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NHKのスポーツアナ竹林宏が好きだ。どれ位好きかと言えば、ほとんど興味の無い都道府県別女子駅伝を彼が実況しているという理由だけで観てしまう程好きだ。彼はずっとMLB中継を担当していたが、2005年の途中で大阪局に異動になった。MLB中継は外れて地元甲子園で行なわれる阪神戦や高校野球、駅伝や花園のラグビーを実況するようになる。彼の声質が気に入っている。基本は冷静な中、程よく興奮するのも良い。金メダルアナとして有名な刈屋富士雄に較べるとミスも少なくない。実際wikiにはトリノ五輪のノルディック複合で‘日本が4位から5位に上がった’と実況した‘失態’が記されている。ただ彼がミスをした時の訂正の仕方、謝罪の仕方も好きだ。無反省でもなければ卑屈でもない。要するに何をやっても好きってことだね・・・(^_^.)本来、スポーツを生で観戦する場合は実況も無いし解説も無い。野球やサッカーのように自分がよく見慣れているスポーツならばそれでも十分だが、そうでない場合は面食らう事もある。私は一度だけ国技館に大相撲を観に行った時がそうだった。飲んだり食べたりしているせいもあるが、集中していないと‘別世界の出来事’に感じてしまう。普段、如何に実況やVTRの恩恵を受けているかを痛感した。去年のトリノ五輪のカーリングも自分自身が競技に不案内だったので、実況と解説の‘指南’無しで理解するのは‘至難’だった。因みにナリポン的2006年ベストのスポーツ実況は、実況刈屋富士雄、解説小林宏の女子カーリング、日本vsスウェーデンだ。今年のMLBは大いに盛り上がる。松坂、井川、岩村等の日本人選手が新たに加わるし、去年4ヶ月も‘穴’を開けてしまった松井秀喜も復活する。NHKも早々に方針を明らかにしている。NHKは1日、米大リーグ・レッドソックス(ボストン)の松坂大輔投手の先発登板試合を、録画も含めすべて放送すると発表した。チャンネルは決まっていないが、初登板など注目試合は生放送する予定という。大リーグ全体でも、ヤンキース、マリナーズを中心に、BS1、BSハイビジョン、総合の3チャンネルで昨年より55試合多い計290試合を放送する。試合数が増えるのは大歓迎だが質的な向上も是非図って貰いたい。その‘目玉’が竹林宏の復帰なのだ。先輩格の実況アナもいるが、ナリポン的な好みで言えば竹林宏がMLB実況の‘エース’だ。国内野球の実況では、NHKには経験豊富で達者なアナウンサーの人たちが多数居るが、MLB実況の方は経験の問題なのか、ほとんどがモニターを見ながらの‘実況’のせいか人材はやや不足気味だ。それでもみんな平均はクリアーしていて、去年のWBCで大顰蹙を買った‘世界最凶’実況アナ松下賢次みたいなのはいないが・・・。NHKのMLB中継の場合、解説陣にも問題がある。向こう在住の長谷川は何かと‘明るい’が、彼を除くと、情報のアップデェイトもしてない不勉強な人が多いし、内容も陳腐で魅力が無い。本来なら解説者の力を借りて視聴者を満足させる中継をするのが筋なのだが、逆に足を引っ張られる事もあるから、本末転倒だが実況アナがしっかりしていないと破滅的になる。日テレ系土曜朝の番組、司会の辛坊と解説の岩田公雄みたいなもんだ・・・(-_-;)一部では場内音声だけの選択もできる中継もあるが、私は実況がある方が好きだ。YESのマイケル・ケイ然りだが、実況の力で感動は増幅する。竹林アナが実況していれば、松井の活躍やヤンキースの勝利にもより心地良く酔えそうだ。或いは、例によって1アウト3塁でショボが三振しても、病んだ私の心臓が持ちこたえられるような優しい実況をしてくれるかもしれない。何よりヤンキースが首尾よくワールド・チャンピオンに輝く瞬間を竹林氏の実況で味わいたい。大阪に転勤して2年も経っていないから通常であれば難しい人事だとは思うが、ここはひとつ‘人事?を尽くして視聴率を待つ’の心意気で、是非お願いしたい・・・(^_^)
2007.02.28
