わんにゃんに危険な食べ物・植物他 0
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一日中 台風のニュースに振り回されました。皆様の被害が無い様に祈っています。 羽生選手も見事だが矢張り高橋大輔のスケーティングが観たい・・ そう思っていて富山でのアイスショーをTVで観ました。大人の演技でした。連盟もメディアも隠したい不都合な真実グランプリシリーズの無意味さhttp://plaza.rakuten.co.jp/mizumizu4329/diary/201410130000/GPシリーズ等もはや熱心に見ているのは日本のファン位ではないだろうか? 莫大な放映権料を払うから 日本人選手には是非とも活躍して貰わなければならない。視聴率が欲しいからTV局はこれでもかという位盛り上げる。GPシリーズで若手の日本人がいい点を貰っても他の有力日本人選手と一緒に出場するワールドや五輪になると あ~ら不思議 点が伸びない。急に回転不足が増えたり 演技構成点が伸びなかったり。かつての織田選手 小塚選手 最近では村上佳菜子選手。みんな同じパターンではないか。しかも何年も同じ事を繰り返している。例外は「ISU指定強化選手」に入れる極僅かな選手のみ。しかも それは純粋な選手個人の才能だけではなくコーチの名前や大きな大会の開催地によって決まる。このつまらない出来レースに付き合わされるファンも大概アホらしくなっている筈だ。キム選手はソチ五輪に向けてGPシリーズに背を向け年間の試合を極力絞る作戦で来た。彼女は数年かけて自分にあった試合数を計っていた感がある。流石にワールド1回では調整がうまくいかなかったと見るや 国際大会への出場をほんの少し増やした。五輪直前のGPシリーズを欠場したのは表向きは怪我の為だが あの程度の怪我だったら日本選手なら出場を強要されそれがまた美談のサイドストーリーになっていただろう(そして、肝心の五輪を最悪のコンディションで闘うハメになるというオチ)。ソチ前のチャン選手は「フィギュアの選手組合ができたら入りたいよ。ISUは僕らでいったい幾ら儲けてるの?」等とブーたれながらも ちゃんとシーズン通して試合に参戦し その結果 日本選手同様 本来の彼には程遠いボロボロの出来でほぼ手にしていた金メダルを逃した。あれ程迄にチャン選手が心理的に追い詰められたのは是までミスをしても勝たせてくれていたジャッジが急に羽生選手の「肩」を持ち始めたからだろう。チャン選手というのは 非常にクレバーな人だし又 如何にも中国人らしい率直さももっている。自分の状態や他の選手に対する評価を自分の言葉で明確に語る。GPファイナルで羽生選手に負けた時に彼の自信の崩壊が始まった。おそらく あの敗北はチャン選手にとって予想外で本音を言えば受け入れがたいものだったのかもしれない。五輪前のインタビューでチャン選手は羽生結弦はいつも自分の肩に重くのしかかる「悪魔のような存在」だと述べている(多くの日本人にとっては天使にしか見えないと思うが・笑)。散々ミスをしても勝ってきた彼が五輪を目の前にして「自分が完璧な演技をしても負けるかもしれない」選手に遭ってしまったのだ。あの羽生選手のトンデモなジャンプ構成。もしジャンプだけの選手だけなら演技構成点で差をつけられるから勝てる。だが羽生選手に対してはジャッジは演技構成点も高く出す様になってきた。カナダのチャン選手にとっては「敵地」と言っていいロシア。そこで勝つ為には曖昧な「表現力」だとか「スケーティングスキル」だけでは無理。