家曜日~うちようび~

家曜日~うちようび~

2018.10.14
XML
学生の頃、お付き合いしていた彼女と喫茶店に入った。

ホットコーヒーを注文すると、トーストとゆで卵がついてきた。

でさ。

その時、その彼女、ゆで卵を何気に手に取り、な、なんと、 自分のおでこでコチンと割った。

僕は、驚きのあまり、飲みかけていたコーヒーを、志村けんのコントばりに、

​んばああ​ ってテーブルに垂れ流してしまった。

僕が、彼女の奇怪な行動を問いただすと、彼女曰く「うちでは家族全員そうする」と言う。
お金を払う立場とはいえ、人様が所有するテーブルに、無断で卵をコツコツぶつけるほうが非常識だと言う。
逆に、ゆで卵の殻の割り方の 「マナー」 があるなら教えて欲しいと言う。

まあ、確かに彼女の言う事にも、一理ある。

でもさ、するかね、ふつー。ははは。


本編とは全く関係ありませんが、先日、長久手市「モリコロパーク」に行ってきました。



さて。

マナーとは、理に適ったものであ~る。

ご飯は右、味噌汁は左という、和食の配膳位置から、洋食のナイフやフォークの使い方、はたまた公共マナーに至るまで。
どんなマナーにも、その行為の道理に合う、もっともな理由があるから存在するのであ~る。

社会人たるもの、最低限のテーブルマナーや公共マナーは知っておきたいものであ~る。

で、あ~る。

あ~る。

R。

んんん?・・・いや、待てよ。

逆を、言えばさ。

逆をね、かなり乱暴な言い方で言えばさ。

テーブルマナーや公共マナーなんて、ことさら勉強せずともよい。
日々、深く広く考え、常に理に適った行動をとっていれば、おのずとマナー違反は回避できるし、
知らず知らずに、ばっちりマナー通りの行動をとっていたりするものであ~る。

という理屈も成り立つなぁ。

うーむ、一理あるよなぁ・・・。

んなことを、

昼時のラーメン屋のカウンターで考えながら、

僕は、オーダーした豚骨ラーメンにのった具、四角い 「海苔」 の切れ端を見ていた。

チャーシューとメンマの間に挟まれて、スープの湯気にわずかに揺れる 「海苔」 を睨み据えていた。

うーむ、いつも思うけど、

これ、いつ、どう食べりゃいーんだ?

いつのタイミングで、どう食べるのが正解なん?

おい!ラーメン屋!どないせいっちゅーねんっ!

気なしだった頃はね、メインの麺やスープを食すのに、只々邪魔くさいだけだから、
割り箸割るや否や、さっさと海苔を食べて片付けていたのね。
でもよくよく考えたらさ、今日は麺硬こってり豚骨ラーメン食べたいぞー!って日にさ、
何で、先ずパリッとした磯の香から楽しまにゃならんのじゃ?と思うじゃんね。

でさ、このラーメンの海苔にだってね 「正しい食べ方」「理に適ったマナー」 ってのが、きっとある筈だろうと思ってね。
んで、まあ、ラーメンの海苔に出くわす度に、いろいろ試してきた訳なんだけどさ。

いっそのこと、スープに溶かしたらどうだろう?と思ってやってみたけど、
なんか、あおさの味噌汁みたいになっちゃって、あーあ、スープ台無しって感じで。

湯葉みたいに喰ってみるかと思って、スープにしゃぶしゃぶっと潜らせて、パクっと口に放り込んだら、
口んなかの上んとこに、海苔がてろんって張り付いちゃって、
かっかっかーって、かーってなっちゃって、取れやしねーんだこれが。

うーむ、きっと理に適った食べ方がある筈なのだか・・・。



観覧車を手に持つP子。ははは、あほくさ。


・・・てかさ、

そもそも、マナーなんて気にせずとも、飯は食えるし酒は飲める。

べつに、お上に捕まる訳じゃなし。

ただ、

まあ、

経験上、この浮世で、こっ恥ずかしい思いをし続ける事は否めぬ。

僕なんか、子供の頃、家族で初めて「ステーキのあさくま」に行った時、
店員に「焼き加減はどうしますか?」って聞かれてさ。
僕等三姉弟、レア、ミディアム、ウェルダンなんて親に教えてもらってねーから、知らねーしさ。
てか、実は親も全然よく分かってない感じでさ。

