今日はこの「魔法の木その58」の前に、「足首に錘を・・・」って言うのを更新してます。
私がこれから挑戦する健康方法です。
一年後・・・きっとスリムになっているかと思いますが、見間違えないでくださいね。
「魔法の木」その58
「でも、どうすればザウラブダグの魔法が解けるんですか?」
ノブは、ザウラブダグ城に「拉致されている魔法の木」に質問しました。
「ザウラブダグは太陽の魔法使いの弟子でした。・・・だからこの地帯を太陽の当たらない、暗闇の世界にしているのです。・・・太陽の魔法使いが恐いのではないでしょうか。・・・・もしかしたら太陽がこの地域を照らすことができれば、私にかけられた魔法も解けるかも・・・・。」
「わかりました・・・太陽がこの地を照らすよう、考えて見ます。・・・ところでカブトムシの王子ですが・・・誰が牢獄の鍵を開けたのかご存知ですか?」
「私はここを動けない・・・・でもカブトムシの王子が誰かが助け出した事は感じていたんだ。・・・・それも私がよく知っている者のような気がします。」
もし、カブトムシの王子を助け出したものがいたならそれはノブにとっても味方のような気がしていました。
「人形にされたお姫様を助け出すのが目的ですけど、当初の予定では人形のまま”広場”に連れ戻って、太陽の魔法使いが人形の魔法を解く事になってましたよね?」
「ああ、その通りだよ」
「でも、本の最後に書いてあったんです。・・・・石橋が崩れ、伝説のウィザードと姿勢の悪い猫背のウィザード・・・そしてお姫様の3人が突然消えてしまうんですよね・・・・それって太陽の魔法使いがお姫様の人形の魔法を解くのは無理なんじゃないかと思ってるんですけど・・・」
「そうだねえ・・・連れ戻る事ができないんじゃ、ちょっと方法が違ってるのかもしれないね」
「それって魔法の木のあなたでもわからないんですか?」
「あの本が誰によって書かれたものなのか考えればわかるんじゃないかな?」
そこまでの質問のやり取りがあった後、突然城内全体に大きな声が響き渡りました。
それもスピーカーを最大音量にしたような声で・・・・・・
「ただいまより~~~、広場において~、カブトムシを逃がした罪により~お慈悲深いザウラブダグ様による裁判を~行う~~~~。城内パトロール~~および~場外パトロール 以外のものは~~全て~広場に~集合の事~~~・・・・遅刻するものは~すべて~~罪人と同じ刑に~~処す~~」
その声と同時に、城内のあちこちからドタバタと走り回る音が聞こえ、あっという間に広場はたくさんの妖怪や人であふれました。
そうなんです・・・・ここは妖怪だけでなく、あちこちから誘拐されてきた人間たちも奴隷のように使われていたのです。
それだけでなく、もしかしたら妖怪兵士たちの食料としても・・・・・・
いずれにしても、妖怪と同じ・・いやそれ以上の人間たちもこの広場に集められたのです。
そこへまた、大きな声が響き渡ります。
「お慈悲深いそして世界の王たるザウラブダグ様、・・・・ご入場」
ザウラブダグは漆黒の甲冑を身に纏い、その上から羽織ったマントを翻して入城しました。
ザウラブダグが歩いている途中、その広場に集まった妖怪や人間はずっと石畳にひざまずきお辞儀をしたままで待ちます。
ゆっくりと歩を進めるザウラブダグの靴に、ある人間の老人の洋服が少し触れてしまいました。
ザウラブダグは、その老人をジロっと睨み付けると、その老人は縮み上がりました。
ザウラブダグは睨み付けるだけでなく、右手の親指だけを立て、ゆっくりとその親指を下へ向けました。
その様子を見た妖怪兵士が2人・・・・その老人の両脇を抱え、ひきずる様に前に引っ立てたのです。
ザウラブダグが他の場所より一段高いところにおいてあった肘掛のある椅子に座ると・・・・・
「被告人をここへ・・・・・」また何処からか大きな声が聞こえました。
その声を合図に、地下に通ずる階段から、さっきの老人のように妖怪兵士に引っ立てられて誰かが上がってきました。
(ホッキョクグマさん・・・)
ノブは一瞬そう思いましたが、それは牢獄の番人をしていた「ハイエナの妖怪」でした。
「い、いやだ・・・こ、殺してくれ・・・裁判は嫌だ!」
「ハイエナの妖怪」は、恐ろしさに震えながらひきずられてきたのです。
ザウラブダグは地の底から聞こえてくるような声で「裁判の開廷」を宣言します。
「カブトムシを逃がした罪により、裁判を始める」
その声を聞いた側近は続いて宣言します。
「なお、先ほどお慈悲深いそして世界の王たるザウラブダグ様の靴を汚した罪により、ここに引っ立てられた老人についてはハイエナが与えられるのと同じ刑罰を与える・・・・素直にお受けするように」
その声を聞いただけで、先ほどの老人は気を失ってしまったのでした。
「ハイエナ・・・カブトムシを逃がしたに相違ないな・・・・」
ザウラブダグがハイエナ妖怪に訊ねると、ハイエナは媚びるような顔をしていいました。
「お慈悲深いそして世界の王たるザウラブダグ様・・・決して私はカブトムシを逃がしたのではありません。」
「では誰が逃がしたのじゃ?」
「それはわかりませんが決して私ではないのです。」
「変な事を申すのう?・・・・お前は牢番ではなかったのか?・・・お前が逃がした以外に誰が逃がしたというのだ?」
「・・・でも私ではないのです」
「ほう・・・それでは共犯者がおったのじゃな?・・・それは誰じゃ?」
「そ、そんな!・・・私は存じません!」
ハイエナ妖怪は最後に血反吐を吐くほどの叫び声を上げました。
「共犯者を白状するまで”水滴の刑”を申し渡す」
そう言うと、ザウラブダグはさっと席を立ち上がり、もと来た通路を戻っていったのでした。
それから、その場所に、ベッドほどの大きさのテーブルが二つ据えられました。
そして、そこに「ハイエナ妖怪」と「靴を汚した老人」が横たえられ、手かせ足かせをして動けないようにされたのです。
それから、それぞれの顔の上に羊の胃袋で作られた袋が吊るされ、水が満タンに入れられたのです。
そして、なんて言えばいいのか、現代で言えば病院の点滴のように、その中から「タチ・・・タチ・・・・」っと一滴ずつ、水が目と目の間に落ちるようにセットされました。
これをやられたら、どんなに眠くても眠ることが許されないのです。
眠ろうと思っても、水が「タチ・・・・タチ・・・・」
拷問です。
白状しようにも、白状することのない二人は、けっきょく死ぬまでこれを続けられます。
しかし、死ぬ前に必ずといっていいほど発狂してしまう拷問・・・・
ノブはあまりの残酷さに目を伏せてしまいました。
つづく
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