家曜日~うちようび~

家曜日~うちようび~

2020.06.08
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昨年度、僕は町内の組長を務めた。
本音の部分では、面倒臭せえ、はた迷惑、マジだりー。
誰だって僕だって、気持ちは同じでやんす。
んが、順番に回ってくる役なので、断る理由も無く、快く受けた。
その頃妻は、次女の保育園の保護者会の会長という大役を、
光栄にもクジで引き当てしまい、毎日ヘロヘロになっていたので、
町内会の方は、僕が務めることにした。

昨年の春、はじめて町内会の会合に出席した。
うちの町内会では、各組長に事前に役を振り分け任命しておくのが通例らしく、
僕は婦人部の平役員に勝手に配属されていた。
「ふ、婦人部って、僕、男っすけど、いいすっか?」
つって、町内会の顧問的ご老人に訊ねた。
「いいんだよ。盆踊りの準備やら、何かと男手がいるんだ」
とのこと。マジっすか。
ところが、その後、副部長を任命されていたご婦人が、
おみ足が悪いという理由で、その場で役を辞退され、
また、部長を任命されていたご婦人は、
「今日ここに座っていればいいと言われたから来たのよ!婦人部長だなんて騙された!」
とわーわー文句を言い出す始末。会場に重い空気が流れた。
それを見かねた顧問的ご老人が、僕に向かい、
「君は若いんだから、ね、頼むよ、若いんだから、分かるね、だって若いんだから」
と、ひたすらお願いしてきた。
僕は結局断り切れず、あれよあれよという間に、
ヒゲずら下げてハゲずら下げて 「婦人部長」 という大役を仰せつかることになってしまった。とほほ。




なんか最近は、町内会や自治会や保護者会に入会しない人が多いらしいっすね。
実際に、うちの町内にもそういったご家族は、ちらほらいます。
まあ、強制ではないですからね、人それぞれですね。
うちはってえと、町内の行事には全て参加していますよ、適正な間合いを測りながらね。
ご近所付き合いの秘訣は、間合いを見切ることなり。
身近な人だからこそ、適正な距離を保ち、ある一線から内側には絶対に立ち入らせない。
ご近所さんのタイプに応じて、この一足一刀の一線がどこかを見切ることが出来れば、
無駄な攻防戦に発展することなく、それなりの関係を継続出来ます。

例えば、近所の公園の掃除でも、うちは無遅刻無欠勤、皆勤賞です。
町内では、僕はちょ~若僧なので、
誰よりも積極的に重いゴミ袋を運んだり、虫の多い人の嫌がる場所を掃除したりします。
掃除が終わると、町内会費から飲み物が支給されるのですが、
皆さんどなたも、積まれたジュースの山に最初に手を出すのを遠慮するので、
いつも僕が、率先して好きなジュースに手を出して、ばきばきキャップを外して、
大声で 「いただきやーす!」 つって、その場でグビグビ飲んじゃいます。
その後、ご近所さんが雑談がてら、ジュースをぼちぼち手にしはじめるのを尻目に、
「お疲れさまでしたー!」 つって、とっとと帰ってきちゃう。
ははははは!間合い!間合い!




この人とは、未来永劫絶対に解り合うことは不可能であろう。

ご近所を見渡せば、実際そんな人ばかりなり。

でも、その現実を、お互いが十分理解し合っていれば、

どんなご近所さんとでも、意外と共存の糸口は見出せるもんだ。

と、個人的には、陽気に、あっぱらぱーに、思っています。

絶対に解り合えないことを、解り合う。

ひょっとしたら、これは、ご近所付き合いに限らず、

家庭、学校、職場、はたまた隣国とのお付き合いに至るまで、

全ての人間関係に通じる、

共存の糸口なのかもしれませんよ。





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最終更新日  2020.06.11 06:11:01
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