誰にも文句を言わせない様な高難度のジャンプを跳ばなければ。チャン選手はそれを判っていた。だから4回転をショートにも入れフリーでは2回跳ぶという文句なしのジャンプ構成を組み かつ(ここが彼の偉大な部分だが)ジャンプの完成度もこれ以上ないという位 高めてきた。実際 ソチのチャン選手のフリー冒頭の4回転+3回転は高さ・幅共に異次元の素晴らしさ。五輪史上もっとも素晴らしい連続ジャンプとさえ言えるかもしれない。王者にふさわしい高難度連続ジャンプを決めながら次の一寸した躓きが どんどん連鎖していった。それでも「あと数年は世界トップクラスでいられるだろうと思う」と自ら語るチャン選手。今シーズン彼がGPシリーズを欠場するのは正しい選択だ。もう実績は十分にあり かつベテランの域に達して 怪我が心配な彼が「過酷なサバイバルレース」等に乗っかる必要はないのだ。先のオープンフィギュアを見ると4回転ジャンプこそ1回に抑えたが 彼の高い「滑りの技巧」を最大限生かすプログラムを作ってきている。ピタッと止まって体をひねりながらポーズを入れ そのあと滑り出して もうすぐにスピードに乗っている。スピードを全く落とさず安定した滑りのまま体を上下に大きく使う。あんな事ができるのは世界広しと言えどもチャン選手位だろう。演技構成点も高く出たから益々彼にとってGPシリーズ等 最早無用の長物だろう。キム選手同様ワールドには出てきてタイトルを目指すだろう。日本ではGPファイナルのタイトルを殊更喧伝しているが矢張りフィギュアスケーターにとって大事なのは五輪の金メダル。次はワールドのタイトルなのだ。五輪のタイトルは確かに商業的な利益を選手にもたらすが五輪はあくまで4年に1度。選手生命の短いフィギュアスケートでは運も多分に作用する。長い目で見ると五輪の金メダルよりワールドのタイトルを積み重ねた選手の方が尊敬されるという傾向も出てきている。カナダのカート・ブラウニングや米国のM・クワンは どちらも五輪では勝てなかったが未だに母国では破格の扱いだ。若い選手が世界に名を売る為にはGPシリーズには出る必要がある。だが一旦評価が定まったら大した意味はなくなる。フィギュアスケートでは20歳を超えてきたら もう若手ではなくなるし体力的にもシーズンとおしてフルに闘うのはきつくなってくる。そういう選手にはGPシリーズは負担なのだ。高橋選手が肝心な時に怪我をしてしまったのも年齢のわりにはハードな試合数をこなしてきたせいもあるだろう。彼ほどの選手なら別にGPシリーズでアピールしなくてもジャッジは高い演技構成点を出してくれる。実際 五輪での高橋選手の演技構成点は あのジャンプの出来にしては破格だった。ショートの点は「4回転ジャンプやめたら銅メダルは君のものだよ」と言わんばかり。勿論 高橋選手はあくまで自力で金メダルを獲るジャンプ構成で来る事は判って居たが。理想を言えば彼こそキム・ヨナ選手の様に試合数をできる限り制限しながら大舞台だけに照準を定めて調整させるべき選手だった。だが そんな事をしたら選手層の厚い日本では「高橋だけ特別扱いか」等と言われてしまう。高橋選手に出て貰わなければ視聴率は取れないしチケットも売れない。日本では五輪切符を得る為のGPシリーズの重みは他国とは比較にならないから選手は息つく暇もない。そして 五輪では皆 力尽きている。-----------------日本スケート連盟副理事に荒川静香さんが就任・だけど橋本聖子は留任是では 荒川静香さんの発言を潰す為の人事かと勘繰る。橋本氏は退任すべし!