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日本の活字メディアではMLBのチーム名を表記する時にヤ軍、レ軍といったようにカタカナ一文字に軍をつけて使うことが多い。恐らくは、見出しやリード等の字数が制限された中で‘苦肉の策’として使い始めたのであろうが、いまや本文の中でも堂々と使われている。上で例を挙げたヤ軍がヤンキース、レ軍はレッドソックスという勝手な思い込みがあるが、それはマスコミでの露出頻度が高いせいだ。30チームを○軍表示してみた。ア・リーグ、ナ・リーグ別で東→中→西の順だ。レ軍、ヤ軍、ブ軍、オ軍、デ軍イ軍、タ軍、ツ軍、ホ軍、ロ軍、エ軍、マ軍、ア軍、レ軍フ軍、メ軍、ブ軍、ナ軍、マ軍カ軍、ブ軍、カ軍、ア軍、レ軍、パ軍ダ軍、ロ軍、パ軍、ド軍、ジ軍結果はこうだ。3チーム:ブ軍、レ軍2チーム:ア軍、カ軍、パ軍、マ軍、ロ軍30チームのうち、なんと過半数の16チームがこの表記では‘特定’できないことになる。‘ブ軍からブ軍に移籍したA選手はかつてブ軍でチームメイトだったB選手と・・・’訳わからん・・・(?_?)報道する者が特定できない表現を用いるのは言語道断だ・・・そしてこの馬鹿な表現方法に更に‘大変なこと’が起こった。今シーズン終了後、タンパベイ・デヴィルレイズが名称変更を決めたのだ。エイッとばかりに(←ココワラウトコ)、デヴィルを取ってレイズにした。これで晴れて‘レ軍’の仲間入りだ・・・(^。^)来年から‘レ軍がレ軍に大勝’とか書くのだろうか。今までもナ・リーグ中地区で‘カ軍がカ軍との接戦を制す’というのは有り得たが、やはりア・リーグの東地区は露出度で群を抜いているからな~・・・。○軍の‘軍’という表現も違和感を覚える。野球はチームスポーツだから、知る限りではチーム名は複数形になっている。でも‘軍’という響きはどこか違うだろ。‘東京巨人軍’というチーム名はあったが、それも戦後はなくなった。日本のチームだって巨人を除けば○軍という呼び方は普通はしない。定着しているのは一軍、二軍という言い方だけだ。要するに○軍というのは‘特定できないカタカナ一文字’+’時代錯誤の漢字一文字’という何とも不見識極まりない表現ということになる。実際にこの表現を使っている連中が何ら疑問や問題意識を持たないのが不思議でならない。それともこれも‘例のステレオタイプ’ということなのだろうか。
2007.11.18
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2009年のワールドシリーズ、ヤンキースの‘初勝利’は松井秀喜ファンには堪えられない展開で実現した。1-1の同点で迎えた6回裏の攻撃、2死ノー・ランナーで松井の打席。マウンドに立っているのはヤンキースと因縁浅からぬペドロ・マルチネスだ。カウントは1ボール、2ストライク、5球目は内角低めにグニャリと曲がってきたが、それを松井のバットが捉えた。なんとボールはヤンクスファンの待つライトスタンドへ・・・(^O^)/無表情が売りのペドロの顔もやや歪んだ。それから後は松井の一撃が‘決勝弾’になることをひたすら祈った。7回に1点を追加し、8回からはリヴェラ投入。1アウト1,2塁のピンチになるがゲッツーで凌いだ。あの瞬間、テレビの前の私は今日一番大きな拍手を送った。よっしゃー、これで勝てそうだ・・・(^。^)結局3-1でヤンキースが勝利し1勝1敗のイーブンにした。ゲーム1は相手のクリフ・リーに手も足も出ず、観ているこちらも溜息すら出ない完敗だった。PHIとしてはまさにこのシリーズのトーンを決める1勝。一方、今までポストシーズンではホームで1敗もしていないヤンキースとしてはエース、サバシアで落として、たったひとつの負けなのに実に嫌な感じだった。もしゲーム2も負けていたら更に追い込まれファンもチームも自信を喪失しかねなかった。そう考えると松井の決勝弾は単なる1勝をもたらしただけでなく、チームにモメンタムを与え、シリーズ全体の流れの中でもターニング・ポイントになる可能性がある。常連さんとの遣り取りの中で、私はヤンキースの4勝(←勝手に決めてる)の内1勝でいいから、松井がNY紙1面ジャックをすることを願っていると書いた。1勝目でノルマ達成か・・・(^。^)と思ったが、どうやら1面はバーネットや打たれたペドロになる公算が高い。ゲーム2のMVPに関してのDaily Newsのオンライン投票ではバーネットが断然の1位(81%)で、松井は2位(13%)だ。Who was the hero of the Yankees' win over the Phillies in Game 2 of the World Series? A.J. Burnett 81% Jorge Posada 0% Mark Teixeira 2% Hideki Matsui 13% Mariano Rivera 4% ジャックと言うからには全紙が文句無しに松井を持ってこないと満たしたとは言えない。ということで、まだ松井はノルマを達成していない・・・(>__
