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2002年に放送された小澤征爾さんの特集が再放送されました。
この頃はサイトウキネンにハマっており、当然この番組は見たし、ビデオには録画してあると思いますが、あまり印象に残っていませんでした。多分、この頃は僕もまだ未熟だったんでしょう。
あと、世代というのも関係あると思います。僕ももう人生の折り返しを過ぎました。若い頃のような気持ちを持つのも難しくなってきたし、体も若い頃のようには動かないし。
だからこそ、60歳を超えた小沢さんの言葉が今はよくわかるようになりました。そういえば、何度もこの日記に書いている池波正太郎さんの小説にしても、若い頃は地元を取り扱った真田太平記と忍びものしか読んでいませんでした。今は鬼平や剣客商売にハマっていますが、多分、若い頃だと今ほど面白くは感じなかったと思います。それは、主人公である鬼平や秋山小兵衛の世代が40代、60代だからです。
若手の音楽家を連れて、予告なしに音楽会を行う。入場料は無料、プログラムも宣伝もなく、最初は17人の演奏家に対して11人しかお客がいないこともあったとか。しかし、その中で一生懸命演奏することで、「音楽家になってよかったという喜び」を感じることができたそうです。
音楽会のようにチケットを買って来てくれるファンではなく、普段クラシックを聞かないような人たちに感動を与えることができたとき、音楽家になった喜びを感じることができるんだとか。
小沢さんもこれを勧められたとき乗り気じゃなくて何年もやらなかったそうです。それは若さ故でしょう。今はこれをやってよかったと言っていますが、それも年を経たことからでしょう。
この番組の中で小沢さんはアマチュアで技術が拙くても、音楽に対する愛情と演奏する喜びを表現していれば、人を感動させることができる。これはプロが忘れがちなもので、技術の向上を目指すあまり、一番大切なものを忘れてはいけないと言っていました。
この番組の中で小澤さんは20年以上音楽監督を務めたボストンを去ることになり、そのお別れの演奏会はボストン交響楽団が演奏し、指揮者は作曲家として有名なジョン・ウィリアムス、そして、小澤さんのボストンでの日々をビデオにまとめたのがスピルバーグ監督。そのフィルムにあわせて演奏が完璧に演奏されました。クラシックの世界にとどまらず、音楽であれば何でも好きという小澤さんならではの交友関係だし、だからこそ、小澤さんは今日の地位を得たのでしょう。
この番組をみて感じたのは小澤征爾という人は、確かに優秀な指揮者ですが、それを作り上げたのは努力や才能だけでなく、本当に音楽が大好きという彼の性格なんでしょうね。僕はサイトウキネンや、彼が20代に書いた「僕の音楽武者修行」という本を通じて小澤さんのファンになりました。若い頃はやたら突っ張っている感じがあって、あまり好きじゃありませんでしたが、サイトウキネンを観るようになって好きになりました。小澤さんが「一生の仕事」といってサイトウキネンを始めたのが50代。僕の年齢と重なります。僕もこれから一生の趣味として音楽に向き合おうと思います。
いやあ、ライブを前にいい番組を見ました。明日はライブですが、演奏できる喜びと音楽に対する愛情を表現できるように楽しく演奏したいと思います。
さて、現在貸しスタジオ中ですが慣れたメンバーなので僕は明日に備えて寝ます。気象情報によると晴れるのは明日まで。何とか早起きして、植木の移動とか畑を耕したりしようと思います。午後からは録音の準備。それを終えたら軽井沢に向かいます。