「Spirituals,Hymns and Folk Songs」という、副題がつくように、、アルバムは、ヘイデンの1曲を除いて、黒人霊歌、賛美歌などのよく知られた曲ばかりなのです。下記にあるタイトル見てもピント来ない人でも、聴いてみると、、何処かで一度くらいは聴いたことがあるような曲が多いです。ゆっくりしたテンポでメロディをかみしめるように演奏する2人。。
1曲目It's Me, O Lordのその静かな穏やかなピアノ音に思わずほっとする。 それは何度聴いても、いつ聴いても同じ。朴訥したベースとかわされる会話は毎週礼拝に来る信者の挨拶みたいに普段の言葉。帽子を取って、「やぁ。今日もお天気良いね」みたいな。ベースがテーマをピチカートでとるNobody Knows The Trouble I've Seen。たんたんと語るベースに、ピアノが頷くような相づち。。最後は「まぁまぁ、、そんなこともあるよね」なんて感じで一緒に歩きながら。ちょっとテンポがはやくなって、おしゃべりがはずむSpiritual。人生は、良いこと悪いこと、、いろいろあるね、なんて感じ。Wade In The Waterは、その曲調もあってかなりジャズ心溢れた演奏に。Swing Low, Sweet Chariot、、最後のピアノのワンフレーズがお辞儀のよう。
と。。このあたりから、、わたしの心は本当に本当に遠く時間の果てに飛んでしまいそうになる。 時には母のない子のように、は、その切ないメロディとも相まって胸がつぶれそうに切ない気持ちになる。 感情を抑えたとても美しいピアノから始まる。この1曲聴くだけでも充分なくらい好き。 2つの音を重ねあわせる幸せをかみしめるようなL'Amour De Moy。アイルランドの民謡The Londonderry Air、、またの名をDanny Boy。思い出の扉を開くように始めるピアノは、何処までも清く美しい、、そして、郷愁が降り注ぐ。 手を取ってかけっこするようにI've Got A Robe, You Got A Rob。大地を踏みしめるように一緒に歩くSteal Away。幼子のような純粋さで始まり、グルーヴィな大人の会話になるWe Shall Overcome。少しだけ抑えていた感情があふれ出すような。。Go Down, Moses。常に変わらぬ姿勢を保つことが、、大切と問われてる気がしちゃう.My Lord, What A Mornin'。
さて、最後は、、Hymn Medleyです。Abide With Me、Just As I Am Without One Plea、What A Friend We Have In Jesus、、Amazing Graceと、ひたすら淡々と綴られていく。。 初めて聴いたときから、、何もすごいことはしていないけど、心から参ってしまう音楽だと思ったのでした。。
1.It's Me, O Lord (Standin' In The Need Of Prayer) 2.Nobody Knows The Trouble I've Seen 3.Spiritual 4.Wade In The Water 5.Swing Low, Sweet Chariot 6.Sometimes I Feel Like A Motherless Child 7.L'Amour De Moy 8.Danny Boy 9.I've Got A Robe, You Got A Robe 10.Steal Away 11.We Shall Overcome 12.Go Down, Moses 13.My Lord, What A Mornin' 14.Hymn Medley Abide With Me/Just As I Am Without One Plea/What A Friend We Have In Jesus/Amazing Grace