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2022年04月22日
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カテゴリ: 病院
​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​おはようございます



今日からは臓器提供についての話をさせてもらおうと思います



私のMSWとしての役割の一つに臓器提供の院内コーディネーターというものがあり、院内で臓器提供をしたいと言う人がいた時に院内外の関係機関とやりとりをしたり、家族への説明や不安を解消をしたりする役割です



日本は移植に関して世界の中でもかなり遅れを取っています



まずはこのブログを訪れた方が移植に関しての最低限の知識を身に付けて、移植に関しての権利について自分自身で考え、考えた内容をあなたの大切な人と共有できるところまでしていただけると嬉しいです



1.移植って何? 臓器売買って本当にあるの?


突然ですが皆さん「移植」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?




ドナーカード、海外移植、募金活動、骨髄バンク、コードブルー(ドラマ)、(臓器売買?)




医療ドラマでもよく触れられがちなテーマですが、今一つ実感がわかなかったり、正直よくわからないし考えたこともないという人の方が多いのでは無いでしょうか




まずは移植についての基本的なことを説明します




移植医療とは健康な臓器と病気の臓器を取り換えることで、 現代の医学では治癒不可能な病気の方が治る可能性が出てくる という 「高度な医療」 です




現在ではまだ人工の臓器が開発されていないので、病気の方は亡くなった方や生きている方から健康な臓器を提供してもらわないと移植は受けられません




そのため、 移植医療と臓器提供はセット で考えなくてはいけません




漫画やドラマなどで怖いお兄さんが「金がないなら臓器を売るしかないな」とか、お金で困った人が「後は臓器でも売るしかないか」とかいうシーンを今まで一度は見たことがあると思いますが




実際に臓器売買は行われているのでしょうか?




海外ではイランなど一部合法的に行われている国もあるようですが、 「移植に関する法律がある程度整備された国ではほぼありえないだろう」 と言うのが結論です





その理由を解説していきます




まず臓器の摘出も移植も特殊な技術が必要になるので、それほどの高度な技術を持った人がいない限り臓器は売れません





当然ですが臓器もただ取ればいいと言うものではなく、取った後に別の人に移植するために臓器をつなぐ血管等も傷つけないように摘出したり、摘出した後に血液などが体に残らないように液体を臓器に流しこんで中身をきれいに保ったり、搬送中も臓器が傷まないように大量の氷で冷やしたり様々な処置が必要になります





これらの作業は病気を治す一般の医療では普通行われない行為で、臓器を摘出したり、摘出した臓器を別の人の体内へ移植する特殊な技術を身に付けた医師を 「移植医」 と呼びます





移植医は基本的には大学病院などの大きな病院にしかいないので、地方の病院で臓器提供が発生した時は移植医たちが地方の病院まで出向いて臓器の摘出を行い、そのままの足で自分の病院へ戻って、即日移植を行います





取り出した臓器は長期保管や冷凍保管は出来ないので、摘出後に決められた時間内で移植しないといけません(一定時間以上臓器に血液が流れない(阻血時間)と臓器も死んでしまう)




また摘出から移植までにかかる時間が一番短い臓器は心臓で摘出後4時間以内、一番長くても腎臓で24時間で(角膜は48時間)この時間を超えると移植しても臓器が正常に働かないことがわかっています




そのため移植するためには摘出が決まった時点で移植する相手が決まっていないと臓器だけ取っても無駄になるので、臓器提供から搬送、移植までの時間は分刻みで厳密に管理されます





つまり臓器売買を成立させるためにはここまでの環境を整えて時間を含めて管理を徹底した上で、特殊な技能を持った移植医たちを揃えなければ(表には出て来ずに裏の世界で暗躍する移植医)、臓器売買は成立しません





怖いお兄さんが「臓器売ってもらうしかないですね」って言っている裏で「移植医を準備して、移植を待っている人を選定して、摘出する臓器の内容ごとの阻血時間を計算して臓器の摘出手術と移植手術のスケジュールを細かく組みましょう」と言うのがはたして現実的だと思うでしょうか?




