レムリアからの転生旅行者

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神坂俊一郎

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Oct 14, 2020
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カテゴリ: 心霊・幽霊
台風の影響なのか、冷たい雨の後少し暖かくなった那須です。
それでも、それ以前と比べると急激に寒くなりましたから、折角なりはじめたハヤトウリと、残ったキュウリとニガウリのために、もうしばらく暖かだと助かります。
でも、1週間ぐらい曇り~雨が続きそうです。
さて、続きです。​

父かも知れない悪霊を、供養と言うよりも除霊した一郎君でしたが、その悪霊、彼の想像よりもしたたかでした。
5年後、高子さんが特別養護老人ホームに入った半年後、一郎君はずっと無人のまま放置されていた京丹波の家を訪ねて、屋根のペンキ塗りをしていました。
とりあえずペンキが無くなったので、屋根から降りようかなと思いつつ、彼、トタンをかぶせた屋根の回りを一周してみることにしました。
昔のかやぶき屋根にトタンをかぶせていた100年ぐらい前の家だったのですが、周りの瓦屋根部分まででも3メートルぐらいの高さがありました。
特に家の裏側はその瓦屋根が50センチぐらいしかなく、しかも傾斜が急でしたから、歩くのも危険でした。
それでも、大変バランス感覚に優れていた一郎君でしたから、余裕で歩いて行ったのですが、その狭い屋根に父親が首つり自殺したのではないかと疑っている例の木の枝がかかっていたのです。
おや、この木、何時までも大きくならないなと思いながらその枝に足が触れた瞬間、あり得ないことが起こりました。
枝が彼の足をつかんで引っ張ったのです。
単純に滑り落ちたなら、天性のバランス感覚を持った彼のことですから楽に足から着地できたと思われますが、何とその枝、彼の足をつかんだまま引っ張ったので、横向きに地面に叩きつけられるような体勢で落下したのです。
しかも、落ちた先は、コンクリートのタタキで約3メートルの高さからですから、いくらイギギさんのお陰で鉄のような体の持ち主の彼でも、無事ではいられません。
普通なら、3メートルの落差でコンクリートに叩きつけられるように横向きにべたんと落下したわけですから、死んでいても不思議はないのですが、超人的に丈夫な上に痛みに鈍感な彼でしたから、その時はかなり痛いなあと思いながら普通に起き上がったのです。
それでも、深呼吸したら痛いので、流石にこれは病院に行かないとだめかなとは思いました。
それからがまた超人的で、何と彼、シャワーを浴びて、着替えて、借りて来たレンタカーを自分で運転して最寄りの診療所まで行ったのです。
診察にあたった医師は、平気そうな顔をして普通に受け答えはするものの、状況を聞いてこれはやばいと直感し、救急車を要請し、施設が充実している丹波の病院に転送しました。
この時、ピーポーピーポーと救急車に乗って行きながら、普通に会社に電話して、事故によりしばらく入院しないといけなくなりましたので、明日からの岐阜での仕事には行けませんと伝えたのです。
効果音入りで電話していましたから、会社の方で驚いて、自宅に連絡してくれたので、まだ何も聞いていなかった妻の美奈子さんの方がびっくり仰天して、一郎君の携帯に電話して確かめました。
その頃には、最初に連れて行かれた丹波の病院で、肋骨が5本折れて右の肺がつぶれているだけでなく、内臓にも損傷が及んでいる疑いがあることまで判明していましたから、更に設備の整った、その地域で一番大きな大学病院に再度転送される途中でした。
そこで一郎君、美奈子さんには話が通じますから、何者かに引きずり落されたことを話しました。
実は彼、落ちる瞬間、枝ではなくゾンビのような怪物が、自分の足をつかんで地面にたたきつけたのを見ていたのです。
落ちてから見上げたら、元の細い木の枝に戻っていましたが、あそこにまだ悪霊が残っていたんだと気付いたのです。
してみると、悪霊も、完全には除霊できていなかったことになります。
よし、今度体調を万全に整えて除霊するぞ、そんなことを考えながら、ピーポーピーポーと運ばれていった一郎君でした。
彼を診察して驚いたのは大学病院の外科部長で、レントゲンでは血気胸で右肺は完全に真っ白になっていますし、肋骨は少なくとも5本は折れていて、骨折箇所も、後何ミリかずれていたら脊椎損傷だったなと思われる状態でしたし、他の鎖骨やら細かい骨も損傷しているようでしたから、意識があって話ができるだけでも奇跡なのですが、彼、ゆっくりながら歩き回ることまでできたのですから、到底信じ難かったのです。
聞いてみると、肺活量が6リットルあるので、半分になっても大丈夫なのでしょうと笑っていましたから、更に驚きました。
完全に片肺ながら、酸素供給量は90%を超えていましたから、最初は酸素吸入もさせたのですが、必要なさそうなのですぐ止めました。
それでも、その夜は念のために外科病棟の中でも重症患者を収容する区域の、ナースステーションのとなりの緊急用のベッドに収容して様子を見ることにしました。
一郎君、深呼吸したり咳したりすると右の背中あたりに激痛が走りましたが、普通に立って歩いたり座っている分にはほとんど痛みもありませんでしたから、軽くコルセットを巻いて、ベッドを少し上体を起こした状態にして、安静にしていました。
ところが、周囲を見回すと本当に重傷で動くこともできないような患者ばかりですから、彼にとってはそんな患者たちを見ている方が辛かったのです。
特に彼の直後に隣に搬送されてきた患者は、まだ若いのに事故で片足を切断することになった女性でした。
本人は、ショックで何も話せない状態だったのですが、ここで感心したのは看護師さんの対応で、明るい声で一生懸命声をかけて励まし続けていたのです。
この時一郎君、入院したのが京都で良かったなあと思いました。
恐らく栃木の病院だったら、重症の患者さんにこんな風に明るく接することはないだろうと思いましたから。
ただ、一郎君に対しては、外科の重症病棟で唯一歩き回ることができることを、外科部長が信じられないと驚いていたぐらいの容体でしたから、看護師さんたちの方が最初は声をかけるのをためらっていたのです。
しかし、一晩明けて、本当に平気そうにしているのがわかりましたから、普通の病室に移動するとともに、看護師さんが皆声をかけてくれるようになりました。
その後がまたお笑いで、看護師さんから他の患者さんというよりもその家族に一郎君の話が伝わった結果、肋骨を5本折って右の肺が死んでいる重症なのに自分で車を運転して診療所までやってきた凄い人が居たと京丹波町どころか途中で転送された病院のある南丹市まで知れ渡ったのです。
京丹波の家の隣の家の奥さんと一郎君は親しかったのですが、偶然彼女の夫が難病で同じ大学病院に入院していて、看護師さんから一郎君の噂を聞いて、もしかしてと病室に見に行ったら、本人だったので驚いていました。

続く。

画像は、我が家の猫たち亡き後、出没するようになった野良猫、フクフクとチャバシラです。







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Last updated  Aug 8, 2023 09:46:49 PM
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Yoko@ Re:ヤマトタケル異聞8(10/04) 記紀とは違うヤマトタケルを興味深く拝読…
Yoko@ Re:ヤマトタケル異聞1(09/21) ずうずうしくリクエストをしたYokoです。 …
Yoko@ Re:ヤマトタケル?2(04/19) 21日のご返信に気が付かず、ご返信せずに…
神坂俊一郎 @ Re[1]:ヤマトタケル?2(04/19) YOKOさんへ アメーバブログも確認したら全…
神坂俊一郎 @ Re[1]:ヤマトタケル?2(04/19) YOKOさんへ 既に発見されたかも知れません…

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