「養老の滝」で飲んだのは、「神様」がビール、「漱石」がスコッチ・ウィスキーだったんですが・・・・なんだかこう書くと・・・・昔あった「居酒屋チェーン」で飲んでるみたいですけど・・・・本物の「養老の滝」ですからね・・・・
最高級のお酒だったようで、(ビールの最高級?)・・・・二人とも完全に出来上がってしまいました。
「ネ、ね・・・神様も・・・・スコッチだけスコッチウィスキーを飲んでみなさいよ・・・ガハハハハ」
「おお・・・じゃあスコッチだけ・・・・おっとっとっと・・・・」
二人で盛り上がっていると、木の陰にさっと動く影が・・・・
「ねね、大将!・・・今あそこで何か動きましたぜ」
いつの間にか「漱石」は「神様」を大将扱いしています。
「ええ?・・・どこだよ?・・・何もいねぇじゃねぇか?」
「ほらほら・・・どこを見てるんでがす?・・・あの5本並んでたってる松ノ木の右から3番目の根元・・・・ほら」
「え・・・左から3本目?・・・」
「イヤ右から3本目でがすよ」
「ああ、これは失礼失礼・・・・右から3本目・・・おっと何か動いてるねえ」
右から3本目も左から3本目も・・・・5本の木ですからどちらでも同じなんですけど、酔っ払いというのはしょうがないもんで・・・・
「ありゃウサギだな」
「え・・・・うなぎ・・・良いですねえ・・・白焼きでちょいといっぱい」
「ウサギの白焼き・・・因幡の白兎って言うくらいだから良いかもね」
話がかみ合っているのかかみ合わないのか・・・・・
それじゃあ・・・って言うんで2人は追いかけ始めたのですが・・・千鳥足の2人・・
「ウサギ」でも「うなぎ」でも、追いつくはずはありません。
もちろん追いかけていくうちに・・・・森の奥深くまで迷い込んだということも気がつかないようでした。
「大将・・・なかなかつかまりませんな」
「そういやぁ・・・なんとなく腹が減ってきたね・・・かなり追いかけてきたもんね」
「じゃあそろそろ戻りますか」
しかし、一生懸命追いかけてきたんで、今自分たちがどこにいるのかまったく見当もつきません。
「ここはどこだい?・・・・マロにはまったく分からんぞ?」
「え?神様にも分からないことがあるんですか?」
「まあ・・・分からんことも無いのじゃが・・・・今ちょっと酔っ払っておるからのう・・」
変ないいわけをしてるんですが・・・・実際「神様」にも分かっていないようで・・・
ただ突っ立っていても日はどんどん傾くばかり・・・・「養老の滝」からここまで来たのだから・・・川を探せ・・・ということになったのですが・・・・その川もどこにあるのやら・・・・完全に迷子となってしまったのです。
しばらくあちこち探し回りましたが、いつの間にか同じところに戻ってきてしまう・・・・腹は空いてくるし・…とその時です。
「神様・・・・なにか良い匂いがしてきませんか?」
いつの間にか「神様」と呼び名も戻っていました。
「そうじゃなあ・・・・甘い香りがしておるなあ・・・あっちのほうじゃな」
二人は匂いのするほうへ向かいました。
「おい・・・あれだよ!」
それはなんと「お菓子の家」!
屋根も壁もドアも・・・・すべてお菓子でできている家でした。
つづく
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