「臓器売買をすればお金が儲かる」と言うのはかなりの夢物語のように思えます




日本では摘出された臓器を無駄にしないように 日本臓器移植ネットワーク と言う機関が 日本で唯一臓器提供に関してのあっせん権を持っていて 、移植を受ける人はこの日本臓器移植ネットワークに登録が必要です




移植を受ける順番は申込順番ではなく本人の病気の状態や提供してくれる方との相性(血液型や年齢、臓器のデータ、住んでいる地域など総合的に判断)を考慮して、日本臓器移植ネットワークが決めます




臓器提供が発生する時も病院から必ず日本臓器移植ネットワークへ連絡を入れる決まりになっているので、日本中から臓器提供を行う人と移植を待つ人のデータが集まるのでここに登録しておくことが最も効率の良く移植医療を受ける方法になります





日本とは違い、これらの体制が整っていない国や法制度が整う前の日本では実際に行われていたのかもしれません




ただ移植も臓器を移植すればそれで終わりではないですし、体の中に他人の臓器が入ってくることで体は 拒絶反応 を起こすことが多いので ​免疫抑制剤​ と言う薬を飲み続けなければいけなかったり、移植した後も 定期的に移植した病院へかかって検査を続けなくてはいけません






こうしたフォローアップまで込での移植医療なので、莫大な金銭を得ることが目的の違法な臓器売買でそこまで行っているのか、治療成績がどの程度なのかはやはり疑問が残ります



上記を総合して結論を出すと、現代の日本において臓器売買が行われる可能性は限りなく0に近いと言えます




また海外で違法に行われているという事実はあるのかもしれませんが、治療成績も含めて本当によくなるのかはかなりの疑問が残ります




​2.​ 「ドナーとレシピエント」



移植についての基本的な知識の一つに 「ドナー」 「レシピエント」 という言葉があります




「ドナー」という言葉は聞いたことがある人も多いと思いますが、「レシピエント」は聞いたことがない人も多いのではないでしょうか




「ドナー」 とは 臓器を提供する人 を指します




「レシピエント」 とは 移植を受ける人 を指します




先程も触れたように移植医療は人口の臓器がまだないので、健康な方から臓器を提供してもらわないといけません




そのためこのドナーとレシピエントの両者がいて、初めて移植医療が成立します





移植と言うのは不思議なもので 一度ドナーの体内から取り出された時には臓器の動きは確実に止まり ますが(たいていドナーから臓器が摘出されて、レシピエントへ移植されるまで数時間はかかります)、それが レシピエント の体内に入り臓器と血管が繋がるとまた動き始めます




一度止まったはずの心臓や肺などの臓器が、移植医療によってまた動き始める




臓器の提供は亡くなった方や「脳死」と呼ばれる状態になってもう改善の見込みがないと言われた人から行われます




一度は亡くなった人の体の一部が別の人の体内でまた動き出す、まさに 「奇跡の医療」 だと感じるのは私だけでしょうか



実際に臓器提供を決断した家族の理由で多いのが、 「亡くなった本人の一部がどこかで生きていて欲しい」 というものです



内容が濃いので今後も数回に分けてさらに移植について深堀していきます



あなたやあなたの家族が亡くなった時に臓器提供をするか、しないか



逆に移植でしか治せない病気にかかった時に移植を希望するか、しないか



この4つは私たちに与えられている移植に関する権利で、どうするか私たち自身で選ぶことが出来ます



まずは正しく理解したうえで、あなた自身が意思決定を出来るように支援が出来ればいいなと思います


*まとめ*


移植とは亡くなった方や生きている方の臓器の一部を取出し、病気の方の臓器と取り換えることによって病気だった方が健康に生活できるようになる「高度な医療」




移植は臓器の悪いところを治す一般的な医療とは違い、健康な臓器を取り出して別の体内へ繋ぐ行為なので特殊な技術が必要




基本的には大学病院などの大きな病院でないと移植する手術は受けられず、摘出するにもある一定の要件を満たす病院でないと摘出できない




そのため移植の法律がある程度整っている国であれば臓器売買は基本的にはあり得ない




「ドナー」とは臓器を提供する人、「レシピエント」とは移植を受ける人





移植医療の最大の目的は「移植でしか救えない命がある」からで、現在の医療では治せないような病気でも移植でなら治せる可能性が出てくる



移植するのが良い事では無く「提供をしたい、したくない」、「移植を受けたい、受けたくない」の4つの権利を理解して、意思を表明できているか、自分の身の回りの人と共有できているかが重要





少しでも移植医療についての興味関心を持ってくれることに繋がればと思っています​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​





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最終更新日  2022年04月22日 06時10分59秒
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