October 13, 2014
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羽生選手の金メダルが覆い隠す日本フィギュアのソチ五輪完全敗北の現実 http://plaza.rakuten.co.jp/mizumizu4329/diary/201410120000/浅田選手が団体戦のトリプルアクセルで転倒し「あの子は肝心なときに必ず転ぶ」等と言わずもがなの一言を言ってバッシングを浴びた森元首相だが流石に一国の総理に迄上り詰めた政治家だけあって「日本が戦略を誤った」という見方は非常に的を射ている。政治家の「失言」ばかりをことさら取り上げ そこばかり報道するのはマスコミの常套手段だが それにうかうかと乗せられヒステリックに攻撃する大衆も 少し冷静になるべきだ。http://www.xanthous.jp/2014/02/21/mori-yoshirou-slip-of-the-tongue-problem/「発言の本意が伝わってないな。私が言いたかったのは女子フィギュアが戦略を間違えたという事。浅田選手は団体戦に出る必要はなかった。勝ち目が薄い中 浅田選手が 3 回転半を跳べばメダルに手が届くかもしれない。そんな淡い期待があったのだろうが 結果は転んだ。ミスは選手のトラウマになる。実際( 個人 SP で )また転んだ 」「 彼女が可哀想だ。団体戦の為 開会式からずっと現地に入らされ調整が難しかった。キム・ヨナみたいに本番直前に現地に入ればよかったんだ 」---------------------「政治」の世界を泳いできた森氏はフィギュアスケートに関しては無知かもしれないが団体戦から個人戦迄の流れを見て その背景にある「政治的な思惑と駆け引き」そこでの日本の「敗北」にある程度気付いている。連盟のメンツも考えれば立場上 総てを率直には語らないだろうが。 団体戦のメダル等 余程の事がない限り日本には来ない。淡い期待をもって浅田選手を出したのは間違い。その必要はなかった。そこは森氏の言う通りだ。浅田選手だけはなない。足の状態が悪かったという鈴木選手共々女子シングルは「共倒れ」に終わった感があった。全日本で鈴木選手を浅田選手の上に置いた日本スケート連盟。「浅田真央が3アクセルで自爆したら鈴木選手を台にのせてね お願い。銅でもいいよ メダル欲しいのぉ~」という思惑がアリアリだったが団体戦でもう鈴選手は回転不足を容赦なくダウングレードされボロボロ。団体戦で鈴木選手の点数が表示された時の長沼コーチの呆然とした表情が忘れられない。採点傾向をまだ知らない状態で「もしかしたら回転不足を取られたかも・・」と解説してしまった八木沼氏もUL判定が3つに加えて 3ループはULどころかダウングレード判定という結果をみて「厳しいですねぇ」とできるだけ明るく言うしかなかった。Mizumizuも何年も前から「団体戦など無意味。特に日本にとっては百害あって一利なし」と言ってきた。いくら五輪に向けた団体戦をいつもいつも日本で開催しようが そこでまずまずの順位を貰おうがISU会長が日本に来て わざわざ団体戦の意義を安倍首相に説明しようが はたまた安倍総理がソチの団体戦の会場に足を運ぼうがペアやダンスにも厚い層をもつロシア アメリカ カナダの間に入れる可能性は殆ど無い。日本は散々キャッシュディスペンサーがわりにされてきただけだ。空前のフィギュアスケートブームを背景にISUにたんまり上納したからといって その見返りがあると思ったら大きな間違いだ。欧米人というのは そんなお人よしではない。日本だって高いチケットをバンバン売って儲けた人間がいるだろう。ソチ団体戦ではISUの意向に沿う形で そして「もしかしたらメダルが貰えるかも」という ありもしない期待をかけて日本はシングルのエースを次々投入。キム・ヨナ選手が冷静に「(自分には)団体戦がなくてよかった」と述べた通りの個人戦の結果となった。それは点数という結果というより日本選手の演技の出来という結果に出た。金メダルの羽生選手ですらフリーの演技は本来の出来ではなかった。チャン選手が より本来の出来から程遠かったから勝てたという側面もある。団体戦がプラスに作用したかもしれないのはシーズン最初に調子が悪かった(従って試合数が少なくてすんだ)コストナー選手位だろう。体力のある男子選手ですらシングルのフリー迄もたなかった感がある。それはP・チャン選手にも言える事だがカナダはちゃんと団体戦のメダルを持ち帰った。団体戦で日本側が貰えたのはTVの視聴率位だろうか。