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2006/02/04
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テーマ: お勧めの本(7418)
カテゴリ: アート&ブックス
 久々にミステリーの話題。と言っても、もうお読みになった方も多いと思うので申し訳ないけれど、先に直木賞を受賞した東野圭吾氏の 「容疑者Xの献身」 写真 )。

 直木賞を取る前に、「このミステリーがすごい!2005年版」の国内部門で第1位にも選ばれた。この時から、久々に凄い作品が誕生したと注目してきた。直木賞でさらに注目が集まり、書店での売れ行きもとてもいいらしい(あるサイトの文芸書売れ筋ランキングでは、今週第1位)。容疑者Xの献身

 物語は、一見さえない高校の数学教師にして、天才数学者の石神を中心に展開する。ある日、マンションの隣に住む花岡靖子とその娘が、訪ねてきた前夫を殺してしまう。靖子に密かに思いを寄せてきた石神は、完全犯罪を目論んで、靖子らを警察の追及から守ろうとする。

 靖子に対する思いはとても純粋。そして、天才的な才能を駆使して、完全犯罪のプログラムを組み立てていく。そんな石神の前に立ちはだかるのが、東野氏の探偵ガリレオ・シリーズでおなじみの物理学者・湯川、そして警視庁の刑事・草薙。

 この4人による駆け引き、心理戦も面白いが、次々と予想を裏切る展開に、寝不足になること間違いなし。東野氏は「僕がこれまで考え出した最高のトリック」と言うが、決して奇をてらったトリックではなく、「言われてみればそうか」という理詰めのトリック。

 ネタばらしになるので詳しくは書けないが、物語途中の一見、事件と関係ないような描写(場面)も手を抜かずきちんと読めば、最後に明かされる真相も納得できるだろう。読み終わった後は、ただ「やられたー!」のひと言。はっきり言って、最近読んだミステリーの中でもナンバー1かな。

 そして、最高の推理小説なんだけど、ミステリーに名を借りた石神と靖子の恋愛小説としても、素晴らしい作品に仕上がっているのがにくい。「こんなピュアな純愛なんていまどきあるかな…」と思うほど。だから結末には、ほんとに泣かされます。

 東野氏は大阪府生まれで、今年48歳。大阪府立大で電気工学を学んだ後、エンジニアとして勤務しながら推理小説を書き始め、1985年に「秘密」で江戸川乱歩賞を受賞。その後も「探偵ガリレオ」「白夜行」などの話題作を次々と発表している。だからキャリアはもう20年とベテランの域。直木賞は候補に挙がること6回目での念願の受賞だった(同じ関西人としても嬉しいなー)。

 さて、この「容疑者Xの献身」。おそらくは映画化(またはドラマ化)されるだろうが、主役の石神は誰が演じるのがいいか。僕と連れ合いの意見は奇しくも一致して、オダギリ・ジョー。そして、靖子役は鈴木京香。湯川役は藤木直人。皆さんなら誰を推す?

 ※本の表紙画像はAmazon上のものを引用しました。Amazon.Japanに感謝いたします。


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Last updated  2012/09/29 12:17:43 AM
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kopn0822 @ 1929年当時のカポネの年収 (1929年当時) 1ドル=2.5円 10ドル=25円 10…
汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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