うっ!・・・うらやましい。
喉の奥から、うめき声、こぼれる程に・・・。
そもそも、土地なんて親がポーンとタダでくれたよ!なんちゅーご夫婦がいるらしい。
おぇ!・・・うらやましい
。
胃の奥底から、酸っぱい嗚咽、出る程に・・・。
更に、新築祝いに、親から「何に使ってくれてもいいよ」なんつって、何十万という現金を頂くご夫婦がいるらしい。
はがっ!・・・うらやましい。
アゴ外れ、よだれダラダラ、垂れ流す程に・・・。
僕の実家なんてよぉ~、貧乏で、貧乏で・・・。
妻の実家はいわゆる中流の家庭でしたが、
妻が高校生の時に、新築の戸建住宅をご両親が購入されたりしていて、
今も住宅ローンが残っていたりして、決して裕福な経済状況ではなかったし・・・。
そんなんだから、僕が35歳で土地を購入して、新築の戸建住宅を建てた時も、
当然の如く、親からの援助なんて、1円も無い!
ゼロだ!バカヤロー!
購入前は、ローンの頭金貯める為に、妻のU子さんが、滅茶苦茶生活切り詰めたっつーの!
「節約生活」という名の、妻の苛烈かつ暴力的な「恐怖政治」が執行されたっつーの!
「水ぐらい飲ませろ!」
つって、毎日妻に訴えかけたっつーの!
まぁ。うちに限らず、親の援助無しで住宅を購入されている、たくましいご夫婦はいくらでもいるしな。
マイホームは、裸一貫から、夫婦の力で築き上げるのが、当たり前っちゃー、当たり前か。ひがむな。ひがむな。
そもそも、住宅を購入するだけの経済力のある大人になるなんて、過去の僕の境遇を思えば、今でも夢のようなことだし、
莫大な住宅ローンを組んだけど、その住宅ローン審査も、小細工なしで一発で通過するだけの年収は当時既にあったし、
どこの馬の骨とも知らぬ、小汚い高卒のガキを、何故か会社に雇い入れてくれて、
毎日馬車馬のようにこき使って、どんどん取り立て、給料も急速に上げてくれて、
僕が子供の頃想像していた「人並みの生活」、いや、それ以上の「今の生活」を与えてくれた、
今の僕の会社の社長に、心から感謝せねば。
社長!あざぁーーーーーーす!
我が家のリビングにある、ドライフラワー。
妻が生花からつくったもの。
僕は、子供の頃、生花を逆さ吊りにして、カラカラに干からびさせて、
それを鑑賞するというドライフラワーが、なんだか不吉なものに思えてなりませんでしたが、
今は、そんなことありません。単純に、綺麗なものであるよなぁ、と思いますよ。
さて、先に述べたように、
Q輔とU子にも、マイホーム購入に向けて、ばりばりの節約生活していた頃がありました。
まぁ、うちの節約生活の主導権は妻にあって、
僕は妻の下僕のように、妻に従っていただけなのだけれど。
僕の妻の節約の基本方針を、僕なりに分析すると、
お金は、使うために、ある。
つまり、あれば、使ってしまう。
逆に言えば、なければ、使いようがない。
って感じかなぁ。
だから、節約生活といっても、うちの実施法は単純明快で、
①必要最小限のお金だけ家に置く。
②必要最小限のお金だけ持ち歩く。
③「何かあった時の為のお金」は持たない。何かあった時は、何かあった時に、考える。
あとの残金、全部、銀行。
金庫の鍵を、川に投げ捨てるような気持ちで、銀行に預ける。
いっそ、預けたことすら、忘れるよう努める。
そうすると、いつの間にやら、お金、貯まってましたね。
つっても、僕は、U子さんの指示に、雑ぅ~に従っていただけっすからね。
実際に、家庭経営の事細かなやりくりをしていた妻は、当時、大変だったろうなとは思う。
まぁ、今も大変か。毎月、給料明細すらマトモに見ない夫ですからね。ダメだこりゃ。
さてさて、先程、 ③「何かあった時の為のお金」は持たない。何かあった時は、何かあった時に、考える。
と書きましたが、実際に、 「何かあった時」があって、金がなくて、少々困ったっつー事が過去にありんした。
約10年前の話。
買った車にリコールがかかったので、部品交換作業の日程をディーラーと決めて、約束の日に夫婦で納車。
作業前の簡単な手続きの場で、店員さんが僕達夫婦に言った。以下、店員と僕達夫婦の会話。
(店員)
部品交換作業に合わせて、この度のリコールに対する謝罪の意味も込めて、
オイル交換を材工2千円でさせていただきますが、いかがいたしましょう?