団体戦でいかに選手が消耗するか。そして そこでミスした場合 そのマイナスイメージを短期間で払拭するのがいかに難しいか。そんな判り切った事実から日本のメディアは全力で目を背けてきた。日本スケート連盟も同様だ。連盟の御用達ライターは羽生選手のインタビューを引き合いに出して団体戦の意義を強調した。だが羽生選手がよかったのはシーズン通して安定していたショートだけでフリーではフリップで失敗という信じられないミス。元々試合で確率の悪かった4サルコウは やっぱり転倒。それでも羽生選手が勝ったのは4トゥループの確率と精度に加えて3アクセルの圧倒的な安定度がモノをいったと思う。チャン選手は逆に元来苦手なアクセルジャンプが上手く決まらなかった。金と銀を分けたのは4回転ジャンプではなく3アクセルの完成度だったとMizumizuは見ている。それにしてもチャン選手の滑りの巧さは金メダルを直接争ったのが羽生選手だった事もあって殊更 際立って見えた。これが調子の良い時の高橋選手だったら それ程感じなかったかもしれないが フリー後半 顔に疲労と落胆の色が濃くなりながらもチャン選手のスケートはやはり伸びていて「よく滑っている」という感想が一番ピッタリきた。羽生選手とのスケーティングスキルの差は明確かつ圧倒的だと思ったがフリーで演技審判が出してきたSS(スケートの技術)の点はチャン選手が9.39で羽生選手が9.07と吃驚する位 差が小さい。ここでもジャッジは 五輪王者を争う2人に「順位はつけるが差はつけない」という原則で来たのだ。演技構成点全体もチャン選手が92.70、羽生選手が90.98で1.72点差。この位いの差なら十分「勝負させて貰える」。これが10点差とかふざけた点差に広がったらタラソワじゃないが誰も勝負させて貰えなくなってしまう。http://www.isuresults.com/results/owg2014/owg14_Men_FS_Scores.pdf今の採点システムは一見 1つ1つの点の積み重ねの結果に見えるが(実際 その通りではあるが)ことに演技構成点で大切なのは ある選手とある選手にどの位点差をつけるかなのだ。解説の本田氏が団体戦のプルシェンコの最初の演技の時に「これが基準になる。これでどういう点が出てくるか判る」と言っていたのも つまりはそういう事。絶対評価なのだから有力選手の点が「基準になる」というのは おかしな話なのだが実際の所 基準となる選手を決めそこからどの位 点差をつけて評価するかといった「手続き」が事実上出来上がっているという事だ。「色白は七難隠す」じゃないが羽生選手の金メダルという偉業と彼のルックスやスタイルのよさ カリスマ性・スター性が オリンピックでの日本スケート連盟の数々の「戦略の失敗」を覆い隠している。そして羽生選手の金メダル1つに終わったフィギュアの総括として連盟は団体戦が個人戦の前にあった事が選手の負担になった 今後は各国と連携して開催時期を検討していく等と言い出した。初めっから見えていた事です! Mizumizuの様な素人さえ何年も前から指摘している。五輪の団体戦導入に日本を絡めてくるISUのやり方のいやらしさ。ほぼありえないメダルを餌にされ うかうかと乗っかる方が頭が悪いのだ。団体戦で女子のエースを温存して女子金メダルを獲得したロシアとエースと消耗させて女子のメダルを逃した日本。これほど層の厚いシングル女子にメダル無しというのは もうそれだけで日本スケート連盟の全面敗北と言っていいのではないか。言うまでもなく選手は全員 五輪にかけてきている。五輪で最高の演技をするために。だが日本選手の中で一人でも「シーズン最高」の演技を披露できた者がいただろうか? そこが大きな問題だ。何かというと「オリンピックの魔物」だとか「メンタルの弱さ」等と言うが五輪でシーズン最高の演技を披露したソトニコワ選手(団体戦の)リプニツカヤ選手 コストナー選手 キム選手 テン選手といったメダリストと比べた時 日本人選手の出来の悪さは際立っている。日本人選手の試合数の多さが まずは一番の原因だろう。キム選手の演技を見てアナウンサーが「シーズン3試合目でこの演技」等と言っていたが3試合目だからこそ いい演技ができたんです!羽生選手 高橋選手 チャン選手がシーズンでもっともよい試合をしたのは何番目の試合だっただろうか? それを分析すれば おのずとその選手に合った年間の試合数は分かるというものだ。ベテランになってくればくるほど試合数は制御したほうがいい。コストナー選手やキム選手を見れば明らかだ。 <続く>本日は手抜きで御免ね