2009.10.30
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ヤンキースがゲーム6でフィリーズを降し2009年のワールドシリーズを制した。この日がやって来ることを前提に推敲を重ねて予定稿を用意することも可能だったが、そんなことをすれば徒にマーフィー君を刺激しそうで自重した。松井秀喜&ヤンキースネタがメインのブロガーとしてはビシッと決めたいところだが、思いがいっぱいあり過ぎてどんなに言葉を選んでも足りない感じが否めない。素直に大いに喜ぶべきことなのに、松井は笑顔なのに涙しか出ない。これほど1日中イモーショナルになることも少ない。松井秀喜が2003年からヤンキースでプレイを始めた。もしあの年のワールドシリーズを制していたなら単純に大喜びしていたと思う。ところが、あれから6年の月日が経っているのだ。この通算7年の歳月が悲願という言葉の‘熟成期間’となり味わい深いものにしている。おまけに松井にとってはヤンキースでの‘最終年’に巡ってきたチャンスだ。松井がピンストライプに拘っていることは昨年の旧ヤンスタの最終試合に先発出場するために珍しく我が儘を通したことでもわかる。松井はピンストライプを着てワールドチャンピオンになりたいのだ。もしこのシリーズがゲーム5で決まっていたなら、松井はラインアップに名を連ねることもなく、ビジターのユニフォームを着て1打席限りの代打でヤンキーとして野球人生を終えていただろう。それが運良く順当負けして、ホームに戻ってのゲーム6が実現した。マスコミは‘Godzilla returns.’と題して松井がDHとして出場できるヤンキースが有利だと書きまくった。チームメイトのコメントも載せ余りの期待の大きさにこちらが委縮してしまった程だ。しかし、そんな私の弱気の虫を松井は完全に無視した。いきなり先制の2ランHR,続いて2点タイムリー、さらに2点追加するダブル。7得点のうち6得点を叩きだしたのだ。この大舞台で松井の一人舞台だな・・・(^。^)自然発生した場内のMVPコールでもわかるようにヒデキマツイは衆目の一致するMVPに選ばれた。チャンピオンリングだけではなくMVPのトロフィーまで手にしたのだ。ヤンキースはWSを制覇し、松井はポストシーズンで爆発、ALCSとWSでMVPに選ばれる。それでもヤンキースは再契約をせず、それが逆に松井伝説を生みヤンキースの歴史で、記録より記憶に残る選手として深く名前を刻まれ未来永劫語り継がれる。これは私がシーズン当初、描いた理想的なシナリオだったが、これとほぼ同じ形で実現するとはまさに壮大なるドラマトゥルギーを感じる。ところでテレビのインタヴューやその他で‘誰それの活躍を見て元気を貰いました’という人々がいるが、個人的には余り好きな表現ではない。個別にはわからないから単純には言えないが、大半は、特に街頭で答えている連中は一方的に元気を奪い取っているだけに見えてしまうからだ。本当のファンは自分のエネルギーも大いに消耗して対象に向かい合っている。私も松井秀喜に関しては筋金入りのファンとしての自負がある。自分が注ぎ込んだものも無いくせに安易に元気を貰う奴等の元気なんてその場限りに過ぎない。まあ、こんな目出たい時に何もここまで熱くなる必要も無いと言われそうだが、それがなりぽんらしい心の狭さであり拘りなのだ。そういう意味ではこのブログの読者は松井秀喜あるいはヤンキースに寄せる思いに溢れた人達が大半だろう。松井が何か活躍した日のアクセス数が如実にそれを物語っている。姿は見えないが確実に松井を愛する人達と何かを共有できている感覚は、基本はベッド生活の私にとって実に有り難く頼もしいことだ。一時期は数多くのコメントを寄せてくれたのに、いつの間にか完全に姿を消してしまった常連さん達が相当数居る。ブロガーとしては残念なことだが、それはこのブログに魅力を感じなくなっただけで、松井秀喜は引き続き応援し続けているに違いない。何れにせよ松井を愛する我々にとって今日は最良の日になった。他人事ではあるが私の人生の忘れられない1日となったと言ってもよい。このメジャーリーグ最高のステージで驚異的な活躍をして主役を演じ、MVPに名を刻んだこの男を改めて誇りに思う。