おしゃれ手紙

2018.04.02
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テーマ: 俳句(532)
カテゴリ: 詩歌・名文
花衣(はなごろも)ぬぐやまつはる紐(ひも)いろいろ

杉田 久女(ひさじょ)

『杉田久女句集』(昭27)所収。
大正時代は虚子門下に女流俳人が輩出したが、久女の情熱的で大胆な作風はひときわ目立った。
美貌をうたわれたが実生活では悲劇の人で、句集も没後七周忌に初刊行。
花衣は花見の衣装。
花見帰りの軽い疲れに体をほてらした女が、
一本一本着物を紐をほどき捨てていきながら、あらためて紐の多さにわれと驚いている風だが、そこにこそ女の知る愉悦も快感もあったし、またみずから桜となって花びらを散らす思いもあった。

 なんともはんなりした句だろうとうっとりしてしまう。
こんな句が作れたらいいなと熱心に
 「プレバト」で夏井先生の俳句の評を見ている私は思う。
 この句を見ながら思ったのは、■ 細雪 ■。
「細雪」では、次女、三女、四女の三姉妹と、次女の夫、娘が花見に行く。
行先は京都で、必ず一泊。
次女と夫はもう一泊することもある。

もちろん、姉妹と次女の娘は着物で行くのである。
今でいうところの、「インスタばえ」する美しい彼女たちは、何度も知らない人からカメラを向けられる。

 「花衣ぬぐやまつわる紐いろいろ」は、京都であちこち回って高揚した気持ちで着物を脱ぐ「細雪」の姉妹を思い浮かべる俳句だ。

さあ、私も桜を見に行こう。
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Last updated  2018.04.02 00:13:02
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Comments

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七詩 @ Re:「光る君へ」定子&清少納言「香炉峰の雪」(04/22) 定子の母は漢詩の名手で伊周も学才に優れ…
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