によって封鎖されているオデーサ港の開放を求めた。アフリカなどで飢餓の危機が迫っているためだ。ウクライナはロシアに次いで小麦の生産量が多い。その積出港オデーサが戦争のため機能していない。埠頭近くの倉庫やサイロには、2500万トンの穀物が積まれたまま。そして港に通じる橋が、ロシア軍によって破壊されている。また国内各地の農家には、出荷出来ないままの小麦が大量に残っている。こともあろうに小麦70万トンや大量の農業機械をロシア軍が略奪したと言う。一方ウクライナ軍は、ロシア黒海艦隊の揚陸艇2隻を撃沈したようだ。

                 ラブロフ外相   

 ロシアのラブロフ外相はプーチン大統領が1期目の2004年から途切れることなく外相を務めている。その彼がこともあろうに「ヒットラーにもユダヤの血が流れている」と言い放った。これにイスラエル政府が抗議し、代わってプーチン氏が謝罪に追われた。ゼレンスキー大統領がユダヤ系なのを意識しての発言だったのだろう。2つ目の問題発言は「第三次世界大戦はあり得る。核戦争回避が基本的立場ではあるが」と言いつつ、プーチン大統領の「核の準備」示唆をフォローした形だ。

  バルト三国付近図

 その発言を裏付けるように、先日ロシアはバルト沿岸のカリーニングラード州の「飛び地」で核兵器を搭載可能な地上発射型ミサイル「イスカンダル」の「模擬発射」を実行した。同飛び地はリトアニアとポーランドに挟まれた極めて狭い面積。ここにヨーロッパを監視するようにロシアの軍港と基地があり、イスカンダルが配置されている。ただし先日の「模擬発射」は机上の訓練で、ロシアはいつでも核兵器を発射する準備が出来ているとの脅迫だ。

     不気味な別名を持つ飛行機   

 「戦勝記念日」のパレードに向けて着々と準備を進めているロシアの様子がニュースで伝えられている。そしてそのシンボルイリューシン80が赤の広場の上空を飛ぶ。これは別名「終末の日の飛行機」と言われ、核戦争時に使用する「空飛ぶ指令室」操縦席以外の窓は放射能と電磁波から機体を護るため、すべて分厚い部材で塞がれている。そして操縦席の真上には巨大なレーダーを戴く。この機に乗り込むのはいわゆる「核のボタン」を持つ3人。その際は当然プーチン氏も乗り込むのだろう。

 同機は3機の空中給油機を従え、4日間地上に降りることなく飛び続けることが出来るようだ。同型機が4機あると言う念の入れ方。もちろんアメリカにも同様な仕様の軍用機(大統領専用機=エアホース1など3機)はあるが、バイデン大統領はそれを使用する必要があるとは考えていないみたいだ。



 あれだけロシア軍に国土を破壊されながらも、ゼレンスキー大統領の闘志は衰えていない。「停戦交渉は2月23日の状態に戻してから」と主張。さらに2014年に奪われたクリミア半島も必ず奪い返すと宣言している。ロシア軍の爆撃によって破壊された鉄道や道路の補修、地雷や不発弾の処理などもあり、欧米からの支援兵器が南部や東部戦線に届くのは今月中旬ころからと言われる。それ以降ウクライナの大反撃が始まるはずだ。



 一方のロシア軍は兵器、兵員、軍備品の損耗が激しく、飛行機、ヘリコプター、艦船もかなりの損害を受けているはず。だが国内では徹底的な情報操作で、大部分の国民が真実を知らないまま。だが情報部門を含む軍内部での分裂が進み、公然と戦争反対を口にする若者たちや国外へ脱出する国民が増えているようだ。誤算続きの戦況にプーチン大統領も、早く戦争を終わらせたいはず。だが「特別軍事活動」の成果を強調して来ただけに、焦りがあるように思う。



 さて、最後にビッグニュースを載せておこう。プーチン氏が1年半前から腹部のがんとパーキンソン病にり患し、4月末に医師から手術を勧められていたが、今日のパレードが終わるまで引き延ばしていたとのこと。ロシアのSNS「テレグラム・チャンネル」が明らかにしたもので、イギリスの大衆紙「デーリー・メール」電子版によれば、情報源は大統領府の有力者の由。プーチン氏が甲状腺がんで3度手術を受けたことは良く知られた事実だが、今回は一時的に職を離れ、指揮権を元FSB長官のニコライ・パトルシェフ氏(70歳=右上)に委託する由。軍務経験はなく、以前から大統領の信任が厚かったそうだ。



 さて、プーチン氏は抗がん剤の副作用で幻覚、躁病、統合失調症の症状を伴う障害がある模様。それで彼のこれまでの行動が理解出来た。手術後の復帰の可能性は不明。ロシア人の平均寿命は70歳で、彼は69歳。欧米もウクライナも、当然この情報を得ているはず。入院中のクーデターも大いにあり得る。さて、本日のパレード以降ロシアにどんな動きがあるか注目だ。

 一方のバイデン大統領は認知症と言われながらも、良く健闘してるのではないか。無論優秀な閣僚が補佐しているお陰だが、インフレなどが影響して支持率は低いと聞く。さて、副大統領(兼上院議長)、国務長官、国防長官の3名がコロナにり患したと聞く。幸いにして症状は軽いようだ。

  ユリの芽

 「ウクライナ戦争」(仮称)が勃発して70日以上が過ぎた。わがブログでその話題に触れない日はほとんどなく、特集も何度か組んだ。その疲労で体調を崩した。「共感疲労」と言うようだが、かなりきつかった。ここらで少し休養を取り、気になっていたことを処理したいと思う。愛読者の皆様、ごきげんよう。ではまた。ぽっ





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Last updated  2022.05.09 00:12:56
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