Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2006/01/11
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カテゴリ: カクテル
 今年の冬は寒いから、BARでもホット・カクテルを頼むことが多い。そんな時は、特定のカクテルの名前を指定するのではなく、たいていいつも、「お任せで何かつくって…」と頼む。

 スタンダードなホット・カクテルというのは意外と少ない。「***トディー」や「アイリッシュ・コーヒー」や「トム&ジェリー」とか、しゃれた名前の付いているのはごくわずか。だいたいは、「ホット***」とか呼ぶことが多い。ホット・カクテル in Bar C

 だから、僕が頼むと、バーテンダーはその場でいろいろ考えてオリジナルなものを創ってくれる。「ベースは何にしましょうか?」と聞く人もいるし、聞かないでいきなり作り始める人もいる。

 ベースを聞かれなくても、僕はいい。あらかじめベースの酒を知らない方が先入観がなくて楽しめる。見て、飲んで、舌で味わって、「おっ、これって何がベースかなぁ」と想像力をかきたてられて、それはそれでとてもワクワクする。

 さて、 12月13日の日記 でホット・カクテルを話題にし、あちこちのBARで僕が飲んだバーテンダーさんのオリジナル・ホットカクテルも、結構な数になって、「マイ・リスト」が充実してきたことに触れた。

 今シーズンの冬も、相変わらず、バーテンダーさんが腕を振るったホット・カクテルを飲んでいる。最近とても気に入ったのは、大阪のあるBARで飲んだオリジナルのホット・カクテル( 写真左上 )。ダーク・ラムとブランデーがベース。ヒースのハチミツそれにホット・ミルクと卵白、シロップ少々をブレンダー(ミキサー)で混ぜてグラスに注ぐ。

 ホット・エッグ・ノッグにも似ている。だが、エッグ・ノッグの方は「卵黄(または全卵)を入れる」のに対して、彼は確か卵白を使ってつくっていた。だからという訳ではないが、ベースの酒の上品な深みと甘さ、そして卵白&ミルクのまろやかさがベストマッチ。旨いと言ったらない。

 でも、家で自分で作るには少々面倒か…。ちなみに、最近家で気に入っているのは、モルト・ウイスキーのホットにハチミツを入れて飲むやり方。それも普通のハチミツではなく、ヒース(エリカ系の植物)のハチミツ( 写真右 )。

 ヒースはスコットランド大地に自生し、それが枯れて長い歳月で堆積すればあのピート(泥炭)になる。ピートはウイスキーの香りの源。モルトと相性が合わないはずがない。もちろん、クローブとシナモン・スティックはぜひもの。鳴門金時のホット・カクテル

 今年出会ったホット・カクテルの新作で一番、面白いというか、感動したのは、これも大阪のあるバーテンダーがつくってくれたもの( 写真左下 )。ベースの酒はゴールド・ラム(黒糖焼酎でもいいとか)。それに蒸かしたサツマイモ(鳴門金時)とホット・ミルク、シロップ少々を加え、ブレンダーにかける。そしてグラスに注ぎ、ナツメグ・パウダーを少し振るだけ。

 これが、言葉でうまく表現できないくらいの不思議な旨さ。とてもまろやかで、舌触りも良く、体の芯からほっこり温まるという感じ。最初、聞くまではサツマイモが入っているとは、まったく分からなかった味わい。これは、プロに一本とられたなぁ。脱帽!(残念ながらこのカクテルまだ名前がない。何かいいネーミングがあればご提案を!)。

 今年はまだまだ、あちこちのBARで一工夫あるホット・カクテルが飲めそうで、楽しみだ。バーテンダーの皆さん、わがままな僕を、どうかお許しくださーい。

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Last updated  2012/07/02 12:58:51 AM
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うらんかんろ

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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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