サイプレス
基調となる落ち着いたウッディーな香りの中に、染みとおるようなスパイシーさを少しばかり含んでいます。
日本の檜(ヒノキ)の近縁種で、香りも近く、日本人にとっては「ヒノキ風呂」に似た香りと表現するのが一番判り易いかも知れません。
ゆったりとした気分にしてくれる香りで、サイプレスは多くの人が心地よいと感じるエッセンシャルオイル(精油)です。
心身を引き締めてくれるエッセンシャルオイル(精油)といわれています。
イライラしている時、怒りの感情が鎮まらない時、浮ついておしゃべりになり過ぎたり
集中力がなくなってしまっている時などにサイプレスの香りを嗅ぐと、心を落ち着かせ、安定させてくれます。
サイプレスは、身体が冷える寒い冬や、夏に冷房の効いた部屋で長時間過ごす人も優しくサポートしてくれる香りです。
ぬるめのお湯を入れたお風呂にサイプレスを3~5滴程落として良くかき混ぜて、ヒノキ調の優しい香りを感じながら、
時間をかけてゆっくりとお湯に浸かってください。女性の場合、クラリーセージをサイプレスと一緒に使うのもおすすめです。
その場合、各2滴づつを目安にブレンドしてください。
さらにオレンジスイートかレモンを1滴加えると、より良い効果が期待できると同時に、とても心地よい香りのバスタイムになります。
消臭効果に優れたエッセンシャルオイル(精油)は数多くありますが、サイプレスは汗の臭いに対して最も便利な精油です。
香りそのものによるデオドラント作用に加え、身体を引き締めてくれるため、スプレーやアロマバスでの使用は大変おすすめです。
ラベンダーとブレンドして、足浴に使えば、気分をゆったりとほぐしてくれる上に、足の臭い対策にもなります。
その他、アロマテラピーでは、喉や肺などの呼吸器官をサポートする精油としてもよく使用されます。
また、グレープフルーツやジュニパー・ベリーなどと並んで、気になる脚のマッサージにも良く使される精油です。
サイプレスは、古代文化や宗教と非常に深く関わってきた木です。
地中海に浮かぶキプロス(Cypress)島は、この木が崇拝されていた島として命名されました。
古代エジプト、ギリシア、ローマでも、サイプレスは神々や死と密接な関係がある神聖な木として扱われていました
。地中海地方の墓地の周りには、サイプレスの木が植えられているところがたくさんあります。
学名の「sempervirens」は「永遠に生きる」という意味です。
腐敗しにくい性質ももっており、建材としても非常に幅広く利用されてきた植物です。
エジプトのアレキサンダー大王の艦隊はサイプレスで作られていました。
ローマでは、娘が誕生したときに父親がサイプレスの木を植えるという習慣がありました。
子供が成長して結婚する際に切り出し、様々なものに加工して嫁入り道具として使用したそうです。
古代ギリシャでは、身体の呼吸器系のためにサイプレスの葉枝を燻した煙を使用していた記録が残っています。
アラビアでも、サイプレスの森の中に肺病患者を長期間住まわせて療養させたと言われています。
ごく最近の研究で、樹木系のほとんど全てのエッセンシャルオイル(精油)に、
シックハウスの原因となるホルムアルデヒドを分解する高い作用があることが明らかになっています。
中でも、サイプレスを含むヒノキ科の精油が最も高い効果を示したとのことです。
エッセンシャルオイルを建材に混ぜて、シックハウスを予防する研究が始められています。
サイプレスのエッセンシャルオイル(精油)は、アフターシェーブローションやコロンなど、
主に男性用化粧品の原料としても使われています。
レモン
誰からも愛されるお馴染みのこの香りには、気分を明るくリフレッシュし、
意識をはっきりさせて、集中力、記憶力を強化する働きがあります。
レモンは、勉強部屋や仕事場の香りとして、特におすすめのエッセンシャルオイル(精油)です。
ある実験では、レモンの香りを室内に漂わせただけで、仕事のミス発生率が半分にまで低下するという結果がでました。
勉強に集中したい受験生の方や、大事な仕事に取り組みたいときには、アロマランプでお部屋に香らせてみてください。
この目的で使用する場合は、ローズマリーとブレンドすると特に効果的です。
レモンの香りには心を刺激して、積極性を高めてくれる働きもあります。
社交性を要求されるパーティーなどが苦手という方は、ティッシュやハンカチを使って芳香浴するのもおすすめです。
また、レモンは、猛暑が続く夏や、お酒を飲み過ぎたとき、食欲が出ないときなどにも、
爽やかな香りで気分をすっきりさせてくれます。芳香浴のほか、アロマバスでの使用もおすすめです。
レモンには優れた抗菌作用があり、フレッシュな香りには心地よいデオドラント効果もあることから、
お部屋の空気を清潔で爽やかにしたい場合にも便利に使えるエッセンシャルオイル(精油)です。
アロマランプで香らせたり、水(この場合は水道水でOKです)を入れた霧吹きに2、3滴落としてよく振ってから、室内にスプレーしてください。
特に風邪のはやる時期には、香りの相性も良いティートゥリーやユーカリ、タイム・ホワイトとブレンドすると、
清潔感ある空気にお部屋を変えてくれます。
キャリアオイルでのマッサージにも使われるエッセンシャルオイル(精油)ですが、光毒性があるため、肌に使用後は日光に当たらないようにしてください。
レモンは、抗菌特性を持つことから、食用以外にも様々な用途に古くから利用されてきた果実です。
古代エジプト人は、肉や魚の腐敗防止用に、レモンを使用していたと言われています。
近代アロマテラピー発展の礎を作ったフランス人医師、ジャン・パルネ博士は、
気化したレモンのエッセンシャルオイル(精油)が空気中の菌に対して及ぼす作用について詳しく研究し、著書の中で述べています。
15世紀のドイツでは、レモンは葬儀に欠かせないものでした。
弔問客は参列の際にレモンを身につけ、棺桶にもレモンの実が入れられていたそうです。
この習慣の目的は定かではありませんが、死体の臭いを消したり、清めたりするためだったと考えられています。
レモンの名前は、柑橘系の果実を意味するアラビア語の「ライムン」とペルシア語の「リムン」に由来すると言われています。
中世時代の十字軍遠征後、イタリアを中心にヨーロッパでも栽培が盛んになりました。
レモンのエッセンシャルオイル(精油)は、香水を始め様々な製品の香り付けに使われていますが、
「レモンの香り」と謳っている製品の多くは、本物のレモン油ではなく、より安価な「シトラール」という成分を香料として使用しています。
(但し、1%以下に希釈して用いる限り、それほど危険性はありません。)
酸化が早いので、開封後はキャップをきっちり締めて湿気の少ない冷暗所に保存し、半年以内に使いきってください。
肌に対してはやや刺激があるため、敏感肌の人は注意して使用してください。
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