鹿島槍ヶ岳からのお便り

鹿島槍ヶ岳からのお便り

2007年01月15日
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カテゴリ: 平和
14日、やっとお父と見に行くことができた。
リニューアルして半年くらいたつ「グランドシネマ」。
同時に7種類くらいの映画がかかっているので、はしごもできる。
12日までは『父親たちの星条旗』も、一旦終了したものの再上映されていたので『手紙』と『星条旗』をはしごしようと思っていたが、願い叶わずだった。

観客は10代から80代まで幅広い。
中には、戦友会みたいなグループが旅行会社と思しき人の引率者に付き添われて入場していた。
いったん席についてから、開演間もないのに1人いないと大騒ぎ。
みんなの焦りの中、コーラと山程のポップコーンをトレーに乗せて帰ってきた行方不明者。
「おい、そんなたくさん、食べられるのかい」という仲間の声に
「だって、セットでしか売ってねえんだよ」
若者文化の中で、戸惑う高齢者の姿と、私には見えた。
でも、これから上映される映画の時代には、彼らだって若かったのだ…。

微笑ましい光景の中で、『硫黄島からの手紙』は始まった。

*********
カラー映画ではあるけれど、全体にモノトーンの印象が強く、それが硫黄島の地下壕を一層現実的に突き付けられた感がある。

禁止された玉砕ではあるが、それに従わない将兵の突撃場面や、栗林中将の最後の訓示場面では「天皇陛下 ばんざーい」と諸手をあげる場面が数回出てきた。
それを見ながら、怒りが湧いてきた。涙が溢れた。
『蟻の兵隊』で、靖国神社を徘徊する軍服姿の輩を見たときと同じように…。

地下壕ガイドの折に「ある意味では、昭和天皇も国体護持の犠牲者の1人」と説明している私ではあるけれど、「昭和天皇にやはり戦争責任はある」と改めて強く思った。
昭和天皇は自分の名を叫んで多くの兵士が死んでいったという事実を、どの程度知っていたのだろうか。
「天皇陛下万歳」の「天皇」は自分のことだと、どのくらい自覚していたのだろうか。
そう言って約300万人が死んだのよ…。
私がもし天皇だとしたら、あの場面を思い出せば生きてはいられないだろうし、精神的にも異常をきたしていくんじゃないかな…。
(もっとも死ぬこともできず、狂うこともできなかったとしたならば、それはそれで地獄)

投降した日本兵の監視を命ぜられた米兵が、面倒だからと射殺してしまう場面。
監督はクリント・イーストウッドであるにせよ、アメリカ人。すごいと思った。
脚本の段階から俳優も含めて日本側スタッフが入ったそうだから、外国で造られた映画によく見られる「富士山・芸者」的な日本描写の不自然さはあまりなかったけど、でも、日本軍(内務班?)の陰湿さとかはやはり表現不足だったような気もする。硫黄島で、地図と黒板を使って作戦研究をしている分隊なんて、日本にあったのだろうか。あれは、『コンバット』の世界だよ。

************
140分あまりの上映が終った。
場面に流れる英字を見ながら、席を立つ人はしばらくいなかった。

この映画を見て「戦争はしてはいけないんだ」ということを感じてもらえればいいというのが、監督や主演の渡辺謙(本当の主役は別の一兵卒だと思うけど)の気持ちだそうだ。

高校生たちの「死ぬって怖いんだねー」という言葉が聞こえた。

戦友会の人達の感想を聞きたいなーと思った。
「親父に言わせれば、本物の戦争はまだこんなもんじゃないって言うだろうな」とお父。
そう、どんなに臨場感あふれる映像を造っても、それはまがいもの。
実際の砲弾が飛び交う場で感ずるものとは格段に違うだろう。
けれど、今の私たちは、その方法でしか戦争を知ることができないのだから、今回のこの映画は、「戦争の恐怖」と「戦争はしてはいけないもの」という気持ちを、一人でも多くの人が持ってくれれば成功と言えるんだろうな。

************
ただね…
「家族や国民を守るために闘う」は、沖縄も含めて、決して守るためになっていなかったということも、知らなければいけないと思う。
本当に「家族や国民を守る」ためであるのなら、1日も早い戦争集結を模索するのが本当であって、美辞麗句で誤魔化してはいけない。
実際は「出血持久戦」という時間かせぎ以外の何者でもないし、玉砕を否定して最後の最後まで戦えと命令した栗林中将も、そういう意味では生っ粋の日本軍人である。
そして「持久戦」が、中国残留孤児を生み、広島・長崎を作り出した一因であることを、私は絶対に忘れたくない。


さてさて、安倍さんの「美しい日本」。
「美しい」ってどういうことなのか…
日本の何が美しければいいのか…

************
折しも、長野県、特に長野市周辺では「栗林フィーバー」が起きている。
彼の生まれたのは長野市松代町、そう、あの地下壕のある町。
来月4日には『散るぞ悲しき』の作者・梯久美子さんが松代に講演にくる。





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最終更新日  2007年01月15日 13時55分43秒
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Re:映画『硫黄島からの手紙』(01/15)  
野鳥大好き  さん
ご覧になられたのですね、わたくし、まだですの。でも見に行けねばと思っています。

あ、良い日記のあとにごめんなさい。ええ、頭を下にして素早く降りて来て、シジュウカラみたいな+それよりプクコがみられたならば、それゴジュウカラです。
そして、ウソ、今年とても多いです。またマヒワという鳥と、レンジャク達もとても多いです。今日は50羽程を見ました。そちらに行くようにと伝えましたので、今年こそは、今年こそは!! (2007年01月15日 17時24分48秒)

Re[1]:映画『硫黄島からの手紙』(01/15)  
takanebiranji  さん
野鳥大好きさん
>ご覧になられたのですね、わたくし、まだですの。でも見に行けねばと思っています。

>あ、良い日記のあとにごめんなさい。ええ、頭を下にして素早く降りて来て、シジュウカラみたいな+それよりプクコがみられたならば、それゴジュウカラです。
>そして、ウソ、今年とても多いです。またマヒワという鳥と、レンジャク達もとても多いです。今日は50羽程を見ました。そちらに行くようにと伝えましたので、今年こそは、今年こそは!!
-----
伝言をありがとう。
もう少し、山の峰あたりを歩いてみればいいんですが。
近隣の友人たちにもお願いしたりして、レンジャクアンテナを高くしていますね。
そちらの寒さも厳しいでしょう。
風邪など召しませんように。
(2007年01月15日 17時43分21秒)

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