October 12, 2014
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皆々様 御無事でしたか?台風・くれぐれも御注意下さい。Mizumizuさんの「つづき」掲載されましたので貼ります。ソチ五輪フイギュアスケート其の二ビジョンを示すロシア人、右顧左眄する日本人 http://plaza.rakuten.co.jp/mizumizu4329/diary/201408090000/自らの信念・あるいは価値観と言ってもいい・を提示しそれにそった流れを作る。バンクーバー後にロシアのスケート連盟とスケート界の大物がやったのはそれなのだ。「自らのもつフィギュアスケートのビジョン」を示し競技をそちらに誘導する為には時にはシステムやジャッジの批判も恐れない。2012年のニースでの世界選手権のあと タラソワは1位チャン2位高橋 3位羽生 4位ジュベールという男子シングルの結果とジャッジングについて彼女らしい率直な言葉で批判を展開した。それを要約すれば以下のようになる。---チャン選手についてはカナダ陣営が発揮する強大すぎる影響力によってチェンと同様の天賦の才をもつ選手が彼と対等に戦うチャンスを奪われている。羽生選手とジュベール選手の順位は入れ替わってもよかった。これは日本スケート連盟の優位性によるもの。ジュベール選手側に立つ審判がいなかった。----By タラソワこの時タラソワは高橋選手を絶賛しジュベール選手の肩をもった。どちらもタラソワと縁のある選手だ。タラソワに限らず欧米の振付師やコーチは必ず自分の「クライアント」の選手の長所を最大限 自分なりの流麗な表現で宣伝してくれる。それは別に不公正な態度ではない。自分が優れていると「客観的に」判断しているからこそ彼らとの仕事を引き受けるのだし彼らの持つ良い部分を世の中にアピールするのは当然の事だ。翻って日本人は? 例えば宮本賢二の高橋大輔評等はこうした海外の一流人に匹敵する情熱と華麗な修辞がある。だがベテランのコーチから自分の指導する選手に関する積極的なアピールが言葉で語られる事は殆ど無い。むしろ直すべき点や改善しなければいけない部分を前面に出す場合の方が多い。或いは「海外の先生」や「ジャッジ」の評価を語る事はあっても自分が自分の生徒の素晴らしさを自信をもって話す人がいないのだ。或いは其れはポリシーの様なものかもしれない。日本人が伝統的に良しとしてきた謙虚さと道を究める精神。他人からの評価はその先におのずと ついてくるという信念。だが残念ながら世の中というものは一流人程の審美眼を持たないものなのだ。どこがどう優れているのが説明してあげなければ判らない。黙っていれば批判はされないが主張しなければ顧みられる事もない。これが善し悪しは別にして世界のスタンダードだと言えるだろう。コーサー・コーチがどれほど巧みにK・ヨナのスケート技術を宣伝したか そしてどれほど説得力をもって 羽生結弦のプログラムの周到さを話したか想起してほしい。選手のもつ強みを最大限生かすコーチとしての努力と並行してオーサーは見事なスポークスマンぶりも発揮している。勢いがあった頃のモロゾフもそうだった。日本人コーチの求道精神は敬服すべきものがあるが欧米の一流コーチの様にクレバーな「言葉」で世の中の見方を誘導していく努力も これからは必要だろう。タラソワが「常勝チャン」の採点についてカナダのスケート連盟の政治的なプレゼンスに言及するのも 当然こうしたスケート界における一種の「世論」誘導の一環だと言える。タラソワはチャンのスケート技術やジャンプの進化をきちんと評価している。別にチャンに偏見があって採点を非難しているのではない。タラソワは羽生結弦に対しても早くから「彼はまさに天才。どうやったらあれ程の才能を与えられるのか 彼の母親に聞いてみたいほど」と彼女独特の表現で称賛していた。タラソワがソチ五輪の男子シングル終了後に「率直に言って誰も金メダルに値しない。あれほど転ぶチャンピオンは見た事がない」と言ったからと言って早速叩いた人がいるが其れが彼女のゆるぎない価値観なのだ。羽生選手自身 自分の中の五輪は「ヤグティン対プルシェンコ」だと言っている様に難度の高いジャンプを入れながらグラリともしないクリーンなプログラムを五輪という舞台で披露してこそ名実ともに五輪チャンピオンにふさわしい。ヤグティンを指導したタラソワの抱く五輪王者の姿は同時に羽生選手の価値観でもあるだろう。羽生選手の五輪後の発言がそれを裏付けている。