前の日記からすでに7か月が経過し、2014年ももう5月の半ば。
あれから、萬斎さんの狂言も2回鑑賞し、茂山家の狂言も見に行ったりしたのですが、ブログに書く機会を逸してしまいました。
日々、記憶力が低下していると実感しているので、ちゃんと書いて残しておけば良かったなぁ。と後悔しています。
なので、今回は遅ればせながらレポさせてもらいます。
先週(10日)は、 あんず.さん
と京都春秋座へ 「伝統芸能の今2014」
を鑑賞して来ました。
伝統芸能の異色コラボという事でとても楽しみにしてました。
歌舞伎役者の市川猿之助さん、狂言師の茂山逸平さん、津軽三味線プレーヤーの上妻宏光さん、能楽師囃子方の亀井広忠さん、そして歌舞伎囃子方の田中傅次郎さんの5人のコラボ舞台。
お名前拝見しただけで「期待度満点!」ですよね。
春秋座のロビーにてまず目に入ったのは、公演のパンフレットを特製手ぬぐい付きで販売されていた黒紋付き姿の3名様。
ありゃま!亀井さんと傅次郎さんといっぺちゃんじゃないですか!
ぬぉ~~~~!こんなにまじかで亀井さんを拝見出来るとは!
あんず.さんと「これは是非とも記念に買わないとね!」といいながら、「入り口はアッチやで!」とテンパり気味に申しておりましたら、「こちらからでも、どうぞどうぞ~」といっぺちゃんから声がかかりまして~。
でも、表示通り「入口」から参りました(笑)
まずは亀井さんに代金を渡してパンフ購入。「握手していただけますか?」と言ったら、「もちろん!」と仰ってガッツリ握手。
次は傅次郎さんにもお願いし、最後にいっぺちゃんとも。
亀井兄弟は暖かいお手手でしたが、いっぺちゃんは冷えたお手手でした。みなさん、優しくて男前でございました。
ホントに目の保養になりましたわ。
が、直後に「写真撮影や握手はご遠慮下さい」との張り紙を発見!
げーーっ!やってもた。写真撮影禁止は常識だとおもっちょりましたが、握手は茂山さんチでは常でしたのでつい。。
そして、その向かい側ではチャリティー募金の募集に猿之助さんと上妻さんがお立ちに!
「うわ~~~!これって、一口何円って決まってないやんね。」「小銭出せへんよね~。札やないと~」
と、いいつつ、「まぁ、まずはトイレ行こ。」と、戦前の身支度へ(爆)
そして、「私達にはこれが精一杯」というお札を一枚、猿之助さんがお持ちの募金箱に投入。
「ありがとうございます。」と猿之助さんが目を見て仰って下さった。
今度は「握手」などとタブーは言いませんでしたよ。さすがに。
とういか、そういうことを言い出せない雰囲気をさすがにお持ちでした。
上妻さんもお綺麗なお顔立ちで、一瞬、歌舞伎役者かと思ったほどです。
そのお美しい上妻さんから記念のバッジを2種類頂きました!
さて、公演の感想ですが。
◆一、上妻宏光 演奏「津軽じょんがら節」「紙の舞」
津軽三味線の演奏を生で聴いたのは初めてだったので、上妻さんが繰り出す三味線の音色に終始魅了されて酔いしれていました。
時には力強く、時には繊細で。三味線は糸が3本しかないのに、何故にあんなに奥深く音が出せるのか不思議です。
上妻さんが創作なさった「紙の舞」という曲はとても清らかな感じで良かったです。
◆二、創作 「三番三」 茂山逸平/上妻宏光/亀井広忠/田中傳次郎/田中傳十郎
次はいっぺちゃんの三番三。
お囃子に三味線が加わるという、異色中の異色コラボでした。
しかしね。これが妙~~~にシックリ嵌ってました。いっぺちゃんは後のトークで三味線の音が大きくてやりにくかったと言っていたけれど、見てる側にはそれほど大きくも感じず、お囃子といっぺちゃんの踏む足拍子とマッチしてたと、私は思いましたね。
三番三といえば、萬斎さんの三番叟が一番に浮かぶけれど、いっぺちゃんの三番三もすごくイケてました。
萬斎さんとは違って、とても「しなやか」で「なめらか」な感じなんだけども、足拍子はしっかりと大地を踏みしめているんです。
後半の烏跳びもしなやかで高く、あざやかでしたよ。
三番三を踏むいっぺちゃんの姿は故・四世千作さんを彷彿とさせて、どこかしら千作さんと似ているな~~って思いました。
