マチュピチュの遺跡は、トンネルが崩落していると思われているので、今はザウラブダグの手下どももやって来ません。
「緑」と「ピンク」が「ミミズ妖怪」を使って掘り返したのですから、今はザウラブダグに容易に行けるはずなのです。
しかし、「ザウラブダグ城」に潜入した「緑」との連絡は一向に取れませんでした。
「ピンク」はそれを心配して早くトンネルを通り、ザウラブダグ城に行こうというのですが、万が一「緑」が捕らえられていて、トンネルの向うに、ザウラブダグの手下どもが待ち構え、罠を仕掛けているとしたら・・・・うかつに行く事もできませんでした。
待っていても始まりませんから、誰かがトンネルの向こう側にこっそり行ってみようということになりました。
当然「ピンク」が「自分で行く」と言い出しましたが、恋人の安否を心配している「ピンク」ですから冷静な行動をしろというのは無理な話・・・・もし、「緑」が捕らえられ、拷問でもされていようものなら、きっと無茶な事でもして助け出そうとするはずです。
それは作戦遂行上非常にまずい状況を作り出します。
したがって「ピンク」にはあきらめさせ、ノブが自分で行くことにしました。
ただ、「向こう側」の状況を速やかに判断するために、「あり3匹」と「カブトムシ1匹」は連れて行き、偵察に放つ予定です。
向こうには奴隷にされているカブトムシや蟻や蜂がたくさんいるはずでした。
その中にまぎれれば、いろいろな情報がもたらされると考えたのです。
ノブはトンネルの前び立ちました。
ザウラブダグの城は常に闇の世界だと聞いています。
真っ暗な闇の世界の中に、溶岩の燃える炎が真っ赤に浮かび上がる世界だと、ニタリが話していたことを思い出しました。
もしかしたら、まぶしい太陽の光もこれが見納めかもしれないのです。
ノブはもう一度だけ、手をかざして太陽の光を見上げたのです。
太陽のまぶしい光はノブを包み込み・・・・するとどうでしょう・・・のぶの姿は徐々に影を薄め・・・見る見る透明になっていきました。
完全に姿が消えたのを確認すると、ノブはトンネルの中に入っていきます。
一匹のカブトムシが先行して入いり、そのあとをノブが続きます。
ノブのポケットには蟻が入っていましたが、蟻たちも透明になっていました。
ノブは200歩進むと、その地点で「緑」にテレパシーを送ります。
それを15回ほど繰り返しましたが、いっこうに返事は返ってきませんでした。
先行していたカブトムシが戻ってきました。
「どうしたんだい?」
ノブがテレパシーで質問しますと、「出口につきました」という返事が、やっぱりテレパシーで返ってきました。
前に進んでみると確かに出口のようです。
ただし、「緑」がそうしておいたのでしょう・・・・出口は崩落しているようなカモフラージュがなされていまして、石で出口がふさがれていました。
石積みの隙間から外の様子を探ると・・・・外には誰もいないようでした。
「もしかしたら、何かセンサーがついているのかもしれない・・・・」
いろいろ考えた末、ノブは「空気」に姿を返る事にしました。
これなら、センサーに触れることもないはずです。
その前に、蟻たちをポケットから出し、カブトムシと蟻たちにここで待つように指示しました。
出口付近のセンサーがなければ石積みをどけ、カブトムシと蟻たちを出口から連れ出すことができます。
この魔法は少し難しいので呪文を唱えます。
「意思を持った空気」という不思議な存在になり、ノブは潜入を開始しました。
外に出てみると「ノブという純粋で綺麗な空気」とは相容れない、よどんだ空気が辺りを包んでいました。
しかし、ノブはガマンしてあたりにセンサーはないか探してみます。
大丈夫なようです・・・・・・・
ということは、「緑」が捕まっている・・・というような事はないようです。
捕まっているなら、白状していないとしても「緑」が何処から侵入したのかを探られるでしょう。
そして一番怪しいのが、この「マチュピチュ」からのトンネルなのです。
では、捕まっていないとするとどうしたのでしょう?
ノブは、カブトムシと蟻たちに、「自分たちの仲間のいる場所」を探し出すよう指示しました。
そしてノブ自身は、ネズミ妖怪たちに教えてもらった図面が正確かどうかの確認と「緑」の捜索をすることにしたのです。
「魔法の木」その51
ザウラブダグについたノブ・・・・「緑を」一生懸命探していました。
城の中に潜入するのはちょっと危ないので、今回は「緑」を探すことに集中・・・見つけたら連れ帰り、改めて4人と、虫たちで攻撃を開始しようと思っていました。
虫たちは、蟻や蜂、カブトムシの仲間を探しに出かけ、24時間後にトンネルの出口で待ち合わせることにしました。
ノブはとりあえず、城の周り・・・つまり火口の周りを探しました。
もちろん、敵の兵隊がパトロールしていると思われますから透明になって探します。
正面の城門に通じる通路は石でできた橋なんですが、細くもろいもののようです。
この橋から落ちると、下は溶岩の炎が口をあけて待っています。
それにさすが入り口・・・・城門には屈強な兵士が待機していました。
反時計回りでノブは回り始めました。
ホント、短くてごめん・・・つづく
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