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January 24, 2021
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カテゴリ: 絨毯・キリムの話
絨毯やキリムには年代による分類がある。
新作とかオールドとか、アンティ―クとかいうやつ。

アンティークについてはどこからがアンティークなのかという話があるが、これは年代モノであることはもちろんであるが、その意味は単に古いからでなく、その年代に本来の伝統的な製作条件を満たした作り方がされていたから・・・というのが理由。
具体的にどういうことかというと、手で紡いだウール糸であるとか、その地域の独特の草木染めであるとか、地域や部族の伝統のモチーフが織り込まれているとか、そんなこと。
そういう条件の元に作られたのが100年前以上とか、120年以上前とか、国や地域によっても異なると思う。

それに以外に製作過程の違いがある。
イマラットとキョイマル。
イマラットは直訳すると「製品」の意味で、商業ベースで製作されたもの。
絨毯業者などが糸を用意し、製作させる図案などを用意する。
そして業者が引き取る前提で、織り手は内職としてサイズにより1枚、もしくは㎡いくらの工賃で仕事をする。売る目的で製作されているため、色やデザイン、サイズなども人気のものを作らせることができる。その分、地域性がなかったり伝統と無関係の省略されたデザインのものも製作される。糸や染色の品質、織りの内容でコストを下げることも上げることも可能。

キョイマルは村の製品、ビレッジものである。
村の女性たちが自分たちがとれる手段で時には自ら糸を紡ぐなどして糸を手に入れ、草木染めであれ人工染料であれ自分たちの知っている染色をし、村のデザインで織られたもの。地域独特の出来上がりで、時には売りにくい色遣いやサイズのものも出てくる。しかし基本的には売る目的よりも自分たちのためや、嫁入り道具として娘に持たせるために織ったので凝ったものやこだわりのものがある。地域性が強く、面白いものも出る。



キョイマルのヌズムラ村のキリムをショッピングサイトに掲載しました。
村の本来の色遣いで作られた、複雑な織りのキリムたちです。
細かいデザインの分、織るのに時間もかかるものです。
昨年秋に村人がアンタルヤに暮らす息子夫婦を訪ねて来た際に持ち込みしてきたものです。
ヌズムラ村は現在の名前をヤイラジュックと言い、トルコの中央アナトリア、セイディシェヒールからクルマで約1時間のところにある標高約2300mの高原の村。
11月下旬には村への道は雪で凍結して行き来もできなくなります。
145軒、人口約430人の小さな村ですが、その多くがキリムの織り手であることから、かつてはコンヤキリムの新作製作のために村の女性たちが従事していました。

今は織り手も老齢化し、キョイマルを見ることもほとんどなくなりましたので、そんな中での貴重な数点です。村人からの直買いですのでお値段も抑えめにご提供します。
まだ産毛が残る未使用品でしたので絨毯クリーニング屋で産毛の処理と洗浄をしてもらったばかりです。

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Last updated  January 24, 2021 10:15:35 AM
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