おじいさんから伝授された所作は、しっかりと体に刻み込まれているんですね。
◆三、創作 「空破」 市川猿之助/上妻宏光/田中傳次郎
白いお着物に紫の袴。これだけでも充分、舞台に映える猿之助さん。もう唯々、舞の美しさに目を奪われていました。
ロビーでお見かけした時は、案外、お体の小さい方だと思ったのですけど、舞台に立つともう~それは大きく感じました。
傅次郎さんの太鼓がとっても良かったな~~。
◆四、創作舞踊 「風林火山」 市川猿之助/上妻宏光
これはまた力強い舞でございました! 武田信玄ここにあり!(抽象的ですみません)
歌舞伎はホントに派手で良いな~。客席から声がかかるのも華やかでよろしゅう~ございました。
上妻さんの三味線の音と猿之助さんの舞がぶつかり合い、競合していて迫力ありました。
◆五、トーク 市川猿之助/茂山逸平/上妻宏光/亀井広忠/田中傳次郎
福山雅治さんから寄贈された猿之助さんの隈取顔の大きな幕が舞台のバックに飾られて、中央に猿之助さん。猿之助さんの左手に上妻さんといっぺちゃん。右手に亀井さんと傅次郎さんがお座りになりました。
猿之助さんが、「トークの内容が全く決まってない。行き当たりバッタリで。」と仰って、会場は大爆笑~。
「5人いるけど、ゴレンジャーではありません。パンフレットは5色に色分けされてましたけどね。」といっぺちゃんが追い打ちをかけて笑いを取ってました。
傅次郎さんが、この公演の趣旨などを紹介され、過去の公演を見に来られた上妻さんに参加のお声をかけたりされたりしたのだとおっしゃってました。
亀井さんはトークの間も独特の雰囲気を持ってらっしゃって、ゆっくり訥々と話されるのが印象的でしたね。
猿之助さんはお話上手で分かりやすいし、いっぺちゃんはいつものように飄々とした感じでいつでも笑いを取れるし(爆)
聴いていて楽しかったです。
「こういう異色コラボでやりにくいことは?」という質問に、上妻さんが「一噌さん(能楽・笛方)とはやりたくない!」という話に花が咲いていたのが、すごく面白かったです。
なんでも、いろんな物(笛以外の)を5本くらい駆使して演奏なさったのだとか。それには本当に困ったらしいですよ、上妻さん。
募金の収益の中間発表なども行われ、とても盛り上がったトーク時間でございました。
トークの時に紹介された「信玄弁当」を休憩時間に買いにいったけど、すでに売り切れておりました。残念~~。
亀井さんから使用不能になった大鼓の大皮をひとつ、出演者のサイン入りで販売されまして、それもお目にかかることなく、売れておったようです。
多分、オークション形式だったと思われるのだけど、お値段はいかほど付いたのか~~?
祇園のお茶屋のお姉さん方を6~7人連れたダンナさんなど、お客層はリッチそうな方が多かったので、すごいお祝儀値がついたことでしょうね。
◆六、歌舞伎と狂言による 「石橋」 市川猿之助/茂山逸平/亀井広忠/田中傳次郎
幕が開くと、そこには美しい石橋の世界が広がっていました。
舞台中央にかかる赤い橋。バックには牡丹が咲き乱れ、滝落つる色鮮やかな深谷の絵。
豪華です。お能ではこうはいかないです。
いっぺちゃん扮する仙人が登場し、石橋の話を始めます。アイ語り風なセリフ回しは千五郎さんに似てるな~。
そういや、いっぺちゃんもお父さんになったんだもんね。息子ちゃんが初舞台踏んだんだった。そんな事を思いつつ、舞台を観ていました。
猿之助さんの獅子さんはいう事なし! 頭をこれでもかーー!と橋の上でグルングルンと回して、両脇にいる胡蝶さんたちが花を添えています。
ホントに、こんな豪華な舞台をこのお値段で見て良いのか!?と恐縮するような舞台でございました。
会場はもちろん、ヤンヤヤンヤの大喝采! カーテンコールもついて、華やかな舞台は終わったのでした。
来年もこの舞台をやって下さるのなら、また是非とも鑑賞したいと思います。
来週は名古屋のござる乃座。1年ぶりに名古屋に参ります。
お友達のルビコンさんとの再会も楽しみです。
レポはまた遅れるかもしれないけど、書きたいと思いま~す♪
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