「ダイヤモンドの鷹」(ダイヤモンドのたか)は、竜童組の4枚目のシングル。日本プロ野球のパシフィック・リーグに所属する福岡ソフトバンクホークスの前身球団、福岡ダイエーホークスの球団歌である。 作詞・阿久悠、作曲・宇崎竜童。 1989年(平成元年)3月1日にEPIC/ソニー(現エピックレコードジャパン)より発売された。
解説[編集]
創設以来大阪府を本拠としていた南海ホークスを南海電気鉄道からダイエーが買収、1989年シーズンより福岡ダイエーホークスへ球団名を変更し、福岡県を新たな本拠として再出発するに当たり制作され、1月19日に博多駅隣のホテルセントラーザ博多において開催された披露パーティーの席で発表された[2]。本曲について作曲を担当した宇崎は「ファンクでノリのいい作品にしようと思い、最高にファンキーでビビッドな曲に仕上がった」と、また作詞を担当した阿久は「涙が出るくらいの昂揚で、それこそ鷹になってダイヤモンドに散ってもらいたい」とコメントしたが[2]、それまでの軍歌や行進曲風の曲調が主流であった球団歌のイメージからかけ離れたロック調の本曲に対して山内孝徳は「ナウすぎて、ついていけない」と評し、監督の杉浦忠も「すぐには覚えられないなあ」とコメントするなど、選手や監督の評価は芳しいものではなかった[2]。
ファンの間でも本曲より同年に一般公募を経て製作・発表された公式応援歌「いざゆけ若鷹軍団」の方が圧倒的な支持を獲得し、1993年(平成5年)の新本拠地・福岡ドーム完成以降はその傾向が一層、顕著となる。本楽曲は試合前の練習中や、本拠地最終戦終了後のセレモニー等でしか使用されなくなり、1999年(平成11年)に球団が南海時代以来26年ぶりのリーグ優勝と35年ぶりの日本シリーズ制覇を達成し、福岡に限らず全国のダイエー店舗で記念セールが実施された際は店内のBGMとして「いざゆけ若鷹軍団」が演奏されるなど、正式な球団歌である「ダイヤモンドの鷹」の地位は年を追って相対的に低下。作詞者の阿久は自分の曲が使われなくなったことを「遺憾に思う」と嘆いた[3]。
そして2004年(平成16年)のシーズン終了後、ダイエーが産業再生法の適用に伴いソフトバンク(現・ソフトバンクグループ)へ球団を売却し、球団名が福岡ソフトバンクホークスへ改称された際に、それまでは公式応援歌であった「いざゆけ若鷹軍団」が正式に球団歌となり「ダイヤモンドの鷹」は球団歌としての役目を終えた。
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