日本語で話そう

August 2, 2017
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カテゴリ: スイス2017
まず、前回のホームズが死んだと描写されるラウンバッハの滝は記事に書いたアーレシュルフト峡谷には有りません。同一ではありません。書き方悪かったですね。アーレシュルフト峡谷からホテルまで帰るハイキング途上から見えます。もちろん街のほとんどから見えます。ものすごく高い位置から音を立ててすごい水量で流れ落ちているので、ど迫力でそばまで行かなくても見えるのです。


旅程10日目

その日は朝から雨だった。予報もずっと雨。ハイキングは出来ないし、どこに行こうか考える。こういう時は個人旅行は変更できて都合が良い。
プリエンツ湖の遊覧船巡りでもしようかと電車の駅に向かった。ハイキングしないので半袖でヤッケも無し。身軽な服装で。

そして、駅前に着いて黄色いポストバス見た瞬間考えが変わったのである。
そうだ一日中バスに乗って過ごそう。

162番のポストバスに乗る。
フォーパスズツアーといって、4つの高い峠を越えてぐるっと山岳地帯を回るバス路線だ。高山を行く普通の路線バスであるが、繋いで乗って行くと最後にまたマイリンゲンに戻って来る。
朝9:25分にバスが出て、途中何箇所かで休憩、トイレおやつタイム。お昼休憩は1時間ちょっと。普通の路線バスであるから途中で観光客以外も乗り降りする。

ポストバス
ポストバス posted by (C)灰色ウサギ

マイリンゲンから乗ったのは4組ほど、そして一日中一緒に過ごしたのはそのうちの1組、何処かの国の夫婦だけ。バスが止まる度、乗り継ぎバスの発着所やナンバーで言い争いをしていた。不安らしい。バスの運転手休憩時間を知らせる英語以外ドイツ語しか話せないから。こっちだって英語と身振りで押し通す。
最終マイリンゲン帰着時間は夕方の6時半。

朝、バスの運転手から半額券とベルナーオーバーラント券を出して切符を買う。行程の半分はベルナーオーバーラント券でただ。あと半分パスの効かない区間をスイスパス半額券で買う。3人で日本円13,000円ほど。正規の値段を全行程買うと3人で5万円ほどかかるのか?
カードを出す。「あ、カード使えないよ」

成田を出る時25万円ほど替えて行った現金だが、18日間カードで何を払うか、現金をどのくらいずつ減らして行くかが難しい。このバスのように現金しか使えないところもあるし、かといって最後の空港でたっぷり現金が余っても再両替しなければならず、困る。ユーロなら次に家族の誰かが使えるが、スイスフランはまた行くかどうかは分からないから。
話が長くなった。要はそこで今後の現金が少なくなって来て慌てたのである。まあ、何処かで替えればいいんだけど。

ともかく、座席に座って出発。

10分程走ってインナーキュルヘンで10人ほど乗って来た。急に不安になる。皆んなしっかり防寒着着て山姿。我等半袖の軽装。
案の定、小雨の中バスは段々高地に登る。寒くなる。凄いカーブを曲がりながらどんどん高い所に。

雪山や氷河が見えて来る頃、荒涼とした山々の連なりの中に大きなダムとダム湖が見えてきた。重装備の何人かがバスを降りた。

レートリッヒスボーデン湖

IMG_3779
IMG_3779 posted by (C)灰色ウサギ

窓から覗くとダム湖の真ん中に島がありホテルがある。スイスこんな所にもリゾート作っちゃうのか。
もっと目を凝らすと、ダム湖の対岸の岩場を伝いながら歩く人影が見えた。スイスの山はハイキングだけでは無く、ロッククライミング、アルペン登山、岩場伝い、マウンテンバイク、雪渓ウォーク、ハンググライダー、夏スキーなど多々。

IMG_3782
IMG_3782 posted by (C)灰色ウサギ

バスにはヘルメット、ハーケン、ザイルなど持った色々なスタイルの人が乗ってきてはそれぞれの場所で降りていた。

そしてさらに登って、最初の峠、グリムゼル峠2,161m。
最初の休憩。大きなグリムゼル湖があった。
マイリンゲンのバス表示は行き先グリムゼルになっていたから、次のバスは何処から出るか聞くと同じバスだという。

IMG_3790
IMG_3790 posted by (C)灰色ウサギ

移動チーズバスからリンツアートルテとヤギのチーズを買って食べた。ホテルで朝ご飯食べてきたけれど。

曇り空、そして寒い。

バスはせっかく登った峠を日光いろは坂のようなヘアピンカーブを急降下してフルカ峠に向かった。
眼下の谷に煙が動くのが見えていた。フルカ峠を走る蒸気機関車。

IMG_3798
IMG_3798 posted by (C)灰色ウサギ


そしてバスは再び険しい切り立った山が連なるオーバーワルトに向かって急登する。だんだん雲行きが怪しくなってきて、霧の中霞む山々。途中で乗って来た登山者が何人か雷が鳴る中、それでも歩くためにバスを降りた。

バスの中にいても寒い。

ヌフェネン峠でバスは休む。雷が怖いので私たちはそのままバスに留まった。雪を頂いたとんがった山々が流れて行く雲の合間から時々見えた。ここはほぼイタリア国境。高い山をイタリアと分け合う。そして登り切るとバスは今度は雲の中を一気に降りた。高所恐怖症の人には辛い道だ。バスの運転手さんの技術は凄い。

眼下に小さくアイイロの町が見えて来た。電車の駅に到着。1時間半の休憩。

雨が降っていたので6人ほどいた乗客すぐ前のイタリアンレストランに飛び込んだ。

アイロロ
アイロロ posted by (C)灰色ウサギ

さあ注文しよう。
やって来たウェイトレス、何語で話してる?メニューは、おや、イタリア語。私たちが英語メニューをと言うと英語の話せる人に交代した。
最初は英語。でもなんだかイタリア語混ぜて来てない?知らない言葉でしれっと話している。

そうか、ここはスイスの中のイタリア語圏なのだ。


10日目2に続く





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Last updated  August 2, 2017 07:11:02 AM
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