例えばこの4年間を羽生選手が大きなケガなく過ごす事ができ(それは彼のスケジュールやジャンプの難度を見ると確率としては余りに低いと懸念せざるを得ない)これまでの男子ジャンプの常識を覆すような高難度プログラムをクリーンに滑りきりその時にタラソワがまだ発言できる立場にいれば彼女は彼女にしかできない修辞で羽生結弦を絶賛するだろう。氷上の皇帝 20世紀で最も傑出したスケーターと呼ぶにふさわしいプルシェンコというレジェンドを跳べるジャンプの難度だけでなく名実共に上回る選手が出るとしたら今一番それに近い位置に居るのは間違いなく羽生結弦だ。率直に言えばMizumizuはスケーターとしては羽生結弦より高橋大輔の才能を評価しているし高橋大輔の舞踏表現により深く魅了される。プルシェンコとヤグディンが競っていた時代は明確にヤグディン派だった。だがフィギュアスケートがスポーツである以上 競技者としての成績は 個人的な評価や好みとは別に出てくる。かつてミーシンは「プルシェンコとヤグディンはどちらもダイヤモンド・だがプルシェンコの方が大きなダイヤモンドだろう」と言ったが今回のソチの団体戦金メダルでプルシェンコは又もそれを証明した。そしてそのプルシェンコの五輪出場の為にミーシンもあらゆる手を尽くした。アマチュア資格復活までの青写真を描いたのも彼だしプルシェンコをバッシングする国内メディアに対して「彼は誰も行かない道を行こうとしている。悪意ではなく拍手をもって見送ってほしい」と彼らしい詩的な言葉でクギを刺した事もある。こんな風に印象的な修辞で自ら選手の盾になろうとする発言を日本人コーチがする事は殆ど無い。ジャッジの採点を肯定的に説明したり擁護したりする発言なら多い気がするが。コーチが肯定すべきはジャッジの採点行動だろうか? 勿論 尊重する必要はあるだろう。だが自分の価値観もそれ以上に尊重すべきではないだろうか? 様々な国の人間が集まる場では様々な価値観がぶつかり合って当然なのだ。日本のスケート連盟の得意技はといえば右顧左眄だ。ジャンプの回転不足がアホみたいな減点になっても批判する訳でもない(批判したのは日本人選手のついたロシア人コーチだけ)ところがルールが変わって減点が緩和されたら 今度は「(回転不足が転倒よりも大きな減点になるのは)以前から変だとは思っていた」等と言って自分達の手柄とばかりに説明してみせる。日本のスケート競技関係者がロシア人の様に自分達の持つ「フィギュアスケートのビジョン」を内外に明確に提示した事があっただろうか?ビジョンを持つと言うのは女子ショートに(事実上 日本の浅田選手しか試合に入れる事のできない)3アクセルを入れる様働きかける事ではない。そんな露骨なルール改正を提案しては公平性に疑念を抱かれるだけだ。そうではなくて あくまでフィギュア全体にとって何が必要なのかフィギュアスケート競技とはどうあるべきで どういう方向に行くべきなのかについて理論武装をした上で自国の選手が不利益を被らない そして出来れば強みを生かす事のできるルールを考える事が肝要なのだ。それは何も採点の公正性を希求する事と矛盾はしない。ロシアは自らのビジョンに適う方向に採点傾向誘導し 現行ルールに基づいて高得点を出せるよう選手強化をした。男子シングルでは必ずしもうまく行かなかったが女子では見事に若い選手の才能が開花した。ロシアから吹いた風に男子シングルで乗ったのは 日本の「ティーン・センセーション」羽生結弦だったが この喜ばしい結果には不世出とも言っていい羽生選手のジャンプの才能に加え自分達の「敵対勢力」である北米カナダに男子金メダルをやりたくないというロシアの隠れた意思や羽生選手に金メダルが行けばカナダの英雄オーサーの顔も立ち 今やフィギュア大国となったISUの金ヅル日本の悲願も叶えてあげられるという各国の政治的な思惑もあったかもしれない。ジョニー・ウィアーの弁を借りる迄もなくフィギュアは特にオリンピックでは常に非常に政治的なスポーツなのだ。 高橋選手のアクシデントはファンだけでなくフィギュア界全体にとっても余りに不幸な出来事だったが あれで日本が金メダル候補を1人に絞れたという事情もあるかもしれない。実際 高橋選手不在のGPファイナルでチャンから羽生へ流れが目に見えて変わり それが転倒王者・・・じゃなかった「絶対王者」のチャン選手の焦りと不安を招いた。 <続く>
August 10, 2014
