決勝では、初出場の冨田 若春わかば (コマツ)との日本人対決が実現。足技で攻める朝比奈に対し、冨田も担ぎ技で対抗し、延長戦にもつれ込んだ。両者とも指導が二つ重なった試合時間9分過ぎ、冨田が担ぎ技を仕掛けた際に左膝を痛めて歩けなくなった。主審は冨田に指導を与え、朝比奈の反則勝ちを宣告。優勝した朝比奈はけがで動けない冨田を背負い、畳に一礼して会場を去った。
試合後、負傷した冨田を担いで退場する朝比奈(AP)試合後、負傷した冨田を担いで退場する朝比奈(AP)
冨田は「自分の足で畳を下りたかったのが本音。ただし、朝比奈選手にはとても感謝しています」とコメント。朝比奈は代表取材に「置き去りには出来なかった。日本チームの一員として、痛がっているまま置いてはいけない」と語った。全日本柔道連盟の山下泰裕会長も「自然に出た行為だと思うが、柔道が改めて『勝った、負けた』だけではないことを認識させてくれた」とたたえた。
朝比奈は東京五輪代表を逃した後、昨年4月に独協医大医学部に入学。実習や課題などで十分に稽古の時間が取れず、昨年12月の全日本女子選手権では初戦敗退を喫していた。並々ならぬ意欲を持って臨んだ今大会。強さだけでなく、優しさを兼ね備えたその振る舞いは、世界女王にふさわしかった。(松田陽介)
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