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2021年1月19日平野貞夫×佐高信×早野透 3ジジ放談 デモクラシータイムズ 新春第一弾平野貞夫氏の紹介で1月12日朝日新聞の福島原発に関する記事が紹介されていた、東電の事故報告書作成に関係した当事者への聞き書きとなっている。原発事故は起こるべきして起きた。かって東京電力の中堅社員男性が初めて取材に応じた。事故3ヵ月後東電自らも「福島原子力調査委員会」を立ち上げ事故究明に乗りだし、男性は上司から調査報告書の取りまとめを命じられた。しかし調査は事故の経過や現場で起きた事実の積み上げに多くの時間が割かれ肝心の事故原因の分析には進まない。報告書の原案で原因に触れようとすると経営陣から厳しい言葉が飛んできた。事実に立脚していないことは書く必要はない、なんでお前が勝手に決めるんだ男性は事故は「天災で防ぎようがなかったというシナリオを求めている」と感じた。02年に発覚した原発のトラブル隠しがすべての始まりだった。2002年8月29日、東京電力による自主点検記録の不正問題が、原子力安全・保安院から公表さた。調査を進める過程で、調査に協力していた米国General Electric社からほかにも自主点検記録に不正がある可能性がある事案についての情報が寄せられ、8月に入り、東京電力もこれらを認めるに至った。東京電力福島第一、第二原子力発電所および柏崎刈羽原子力発電所の3発電所において、1980年代後半から90年代にかけて実施された自主点検作業時に、点検結果や修理作業等に関して記録の不正記載等が行われた疑いがある事案が29件あり調査を行なっている。さらに男性は「細かい不具合をゼロにすることばかりに集中し、大きな視点で安全を考える余裕がなくなっていた」さらに平野貞夫氏は令和元年9月号 月間文藝春秋 木村俊雄 福島第一原発は津波の前に壊れた津波のくる前に危機的状況になっていた壊れた原因は地震動であった可能性がきわめて高いと記事をパネルで表示していた。佐高信氏が話題を少しかき回しますが、平野氏はすじを戻しこれは重大な事実だマスコミはじめもっと取り上げ議論する必要性を力説されている。確かにマスメディアではあまり見かけない記事である。初めて聞く内容でネットで関連ページを閲覧すると木村俊雄氏と古賀茂明氏との対談が掲載されておりまたユーチューブで自身の講演がアップロードされていることを知った。木村俊雄さんプロフィール 元東電社員、自給エネルギーチーム共同代表。福島第1原発にて炉心設計管理業務に従事。福島第一原発で起きたメルトダウンのような重大事故を検証するには、炉心の状態を示すデータの評価が不可欠。特に、炉心の中の水の流れを示す「炉心流量データ」は重要ですところが、「国会事故調」「政府事故調」「民間事故調」「東電事故調」と、福島第一原発事故を調査する委員会は4つもあるのに、どの事故調も炉心流量データに基づいた検証を行なっていない。データを基に事故後の1号機のプラント挙動解析評価をしたところ、地震発生までは炉心の中に毎時1万8000tもの冷却水が流れていたのに、1分30秒後にはその流量がゼロになっていたんです。炉心には冷却水を送り出すためのジェットポンプが20台も設置されているんですが、その20台すべてがゼロ付近の値を示していました。核燃料集合体の発熱と除熱のバランスが崩れた可能性が非常に高いということ。普通、電源喪失でポンプが止まっても、炉心はまだまだホットですから、内部の水は熱対流で自然循環します。流量ゼロということは、その自然循環がなくなったわけです。それにより炉心内の燃料体表面に気泡がびっしりと張りつき、冷却できなくなって燃料体が次々に壊れてしまう。これを「ドライアウト」と言います。古賀 つまり、津波の前に1号機は壊れていた可能性が高いと。木村 そこは注意してほしいんですが、福島第一原発のメルトダウンについて「津波が原因ではない」とか「地震が原因だ」とは言ってない。あくまで地震の後の1分30秒後にドライアウトが起きていた可能性が高いと言っています。それも、1号機の原子炉格納容器などを詳細に検証できない以上、まだ確言はできません。ただ、冷却水の自然な対流が維持されなくなったということは、例えば地震動で微細なひびや破損が生じ、水がその漏洩(ろうえい)箇所に向かって流れたと考えるのが妥当です。缶ビールを振って小さな穴を開けると、そこからプシュッとビールが噴き出す現象とまったく同じ。木村氏はユーチューブでも分析結果を図表示され、科学的データ駆使し原因を伝える姿勢を表さている。古賀茂明氏の著作『日本中枢の狂謀』『日本中枢の崩壊』『原発の倫理』などを読んでみると東京電力の体質、影響力の大きさが改めて考えさせる書籍です。先月報道された電力ひっ迫の記事も古賀氏の著作で類推すると果たして正しい記事なのか疑わしく思える。
2021.02.02
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