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尊敬するMIzumizuさんのソチ五輪についてのエントリーがありました。彼女のブログは一日16万アクセスもあるフィギュアに詳しい人。ただフォントが小さい為 此処では12サイズでお読み下さい。暫し胸糞悪い朝日の事は忘れ・・(本日3本目の日記です)ソチの隠れたキーパソン、Alexander Lakernik氏http://plaza.rakuten.co.jp/mizumizu4329/diary/201408080000/バンクーバーとソチのフィギュアスケート競技のシングルで何が一番変わったか?それは言うまでもなくメダルを争うトップスケーター達のジャンプの難度だ。男子シングルでライザチェクが4回転なしで金メダルを獲得した夜 ジャンプの難度向上に心血を注いできた過去の名選手からは批判の声が上がった。ジャンプがまるでボイタノ時代まで逆戻りしてしまった様な状況にカナダのストイコは「フィギュアスケートが死んだ夜」とまで言っている。銀メダルに終わったプルシェンコは「4回転を跳ばなければそれはもはや男子ではない」として 採点システムと審判に対する批判を繰り広げた。日本人のスケート関係者は概ね こうした声には冷淡でプルシェンコの批判を負け犬の遠吠え扱い。出てきたプロトコルを後付で説明し システムと審判を擁護しただけに終わっていた。Mizumizuの記憶の範囲で採点システム或いはジャッジングの傾向に異議らしきものを唱えたのは本田武史だけだったと思う(「個人的な意見」としながらも女子のトリプルアクセルはもっと評価されるべきだと思うと述べていた)。ほんの僅かな回転不足が転倒より多くの場合 転倒以上の減点になる。今から考えれば信じられない様なルールがまかり通ったのがバンクーバーだ。Mizumizuの目には日本人女子に2度連続で金メダルが行かないよう(そうなれば 当然ながら浅田選手に匹敵する力をもち カナダの[英雄]であるコーチが付き 国きっての有名企業がスポンサーとしてバックアップしているキム・ヨナが金メダルになる)に 男子はこれまで五輪金がないカナダに金メダルが行く様に(勿論 行き先は当時4回転がなかったP・チャンの筈だった)に数年がかりでお膳立てをしている様に見えた。バンクーバーでのフィギュア大国ロシアの凋落ぶりは目を覆うばかりだった。総てのカテゴリーで金メダルなし。ロシアスケート連盟の金銭にまつわる腐敗等も取り沙汰され(その急先鋒は矢張りプルシェンコだったが)次の自国開催のオリンピック迄に建て直せるのか誰もが懐疑的だったが結果としてロシアは「国の威信をかけても金メダルを獲る」と宣言したチーム戦で優勝し前回メダルなしに終わったペアで金銀を獲得し(この時 金メダルを「奪還した」とボロソジャル選手が語ったのが印象的だった)アイスダンスでも銅を確保した。そしてジャンプが採点のカギを握るシングル競技。その行方を「予言」した非常に重要なインタビューが2011年6月にThe Voice of Russiaに掲載されている。http://voiceofrussia.com/2011/06/20/52120950/プルシェンコのアマチュア資格復活についての記事だがここでインタビューに答えているのがAlexander Lakernik氏。ロシアスケート連盟の副会長(当時)ISU委員 そして大いに尊敬されているジャッジだ。ここで彼は個人的な意見としながらもソチ・オリンピックの男子シングルで起こるであろう事を「予言」している。ルール改正により「回転不足が 以前そうであった様には罰せられない(underrotation is not punished so much now as it was before)」様になった事が助けとなって「以前より4回転を入れるリスクを取る事に敬意が払われている(the risk in forming the quads is now respected more than it was before)」これはバンクーバーの翌年 多くの男子選手が4回転に挑んできた2011年の世界選手権の結果を踏まえての発言だ。ここでLakernik氏は ソチではバンクーバーの様な状況にはならず 多くのスケーターが4回転を1度 何人かは2度入れ4回転なしで金メダルを獲れるとは考えられないと述べている。If you look at this year Worlds, and look at how many quads there were, at least in free skating, it is already a lot, and by Sochi there will be many, many skaters with one quad, and in my opinion there will be some, maybe several skaters with two quads, that is the problem. Yes, correct, Lysacek was the first without even trying the quad,because he tried it before, but the year of the Olympics they decided not to risk. In my opinion, the situation will not be like this in Sochi, because by that time there will be many quads, and I don’t think somebody can win without a quad.難度の高いジャンプを入れる事が勝敗のカギを握るソチではまさにその通りになった。優勝した羽生選手はフリーにサルコウとトゥループの2種の4回転を入れ銀メダルのチャン選手は4回転トゥループを2度入れてきた。転倒がありながらも羽生選手が逃げ切って金メダルを獲れたのは2種類の4回転に加えて2度のトリプルアクセルを後半に組む等「超絶難度」とも言えるジャンプをフリーに組んでその多くを回りきったからだ。女子でも この傾向は顕著だった。メダルを争う女子選手は殆どが3回転-3回転を入れてきた。女子選手の多くが3-3を「跳ばなくなってしまった」バンクーバーとは雲泥の差だ。この様なジャンプ重視の競技になるよう流れを作ったのは明らかにロシアなのだ。それはロシアのフィギュア(特にシングル競技)に対する信念と言ってもいい。「フィギュアスケートは進歩して行くものだから(プルシェンコ)」「これはスポーツ。より難しい事を成した選手が勝つ者だ(タラソワ)」「演技・構成点は技術点とのバランスを取るべきだ(ミーシン)」。いずれもバンクーバー五輪由来(苦笑)の 主観に大きく左右される演技・構成点で勝敗が決まる流れを批判するものだ。そして個人的意見としながらも「ソチではバンクーバーの様な状況にはならない」と 何年も前に発言したロシアスケート連盟の重鎮。そのAlexander Lakernik氏はソチで女子Sのテクニカルコントローラーを務めた。http://www.isuresults.com/results/owg2014/SEG004OF.HTM女子フリー終了後アメリカのTV局でクワンがジャッジの構成員の人間関係に疑惑があるという声もある様だが・・・という司会者の質問を受けてソトニコワ選手とキム選手のジャンプ構成の難度の違いを挙げ「現行システム下ではソトニコワの勝利」と言い切ったが その流れを作った大物がジャッジ席にいたのだ。キム選手の演技の[芸術性や円熟味]が例えソトニコワ選手より上だったとしても其れだけでは勝てない。バンクーバーの時はWアクセルを3回跳べば3ループ並みの点になったかもしれないがWアクセルの基礎点は下がり回数は制限された。3ループを回避したら連続ジャンプのセカンドに3トゥループを2度入れる事はできなくなったのだ。キム選手のジャンプの強みはセカンドの3トゥループにあった。ダイナミックな3-3に加えて難しい入り方でWアクセル+3トゥループを軽々と決める。しかもプログラム後半に。3ループを回避した事でルール上キム選手は3-3と並ぶ彼女の強みをプログラムに入れる事ができなかった。一方のソトニコワ選手は前半の3-3に加え後半にWアクセル+3トゥループを入れ しかもセカンドのトリプルを目の覚める様な鮮やかさで回りきって降りてきた。彼女が五輪女王になったのはMizumizuには当然の事だったしクワンや田村氏の解説も同様だ。そして差のつかなかった演技・構成点。ここにMizumizuは「尊敬される」ジャッジでもあり演技審判を指導する立場にもある Lakernik氏の影響力を見る。それは政治的なものだと言えるかもしれないが不公正の証明ではない。[トップを争う選手に演技・構成点で順位をつけても差はつけない]というのは むしろ公平さの証明だといのがMizumizuの何年も前から一貫した主張だからだ。 <続く>
August 8, 2014
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