(Q輔)
え?嘘?オイル交換、2千円!安っ!
おい!U子!やってもらえ!2千円、払え!
(U子)
え?・・・そんなお金無い。
(Q輔)
はっ?2千円ぐらいあるだろ!
(U子)
無駄に持ち歩かないルールでしょ。
今ちょうど、2千円あるけど、それは、部品交換作業中に、隣のパスタ屋さんで、
あんかけスパ食べて時間潰そうって、あんたが言うから、わざわざ持って来たお金だがね。
オイル交換したら、昼飯抜きだよ。
(店員の顔)
おいおい、大丈夫かぁ、こいつら。
(Q輔)
あんかけスパ、絶対喰うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!
白身フライと目玉焼きトッピングぅぅぅぅぅ!
(店員の顔)
・・・知らねーよ。
(U子)
じゃあ、あんた、お金貸してよ。
(店員の顔)
さっさとしてくれ、忙しいんだ、こっちは。
(Q輔)
ちっ!しょうがねぇな、ったく・・・。
(財布をまさぐる、でも、僕、当時、自分の小遣いを、ほとんど煙草につぎ込んでいたので)
ごめん、現在、所持金、 23円。
(店員の顔)
おい、おい、おい。
(U子)
はあ、23円?
きょうびチロルチョコも買えんよ!
(Q輔)
うるせっ!て言うか、テメーだって、きょうびの大人が、何で2千円ぐらい持ってねーんだ?!
(店員の顔)
いや、お前こそ何で持ってねーんだ?!
(Q輔)
恥ずかしくねーのか!
(店員の顔)
お前が言うな!23円!
(Q輔)
あんかけスパか、オイル交換か・・・。
(僕は、考え事をすると、両手の親指をこめかみに押し付けてグリグリする癖があって、
この時も、机に肘をつきながら無意識にグリグリしていたみたい)
(店員の顔)
あらら、頭抱えて悩み始めちゃたよ!
(U子)
あ、あんた!大丈夫!しっかりして!
(店員の顔)
うわぁ、励ましてる、肩揺さぶったり、背中さすったり、たかが2千円で、絶望の淵。
・・・結局僕は、目の前の店員に
「僕達は、あんかけスパを、選びます!」
と強く言い放って、店を出た。
あーあ、オイル交換、2千円、惜しかったなぁ、まぁ、しゃーねー。
美味しいあんかけスパを食べ終わった頃には、部品交換作業は終了していることだろう。
とか思いながら、隣のパスタ屋さんの入り口に入りかけた刹那、妻が突然叫んだ!
(U子)
ある!2千円ある!
あたし!財布の隠しポケットに!こっそり、へそくり2千円入れてんの思い出したぁーー!
(Q輔)
な、何!隠しポケット!へそくり!
うーん、聞き捨てならんが、この場は、でかしたぁーー!
U子さん、財布の中の、びっくりするぐらい小さいポケットから、
びっくりするぐらい何重にも折りたたまれた千円札2枚を取り出し、
僕達夫婦は、大慌てで、そのディーラーに舞い戻った。
(Q輔)
ありましたぁーー!2千円!ありましたぁーー!
片手に、クッシャクシャの2千円を握りしめて、
まるで、ドラマのクライマックスシーンのスローモーションのように、
実際は、ちょこまかと、無様な小走りで、
満面の笑みで自分に駆け寄ってくる、
僕達、馬鹿夫婦を見て、
店員さんは明らかに、
二・三歩、後ずさり、
してました。
ほっぺ、ひくひく、
してました。
おいおい、店員さんよ、そんな顔するもんじゃねーよ。
こっちぁー、節約生活してんだっつーの。
まぁ、節約みたいな、みみっちい事は、とにかく楽しくやるに限る。
だからこの時も、僕達夫婦、店中に響き渡る声で店員さんに言いましたよ。
オイル交換!
して下さい!
偶然にも、ぴったりと、声は、そろって。
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