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ニュースによると最近世界柔道大会があったようですね。
前回の五輪で金メダルを期待されながら初戦敗退した選手は、その前の世界大会で銅メダルを獲得したのに笑顔がなく、金メダル以外はどれも同じと答え話題になりました。
これは、報道をみているとどうやら親の教育方針のようですね。でも、この教育は片手落ちだと思います。現在、この選手は怪我で長期休養状態だとか。今回の大会にも出ていなかったようです。
それと比べて素晴らしかったのはロンドン五輪のなでしこの選手たち。特に宮間選手です。
ワールドカップで優勝して、五輪でも金メダルを期待され、本人たちも金メダルを目指して頑張っていました。フランスに勝ち、メダル獲得が決まっても、宮間選手は「メダルが決まったことはうれしいけど、金メダルを目指しているので、まだ喜べないです」と答えました。
そして、決勝で敗れたとき、泣き崩れ監督から抱き起こされ仲間に抱きかかえられながらピッチを去りました。でも、10分後の表彰式では満面の笑顔で銀メダルを喜んでいました。
僕は一番重要なのはこの切り替えだと思います。選手の証言によると、控え室に帰ったときはベテラン選手でさえ切り替えができなかったのに、宮間選手と大野選手が大声で「銀メダルおめでとう」と言って、みんなが笑顔になって、今から表彰式だから胸を張っていこうと話し合ったそうです。
勝負だから1番を目指すのは当たり前です。でも、勝負は時の運もありますし、一番強いからといって一番になれるものではないことは、スポーツを経験した人ならば誰もが知っているはずです。だからこそ、先述の柔道選手の親は、一番になれなかったことを悔しいと思うことだけじゃなく、頑張ってこの結果を得ることができたことをも喜ぶように教えておくべきだと思いますね。
彼女は世界大会で世界の3番目になったんです。それを喜ばずに、今後怪我の回復が思わしくなくて引退ということになったら、せっかく喜べるチャンスがあったのに、それを逃したことになります。これって、気の毒だと思います。
昔、将棋の升田棋士は、勝ったときにはしゃいだのを注意されて「すぐに泣く時が来るんだから、喜べるときにはめいっぱい喜んだほうがいいんだ」と答えたそうですが、これは実社会でもいえることですよね。
人間の欲望にはキリがありません。だから、傍から見ればうらやましい環境にあっても、まだ物足りないと不満ばかり数える人もいます。でも、それだと死ぬまで不満ばかりの人生になってしまいます。もちろん、その欲望が糧となって頑張れることもあります。そのへんのバランスが難しいですが、なでしこのように、負けた直後は悔しがったとしても、それを称える段階に来たら素直に喜ぶというのは、すごくいいバランスだと思います。
先日はなでしこの監督の対談番組を見ました。結果を残したせいか、少し目線が高くなってきているのが気になります。まあ、あれだけの結果を出せば、しょうがないですが、あの当時は全て選手の功績だと控えめに言ってたんだよなあ。ちょっと心配です。
宮間選手は大会が終わるたびに「今回の結果は、ここにいる選手、関係者の誰一人欠けても出せなかったと思う」と言っています。サッカーは団体競技だから、目立たない選手であっても実は重要な働きをしていることを意味していると思います。でも、僕は、宮間選手がいなければ、ワールドカップ優勝も五輪の銀メダルも絶対になかっただろうと思いますね。それだけ素晴らしい選手だと思います。
相変わらず、昔の試合の録画を楽しんでいますが、現実には、彼女もワールドカップのときから3歳年をとっているわけです。いずれ、引退することになります。どういう終わり方をするのかわかりませんが、今までどんな選手が引退しても泣かなかった僕は、彼女の引退には泣くかもしれませんね。
来年はまた女子サッカーのワールドカップがあります。そして、将来の大会の開催地として日本が立候補する予定もあるそうで、現在、中学生くらいの選手がその大会の主役になるだろうということで強化をしているそうです。その頃、宮間選手は引退しているでしょう。彼女のように高度な技術をもつ優秀な選手であり、しかも、リーダーとしての素質を備えた素晴らしい選手が出てくることを期待したいですね。