父)しっかり焼いてください。

母)私も、しっかりで。

妹)がんばって、焼いてください。

僕)がむしゃらに。

姉)しゃかりきに。

なんつって、家族一同、店員に「お肉を焼く時の心意気」お願いしちゃったりとか。とほほ。

あと、前の会社の社員旅行で北海道に行った時、夕食に豪勢な蟹料理をふるまわれたのだけれど、
今はみんな知ってるのかなぁ、フィンガーボールっていう、蟹を食べる際に汚れた手を洗うボールがあってさ。
職人一同、この金属のボールに入った水は何だ?つって首かしげちゃって。
結局、親方が「てめーら馬鹿だな、こんなもん蟹酢に決まってんだろ」つってさ。
職人一同、親方がそう言うのだからそうなのだろうってんで、
殻から取り出した蟹の身を、フィンガーボールの水に浸して、うんめーうんめーつって喰ってました。ぶわはっは。
うーん、本場の蟹酢は違うなあ、やっは素材の味を生かすために、まるで水道水のように薄味なんだな。
よ~く味わうと、霞のようにぼやけた酸味があるような、ないような・・・。
つってさ。
後で知ったけど、あれ、消臭の為に、レモンが絞ってあるらしい。ははは。

そうそう、妻と結婚する前、僕達も一応それなりの店で「両家の顔合わせ食事会」というのをしました。
僕、その時その店で「土瓶蒸し」という料理をはじめて見たんすけどね。
てかさ、僕の妻、両家の親、その場の誰もがファーストコンタクトだったのよね。
妻のお父さんなんか、
おやおや、高い料亭は違いますな、お茶を飲む急須も各自一つずつ・・・。
・・・あれ? お、おい!U子!なんだこりゃ!中に松茸やらネギやら具が入っとるがや!
おい!U子!こりゃ、お茶じゃねーぞ!ダシだ、ダシ!U子!こ、こいつぁ~ダシ汁だぁ~!
なんつって「これ、UFOかっ!土瓶型のUFOかっ!」ってツッコミ入れたくなる程「未知との遭遇」感ハンパ無く。
んで、その後「土瓶蒸し」の食べ方を知らぬ我ら一同は、「自称美食家」の義父の浅はかな憶測のもと、
なんと全員「土瓶蒸し」のダシ汁を白いご飯にしょぼしょぼと注いで、
へぇ~、料亭のお茶漬けはこうなんだぁ~ 、とか言いながら、しゃかしゃかっと、かっ込みました。
あと「自称美食家」の義父の浅はかな憶測のもと、急須の中の美味しそうな松茸などの具は、
こんなもん、扱いとしては煮干しや昆布と同じだぞ!ダシをとった後のカスだぞ!
ということで、誰一人手をつけることを禁じられました。たはははは。




おっと、んなこたぁ、さておき、

問題は、ラーメンの海苔である。

僕、この度、ついにラーメンの海苔の、
おそらくこれが 「正しい食べ方」「理に適ったマナー」 であろうという食べ方を発見しました。

①いきなり食べない。

②なるべく海苔をスープで濡らさぬよう注意しながら、先ずは麺やスープを楽しむ。

③ちょうど中盤にさしかかった頃、麺やスープの味に退屈せぬためのアクセントとして食す。

④スープにどっぷり浸すのではなく、海苔のパリッとした触感が残るように、適量の麺に巻いて食べる。

どう?どう?理に適ってません?

おそらくこれが、ラーメンの海苔のマナーだと思われる、間違いない。

さて、「ラーメンの海苔、どないせいっちゅーねん問題」を解決した僕は、充実感に浸りながら残りのラーメンを食した。

で、あとはスープを飲み干せば完食って、その時。

んんん?どんぶりの底で、何かがうごめいている。

・・・ゆで卵である。

レンゲで突っつくと、どんぶりの底をぶりんぶりんと縦横無尽に動き回る、半分に切ったゆで卵。

また、最後まで残ってしまった・・・。


うーむ、いつも思うけど、


これ、いつ、どう食べりゃいーんだ?


マナーとは、理に適ったものであ~る。





にほんブログ村 ライフスタイルブログ シンプルライフへ
にほんブログ村



PVアクセスランキング にほんブログ村





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2018.10.15 08:38:25


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

Q輔とU子

Q輔とU子

バックナンバー

2024.05
2024.04
2024.03
2024.02
2024.01

サイド自由欄


© Rakuten Group, Inc.

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: