のんきにお茶でも飲みながら

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2019年02月25日
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​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​1月に、市村・平原verを観劇している。
初演を観なかった理由、今回石丸幹二さんがキャスティングされたことで観劇を決意し、せっかくなので市村さんも観たこと、覚悟はしていたが物語が到底納得できなかったこと等、相当辛口の感想を書いた。
「ラブ・ネバー・ダイ」市村・平原verの感想はこちら♪

今回は、元々観劇のきっかけとなった 石丸 さんと、 濱田 さんのコンビだ。


物語はもう知っている。つまり、免疫はできている。
今回は、純粋に、楽曲と役者の演技を楽しもうと思っていた。

幕が開く。上空で怪人が鍵盤楽器を弾いている。そして歌い始める。その第一声を聴いた瞬間・・・
世界が変わった気がした。
これは、おそらくひいき目である。私が、 石丸幹二 さんの、その歌声にもう何十年も魅了され続けているからである。
しかし、この時分かったのだ。
クリスティーヌの気持ちが!
この歌声に、彼が作る美しい曲に、彼女はどうしても抗えないのだ。
私も、石丸さんの美しい歌声に、そして彼の姿に、どうしても抗えないのである。
そうか、これか・・・。理屈ではなく、どうしても惹かれてしまう、自分でもどうしようもない感覚ーー人妻であろうとなんであろうとーーが、今分かった気がした。

ずっと、石丸怪人を観たいと思っていた。やはり、 「オペラ座の怪人」 で観たかった・・・。
姿は醜くとも、真実の愛に気づき、絶望しぼろぼろになりながらも愛する人の幸せを願う ・・・そんな石丸ファントムを観たかった・・・

おそらく、私が何十年も好きだった人が市村さんだったら、前回の内容でも印象が変わっていた・・・だろうか。それとも、免疫がついていたから冷静に石丸さんの声を聴くことができたのか。
それは分からない。ただ、 物語自体の短落さへの批判 はおさめるつもりはない。

前回と同じキャストはラウルの 小野田くん のみ。
田代さんのラウルも観たかった、役者で相当印象が変わるからね。小野田君も田代さんも美声。

クリスティーヌは 濱田めぐみ さん。
平原綾香さんと濱田めぐみさんは 、そもそも声質がまったく違う。
平原さんは特に高音が豊かで、クラシックの発声。若干ふわふわしている印象。
濱田さんは、誰にも真似ができない、地声(という表現が正しいのか不明)でどこまでも伸びやかに歌い、声に張りと輝きがある。
今回のクリスティーヌのナンバーは、かなり高音域だ。
​高音域は、平原さんの豊かな歌声の方がオペラ的で、圧倒的だった。​
濱田さんは、もちろん高音域の裏声の歌唱も綺麗だが、中間音域からやや高音域を地声で歌う時の、あの艶と輝きは、誰にも真似ができないと思った。
私は、今回のクリスティーヌは平原さんの声の方が合っていると思う。
濱田さんの声の良さは、超高音域を裏声で歌うことより、突き刺すような強さをもった輝きのある歌声を存分に生かした歌の方が合うと思う。やはり、「ウィキッド」のエルファバのイメージが強いせいかもしれない。まぁ、あくまで、私見である。

メグは、今回は 夢咲ねね ちゃん。長身で、とても ノープル 。そう、ものすごく上品なメグ、という印象。
マダム・ジリーは 鳳蘭 さん。鳳さんはもうずっと声がガラガラ声。前回香寿たつきさんを聴いているので、結構苦しそうな印象だが、ずっとこの声なので本人は普通なのかもしれない。香寿さんと鳳さんもことごとく対照的。鳳さんは、お母さん的であたたかさを感じる。しかし、劇団四季のマダム・ジリーのイメージからいくと、もっと冷静な、香寿さんのイメージ。
まぁ、今回の脚本だと、この二人の凜とした生き方は汚されてしまっているので、どちらでもいい。
この二人をこんな風に描いたことに、とても悔しい思いをしている。

子役は 大前優樹 くん。前回の加藤憲史郎君も素晴らしかったけど、今回の大前君は、第一声では、少しかすれ気味で、もしかして変声前か?!と思ったのだが、その歌声を聴いたら、 「天使の声」 だと思った。
とにかくピュアで美しい。
変声前の男子の声の美しさ。古の人々が、その声をずっと聴こうと、カストラートを作りだした気持ちも分かる気がする・・・本人にその気がなくて無理に手術させられていたらかわいそうだけど(^^;)

曲は難しそうだけど、やはり美しいんだよね。
アンドリュー・ロイド=ウェーバー版はちょっと演出がおどろおどろしくて、不気味なのだけど、 バラード系の曲の美しさは絶品 なんだよな・・・。

なんでこのような物語にしたかな・・・。
曲も美しい。役者の演技も歌声も素晴らしい。
どうしてこの物語なのかな。
私の中では、舞台版から映画版で、一つの世界が完成してしまっている。
もちろん、観る者の想像の余地がなければ面白くないが、それにしても、こんな物語を望む人がいるのだろうか・・・怪人は、あの時、諦めた愛を、相手の幸せを願うことで貫徹してほしかった。ラウルは、あの時手にした愛を、たとえ彼女の愛が他にあっても、彼女を守り愛し抜くことで貫徹してほしかった。クリスティーヌは・・・子供が生まれたら、人生の舞台の主役から脇役へとうつると聞く、だから、胸に痛みを抱えていても、今の幸せと、息子の幸せを守ってほしかった・・・現実の世界ではそうもいかないのなら、せめて物語の世界ではそうあってほしかった。
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最終更新日  2019年02月26日 09時55分48秒
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