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神坂俊一郎

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Sep 21, 2020
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テーマ: 怪談(48)
カテゴリ: 超常現象
涼しくなったと思ったらまた暑くなったり、毎日曇っていたり、不安定なお天気の那須です。
4連休ですが、家でのんびりしていることにします。
さて、続きです。

母の高子さん、放り出した君子さんが市に噛みついて手配したこともあって、一旦老人保健施設に収容されたのですが、そこで何もできない癖に、私は何でもできる、こんなところに放り込まれるなんて心外だと言い張って放り出されたのです。
それで、怒った一郎君と美奈子さんが彼女をアパートに隔離したのですが、そこからデイサービスを受けさせたり、一応対応は万全を期したのです。
しかし、何といっても本人が反抗的、非協力的でした。
紙おむつにしても、絶対しなさいと言っても、「私はそんなもの必要ない。」と言い張ったのに布団の中にたれ流し、体裁悪いので隠そうとしたり、トイレの床にたれ流したりしたのです。
そして、デイサービスの際の利用料の支払いも、施設から100円足りませんでしたと言われ、「私に限ってそんなことはない。」と食ってかかったのです。
一郎君、無表情で命じました。
「明日の利用料、数えなおしてごらん。」
すると、見事に100円足らなかったのです。
その後高子さん、気の毒なぐらい落ち込んで、2時間ぐらい数えなおしていましたが、自業自得だったのです。

怪奇現象も、アパートに隔離した後も続きました。
何と、夜な夜な生霊になって帰ってきて、神坂家の周りをぐるぐる回ったのです。
何故入って来れなかったかと言うと、一郎君、高子さんを放り出すに際し、まさか本当に役立つとは思わなかったのですが、家の四隅に呪詛返しのお札を貼ったのです。
すると、哀れにも生霊の高子さん、神坂家に入れず、閉まっている雨戸をひっかいて回るのが精一杯でした。
この怪奇現象、普通の人間なら知覚できなかったかもしれませんが、美奈子さんにしてもかなり霊感がありましたし、子供たち3人の内二人はむしろ一郎君よりも霊感がありましたから、毎晩高子さんの生霊が来ることを感じられたのです。
その中でも豪傑は長男で、2階の自分の部屋の窓を開けて観察していたのです。
それで、ぐるぐる回って駄目だと雨戸をひっかいて行くことまで報告してくれたわけです。

アパートに隔離と言っても、毎日世話をしに行かなくてはいけません。
日中は美奈子さんが、夜は、仕事帰りの一郎君を美奈子さんが駅まで迎えに行って、帰りに二人でアパートに立ち寄って、食事の用意に掃除や洗濯を済ませていたのです。
まともな母親だったら、実の娘にさえ見放されたのですから、少しは感謝するものだと思うのですが、高子さん、口では「ありがとうね。」と言いつつ、全然心がこもっていなかったのです。
これには、一郎君は無表情でしたが、美奈子さんと子供3人は、「心のこもらない言葉って、本当にあるんだね。」と呆れていました。

それだけならまだ良かったのですが、高子さん、怖がっていたくせに、息子の一郎君に悪意を向けたのです。
彼女、息子の悪口を言った人がことごとく死んだり病気になることには何となく気付いていましたし、改めて息子の顔を見ると、優しい笑顔であってもぞくっとしたのですが、彼の心の鏡、エヴァンゲリオン風に言えばATフィールド、ギリシャ神話風に言えば、女神アテナの盾であるイージスについては理解していなかったのです。

ある晩、一郎君と美奈子さんが黙々と室内の後片付けをしていた時に、高子さん、一郎君の後ろに立って悪意を向けたのです。
その時、はっと顔を上げた美奈子さんが、本当に醜い顔をしていた高子さんに向かって叫びました。
「駄目。一郎さんに悪意を向けたら。」
次の瞬間、一郎君は反射的に後ろ向きにキックしたのです。
本人は全く無意識の防御だったのですが、見事に高子さんの顔面にヒットしました。
後ろ向きですし、大した力は入っていなかったはずなのですが、高子さん、後ろ向きに2メートルぐらい吹っ飛びました。
一瞬呆然としていた一郎君と美奈子さんでしたが、走り寄って確かめると、怪我はなく、特に変わったところはありませんでした。
美奈子さん、高子さんの醜い顔を見たことと、夫のイージスは知っていましたから、何も言いませんでした。

翌日、昼過ぎにデイサービスの施設から電話がかかってきました。
美奈子さんが何事かと思いつつ電話を受けると、高子さんが昼食後、大量の鼻血を出して倒れたと言うのです。
美奈子さんは、半日たって夫のイージスが働いたのかしらと思い当たったのですが、物理的には考えられないことですし、家族ならともかく、他人には理解不能ですから、とりあえず手当はしましたから大丈夫そうですと言われて、はいはいと聞いていました。
帰って来た高子さんは、お岩さんみたいな顔になっていましたから仰天しましたが、彼女も夫も何も言いませんでしたから、自分は立ち入らないことにしました。
子供たちも、祖母の顔を見て驚いていましたが、どう考えても不可解でしたから、何も言えませんでした。
ただ、父は恐ろしい何かを持っていることは再確認できた事件でした。

続く。
画像は、猫たちのお墓に咲いた、変わった斑入りの桔梗の花です。
白花桔梗の種から育てたのですが、こんな花が咲きました。





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Last updated  Aug 7, 2023 10:38:47 PM
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Yoko@ Re:ヤマトタケル異聞8(10/04) 記紀とは違うヤマトタケルを興味深く拝読…
Yoko@ Re:ヤマトタケル異聞1(09/21) ずうずうしくリクエストをしたYokoです。 …
Yoko@ Re:ヤマトタケル?2(04/19) 21日のご返信に気が付かず、ご返信せずに…
神坂俊一郎 @ Re[1]:ヤマトタケル?2(04/19) YOKOさんへ アメーバブログも確認したら全…
神坂俊一郎 @ Re[1]:ヤマトタケル?2(04/19) YOKOさんへ 既に発見されたかも知れません…

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