特に近年はWBC不参加のせいで珍妙なナショナリズムが台頭し、松井もファンも微妙な立場に置かれていた分、私と同様に溜飲を下げた人もいるだろう。さあ、みんな、溜飲を下げてきれいになった胃袋で祝杯を挙げよう。私はこの日のために冷蔵庫で待機していた最後のキャヴィアとウォッカだ。冷蔵庫といえば朝食は予告通りに決勝弾を放ったゲーム2と同じ北菓楼のシュークリーム。このゲン担ぎが大当たりだった。ここのシュークリームは何種類もあるが、私が食べたのは『夢不思議』という商品だったのも、何かの暗示だったのかもしれない。それにしてもこれだけの大きな‘置き土産’をした松井に対してヤンキースは本当に今年を‘最終年’にするのだろうか。新ヤンスタの歴史の1年目をチャンピオンでスタートさせたヒーローに2年目は無いのだろうか。FOXのMVPインタヴューの最後では松井もあの場に相応しい言葉で賢くアピールしていたが・・・。何れにせよFAの松井の就活としては訴求力十分だった。
2009.11.05
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昨日のゲーム3で勝ち越し打を打ったのは誰か覚えているだろうか。ジョニー・デーモンだ。ところが地元紙の1面を飾るどころか見出しにも登場しない。一番驚いたのはDaily Newsが実施しているオンライン投票で選ぶヒーロー(5択)にも名前が無かったことだ。因みに代打HRの松井は有った。‘WPA’という勝利への貢献度を数値化した指標があるが、ゲーム3ではデーモンが1位だった。今日のゲーム4でもデーモンは大活躍。8回裏にジョバが同点弾を浴びた直後の9回の攻撃。代打の切り札の松井秀喜がポップフライに倒れ、ジーターも三振を喫して、白タオル軍団が狂喜する中、この日3本目のヒットで出塁する。誰もが予想したように2塁へのスティールを試みる。それは楽勝でセーフなのだが、何を思ったかそこから3塁に一目散。テレビの前の私も唖然としたが、それ以上に呆然としたのが虚を衝かれたPHIの内野陣だ。打席のテシェイラに備えて大きく右にシフトしていたために3塁ベースが無人状態だったのだ。これでマウンド上のリッジは大いに動揺し、ナーヴァスになったに違いない。この後、A-Rodがクラッチ・ダブルを放ち、続くポサーダも2点ダブル、2アウト・ノーランナーから一挙に3得点し7-4。松井の‘広義のきっかけ力’は流石だぜ・・・(>_
2009.11.02
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ゲーム2の決勝弾を放った松井秀喜は派手に1面を飾っただけではない。DH制の無い敵地での3連戦を前に、松井をどう起用するかマスコミが大騒ぎを始めたのだ。‘クラッチ・マツイがラインアップにいないなんて’とアウトフィルダー:ヒデキ・マツイの実現性について書きまくった。数日前には松井が不調ならDHヒンスキーもあり得るとか言ってたよな・・・マスコミ人の節操の無さはデフォだが、それにしてもこれだけ少ないサンプル数でここまで論調が変わるのは、超特大の松井ファンの私が読んでも気恥ずかしい程だった。背景にはライト、スウィッシャーが絶不調なこと、レフトのデーモンもイマイチなことがある。特にスウィッシャーに関しては風当たりが強い。ジラルディに対する質問でも激しくその辺が追及された。昨日の時点でレフト、デーモンは言明していたので、可能性としてはライトに松井を先発で持ってくるかどうか。個人的には有り得ないと思いながらも今朝は早起きしてスタメンの早刷りをチェックした。ライトはスウィッシャー、特に失望も驚きも無かった。スウィッシャーに関してはひとつだけ期待できる好材料があった。レギュラーシーズン中、YESのマイケル・ケイがしきりに口にしていたが、彼は完全に‘外弁慶’なのだ。通算で松井より1本多い29本のHRを打っているが、ホームで8本、ロード21本。最後の5本がホームだったが24本の時点ではホームで3本、ロードで21本だったのだ。マイケル曰く‘新ヤンスタはHRが出やすいというがスウィッシャーを見ろ’実際今日の試合では同点、逆転の起点になるリードオフ・ダブルの他に、レフトスタンドへ文句無しの一発をぶち込んだ。同点のホームを踏んだ時の奴の姿がそれまでの七転八倒ぶりを物語る・・・(>__
2009.11.01
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