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夫婦の離婚は、時に子どもの心をも壊す！「ひぐらしのなく頃に・卒」より。

テーマ：アニメあれこれ(27307)

カテゴリ：アニメ

私は現在、冬季オリンピックには目もくれず、U-NEXTでアニメ 「ひぐらしのなく頃に・卒」 を視聴しています。

＝竜宮レナの悲劇（ひぐらしのなく頃に・卒・第１話）＝

　（注）この 「ひぐらしのなく頃に・卒」の第1話～第3話 は、 「ひぐらしのなく頃に・業」の第1話～第4話 とつながっています（表裏一体の関係）。

　「業」が、 前原圭一の視点から 「謎の殺人事件」を描いた話。
　「卒」が、 竜宮レナや北条沙都子の視点から 描いた話です。

　レナ（本名・竜宮礼奈）は 岐阜県・雛見沢村 の生まれですが、ずっと雛見沢村で生活してきたわけではありません。小学校に入学した頃に親の仕事の都合で 茨城県 に引っ越し、1982年（物語開始の1年前、中学1年の時）に雛見沢村に出戻るまで過ごしていました。彼女が小学生だった時代に 両親が離婚したのです。 原因は、 母の不倫 でした。

　ある日、レナは母親と一緒にファミレスで外食しました。レナは美味しそうにパフェを食べていました。

　母「ねぇ、礼奈ちゃんは、お母さんとお父さん、どっちが好き？」
　レナ「お母さん！だって、このパフェ、とっても美味しいもん！」
母「もしも、お母さんとお父さんが･･･別々のお家に住むことになったら･･･、礼奈は･･･どっちのお家に住みたい？」

　レナは母親の言ってることがまだ理解できない様子でした。小学校低学年だったら、意味が分からなくて当然だと思います。

　母「お母さんね、お父さんと別れて･･･、アキヒトおじさんと結婚しようと思うの」

　レナは「アキヒトおじさん」と面識がありました。レナは彼に対して「お菓子をくれる面白いおじさん」というイメージを持っていました。

　レナ「どうして？お父さんのことが嫌いになったの？」

　母親は首を横に振りましたが、レナは小学生ながら納得できませんでした。

レナ「お父さんが可哀想！そんなの、お父さんが可哀想だ！！お父さん、ずっとお母さんの仕事のためにって、いろんなこと我慢してくれてたのに！･･･そんなこと言うお母さん、大嫌い！！」

　ファミレスでこんな話を暴露されたら、周りから悪い意味で注目されてしまいますよね。

　母「もうね･･･遅いの」
　母親はこの時、 不倫相手との子どもを妊娠している という事実を伝えたのです。

　レナは茫然としたのでした。普通だったら「弟か妹ができる！」と大喜びのシーンなのですが、とても喜べる雰囲気ではありません。
　レナは両親の離婚で精神が錯乱し、自暴自棄になることもありました。 中学1年生の時、学校で仲の良かった男子生徒3人をバットで殴り、さらには学校中のガラスを叩き割って回る事件を起こし、謹慎処分を受けました。 自立神経失調症と診断され、神経科で投薬と医師によるカウンセリングを受けたこともあります。

　時代は1983年6月（レナ、中学2年生）に戻ります。レナは父と共に、生まれ故郷の雛見沢村に戻ってきました。父は、妻の不倫のショックのせいか、酒浸りのニート状態になってしまっていました。
　レナ「世の中には、優しくしてはいけない敵がいることを知った。私は、あの人を受け入れてはいけなかった。アキヒトおじさんは敵だった」
彼を拒絶していれば、家庭は壊れなかった。両親は離婚せずに済んだ。･･･少しでもアキヒトおじさんに心を許した自分のせいだ。と、罪悪感にとらわれたのです。

　レナは自宅の父の部屋を漁り、 父の郵便貯金の通帳をのぞき見しました。 雛見沢村みたいな山村の片田舎だったら、金融機関は郵便局しかないでしょうね。 父の郵貯の残高が、2カ月で200万円ほど減っているのです。

自分の家族をメチャクチャにする存在を、絶対に許せない･･･。
　これは両親の離婚に由来する、レナの行動原理と言っていいでしょう。

　レナは隣町の繁華街に出かけます。水商売の女性が大勢いる「夜の街」です。今風に言えば、 女子中学生が夜の新宿歌舞伎町だとか神戸の福原（兵庫区）界隈を出歩くという超やばい構図。 適当に入った喫茶店でレナが紅茶をすすっていると、とある水商売の女性の話し声が聞こえてきました。その女性（間宮リナ）こそ、父が客として来ているキャバクラの嬢だったのです。
　そしてレナは後日、ホームセンターで刃物やガムテープ、ブルーシートなどを購入し、話は最悪の方向へ進むのです･･･。

　様々な事情があれ、両親の離婚は時として子どもの心にも影響を与えます（大体は悪影響でしょうね）。 私はそれを学んで以来、どこかの夫婦に対して「離婚すればいいのに」という言葉を絶対に言えなくなりました。

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